ロケットアンカー

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テンプレート:出典の明記 ロケットアンカーは、アニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場する架空の装備。

概要

現実世界の船舶などで使用されると同様の装備であり、ロケット推進力を持つ錨と状の部品から構成される。

ヤマトの艦首部の両舷に、1基ずつ装備されている。海上停泊時には海中に投錨し、宇宙空間では周辺物浮遊物に打ち込み、船体を固定するために使用される。物体に打ち込んだ後に錨を巻き上げ、引き寄せるウインチのような使用も可能であり、多用な用途に使用が可能である。

応用性の高さにも関わらず、第一作以降での「ロケットアンカー」としての使用例は少なく、通常の錨として使用されることがほとんどであった。余談であるが、『宇宙戦艦ヤマト2199』で地球側メカニカルデザインを担当した玉盛順一郎は、ロケットアンカーに対して強い拘りを持っており[1]、続編での扱われ方には不満を抱いている[2]。そのこともあり、同作における本装備の設定もかなり細かく描かれており[3]、劇中でも反映されている。

劇中での登場

ロケットアンカーとしての使用例について記述する。

宇宙戦艦ヤマト
第7話では、反射衛星砲の攻撃を受けてブレーキが効かなくなったヤマトが冥王星の裏側に回り込んだ際、冥王星の衛星に対して打ち込んだ。
第9話では、アステロイドベルトでのシュルツとの会戦時、シュルツ艦に体当たり攻撃を仕掛けられて衝突寸前まで接近されるが、ロケットアンカーをシュルツ艦の側面に打ち込み、危機的状況から回避に成功する。
宇宙戦艦ヤマト 完結編
都市衛星ウルク戦では、瓦礫で艦載機発進口が押さえつけられてコスモタイガー隊が発進不可能な状態に陥っていた際、艦前方の地面に打ち込んでウインチのように巻き上げることによって、艦尾を持ち上げた。
宇宙戦艦ヤマト2199
第3話では、浮遊大陸に不時着する際、左舷方向の崖に対して打ち込み、艦にブレーキをかけた。第13話では、次元潜航艦UX-01の攻撃から逃れるため、原始恒星系の微惑星の影へ隠れた際、微惑星に打ち込んだ。第23話では、波動砲を発射する際に、総統府に打ち込んで艦体を固定している。
なお、使用シーンこそないが、本作では金剛型宇宙戦艦磯風型突撃宇宙駆逐艦にも、旧式のロケットアンカーが装備されている。

類似の装備品

それゆけ!宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ
格闘戦艦ハクホーイン・アヤノ・エリザベスが重力アンカーを8基装備している。重力波によって敵艦を拘束し(原作ではアンカー部が敵艦と接触していなくても拘束できるが、アニメでは敵艦に吸着している)、投げ技や締め技をかける。
潜水艦スーパー99
艦が潮流に流されて岩礁にぶつかりそうになった際、後部魚雷発射管から非常制動魚雷を発射。周囲の岩に喰い込ませて衝突を防いだ。

脚注

  1. 「宇宙戦艦ヤマト2199 『ヤマト計画』記録集」P20。
  2. 第五章劇場パンフレットP27や「公式設定資料集[Earth<アース>]」P252に記述されているインタビューでの本人談。
  3. 「宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[Earth<アース>]」P18、19。

関連項目

参考文献

  • 「宇宙戦艦ヤマト2199 公式設定資料集[Earth]」(マッグガーデン・2013)

テンプレート:宇宙戦艦ヤマト