レゾルシノール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox 有機化合物

レゾルシノール (resorcinol) は有機化合物の一種。ベンゼン環のメタ位に 2個のヒドロキシ基を有する構造を持つベンゼンジオールの一種で、カテコールヒドロキノンの位置異性体にあたる。水によく溶ける。

合成、性質

樹脂や、ベンゼン-1,3-ジスルホン酸を溶融アルカリで処理することで、レゾルシノールを得ることができる。また、プロピレンベンゼンを原料とし、1,3-ジイソプロピルベンゼンから製造することもできる。

レゾルシノールは本来、無色の固体であるが、光や酸素により徐々に酸化を受けピンク色を呈する。保管には注意が必要である。

用途

総需要の半分以上がタイヤの強化材であるタイヤコードの接着剤の原料である。続いて木材用接着材原料、樹脂用難燃剤原料、樹脂用紫外線吸収剤原料が続く。他に数量は大きくないが次の様な用途もある。レゾルシノールは還元力が強く、殺菌剤としての利用価値が高い。また、無水フタル酸との酸触媒反応によってフルオレセイン(ガレイン)を生成するので蛍光染料の原料としても重要。

製造者

主なメーカーはインドスペック(米)、住友化学三井化学である。

テンプレート:Chem-stub