ラインネット

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ラインネットは放送局における番組伝送方式の一つ。

テレビラジオなどの番組を、その地域以外で放送する場合に伝達手段が必要となり、専用線や無線中継、通信衛星などを用いて伝送する。主に同時に放送される場合に使われるが、受け手側で録画・録音して時差放送される場合もある。テレビの場合、マイクロ波を伝送手段として使うためにマイクロネットとも呼ばれる。他にテープ媒体を使って物理的に送付するテープネットがある。

放送黎明期、特にテレビにおいてはラインネットの設備自体が限られており、テープネットによるものが多かった。さらに送り手が複数あっても、地方単位で伝送設備が一系統しかなく、その地方での生ネット番組は同じ編成になる場合が多かった。テレビネットワークの加盟組織が、九州(やや開局が遅かった佐賀県を除く)の民放テレビ第一局目はJNN、東北の日本海側である山形県および秋田県四国地方の民放テレビ第一局目はNNNNNS系列になっているのはこのためとも言われている。(東北の日本海側は山形放送が、四国は四国放送がNNS系列を選択したため隣県の放送局はNNS系列になった。)

テレビのラインネットとしては、前述のマイクロ波による無線伝送(NTT中継回線)が2006年6月に光ファイバーによる専用線に置き換えられた。回線の管理は、日本民間放送連盟テレビ回線部が行っている[1]

ラジオのラインネットは主に専用線を使って伝送されている。初期には放送波を直接拾って伝送していたこともあった。また回線の都合で電話の音声のような低音質であったが、これも情報量が多い高速デジタル回線に置き換えることにより改善されている。エフエム東京は、1994年7月、JFN38局を結ぶ「通信衛星とISDNを統合利用した放送用オンラインネットワーク」を開始した[2]

脚注

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参考文献

関連項目

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