ムルシア州
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| 州都 | ムルシア、議会はカルタヘーナ | ||||
| 公用語 | カスティーリャ語 | ||||
| 面積 – 総面積 – 割合 |
第9位 11,313km² 2.2% | ||||
| 人口 – 総人口（2008） – 割合 – 人口密度 |
第10位 1 424,063人 3.0% 128.12人/km² | ||||
| 住人の呼称 – スペイン語 |
murciano/-a | ||||
| 自治州法 | 1982年6月9日 | ||||
| ISO 3166-2:ES | MU | ||||
| 議席割当 – 下院 – 上院 |
9 2 | ||||
| 州首相 | ラモン・ ルイス・バルカルセル・シソ（国民党、PP） | ||||
| 州政府のサイト | |||||
ムルシア州（Comunidad Autónoma de la Región de Murcia）は、スペインを構成する自治州の一つ。直訳すると「ムルシア地方」自治州となる。ムルシア県1つからなる一県一州の自治州である。
スペインの南東部、アンダルシーア州、カスティーリャ＝ラ・マンチャ州、バレンシア州に挟まれた所に位置し、地中海に面している。行政の州都はムルシアだが、議会はカルタヘーナに置かれている。
温暖な気候を利用して果物・野菜・花卉が栽培されており、スペインのみならずヨーロッパ諸国へ輸出されている。
歴史
カルタゴ人がカルタヘナの海岸に貿易拠点を築き、ローマ人によって「カルタゴ・ノヴァ」と呼ばれるようになった。カルタゴの商人にとって、カルタゴ・ノヴァの山岳地帯は単なるイベリア半島の後背地でしかなかった。ローマ時代には属州ヒスパニア・タラコネンシスの一部であったが、タラコネンシスが分割されたのちはカルタギネンシスの一部となった。
イスラム支配下では大規模な灌漑が導入されて農業が発展した。この時代の地名はトドミル（Todomir）である。11世紀に後ウマイヤ朝が滅ぶと、タイファ諸国の1つムルシア王国の領域となった。ムルシアのタイファは、アルバセーテ、アルメリーア、アリカンテの一部も含んでいた。1086年のサグラハスの戦いで、ムラービト朝は小さなタイファを飲み込み、イスラム教徒支配下のスペインを統一した。
レコンキスタの進展によって、1243年にカスティーリャ王フェルナンド3世に征服された。カスティーリャがムルシアを征服した意義は大きかった。カスティーリャは初めて地中海への入り口を獲得したうえ、イベリア半島の西地中海沿岸を所有するアラゴン王国の南進を止めたのである。フェルナンド3世の後継者アルフォンソ10世は、行政上の理由からムルシアを3分割し、聖職者領主を据えたり、レコンキスタに貢献した者へ報酬として与えたり、11世紀にできた騎士修道会へ与えた。1264年、イスラム教徒が反乱を起すと、アラゴン王ハイメ1世に鎮圧された。1296年、カスティーリャ王国の内紛に乗じてアラゴン王ハイメ2世がこの地を征服したが、1304年の条約でカスティーリャ王国に返還され、アリカンテなど現在のバレンシアの南部はバレンシア王国（アラゴン王国）に編入された。
以後、カスティーリャ王およびスペイン王がムルシアの王を兼ねた。19世紀の県制度によってムルシア県が設立されるまで、名目上ムルシア王国として存続した。1978年の憲法によって自治州制度が導入されると、1982年にムルシアは自治州となった。それまでムルシア地方の一部であったアルバセーテ県はムルシアから離れて、他の4県とともにカスティーリャ＝ラ・マンチャ州を創設することを選んだ。
地理
標高の高低差
ムルシア州はベティカ山脈（Cordilleras Béticas）の東に位置する。この山脈は地勢に影響を及ぼしている。山脈は北から、プレベティカ山地、スベティカ山地、ペニベティカ山地に三分割されている。
昔から州の最高峰は標高2,027mのレボルカドーレス山とされてきた。しかし最近の調査によると、レボルカドーレス山は1999mで、さらに北にあるロス・オビスポス山（2015m）よりわずかに低いことがわかった。
ムルシア州のおよそ27%が山地、38%が準山地か谷、残り35%が平地または台地である。
気候
ムルシア州はステップ気候の要素を持つ地中海性気候で、温暖な冬（12月・1月の平均気温11℃）、暑い夏（最高気温40℃を超えることが珍しくない）が特徴である。年間平均気温は18℃である。
年間降水量は300mmから350mmとわずかであり、年間の晴天日は120日から150日である。4月から10月にかけての月が最も降雨があり、時には一日だけ豪雨となることもある。
海への距離と標高の高低差が、沿岸部と内陸部の気温の変化を主に冬に引き起こす。沿岸部でまれに気温10℃を下回ると、内陸部では6℃まで気温が上がらず、降雨量が600mm以上と高くなる。
ムルシア市は、20世紀中に国内最高気温を記録している。1994年7月4日、最高気温47.2℃に達したのである。2005年の冬には長期に渡って気温が最低となり、ムルシア沿岸ですら降雪が見られた。[1].
水界
河川
ムルシア州の水界網は、セグラ川(Río segura)とその支流からなっている。
- ムンド川(Río mundo) - アルバセーテから発する。
- アリャラベ川(Río alharabe) -とその支流ベナモル川
- ムラ川(Río Mula) - この川は [[[ Burete（ブレて）、Lavia（ラビア）、Ceperos（ぜぺろす）Plaza de los pastores（プラザでロスパストレス）、El Charco（エルチャルコ）]]] に生まれる。
- グアダレンティン川(Río guadalentin) - サンゴネラ川、レゲロン川(Canal del Reguerón)
セグラ川流域に水供給能力がないため、この河川流域へタホ川(Río Tajo)流域からもたらされた水が供給されている。
海
スペイン最大の天然湖で、ヨーロッパ最大の海水湖がムルシア州にある。『小さな海』という意味を持つ、地中海に近接したマール・メノール潟である。特殊な環境と自然の特性がマール・メノールを独特の湖にしている。半円形をしていて、地中海とは長さ22km、幅100mから1200mの砂州で隔てられており、この砂州はラ・マンガ・デル・マール・メノール（小さな海のたもと）として知られる。方は国際連合によって地中海特別保護地区にされている。海岸周囲の長さは73kmで、水晶のように透明な浅瀬を持つビーチがある（最深で7m）。潟の面積は170平方kmである。
経済
2012年、スペインの経済危機は同州の経済を直撃。自治州政府も資金調達が困難になり、7月には同様の事態に直面したバレンシア州とともに中央政府に支援要請を行う事態となった[1]。
都市
人口は約130万人で、その3分の1が州都ムルシア（424,362人）に住んでいる。46の基礎自治体があり、2番目に人口の多い都市はカルタヘーナ、3番目はロルカである。
交通
言語
ムルシア州で話されるスペイン語は、独特のアクセントと地元特有のことばを持つ。ムルシア方言は、多くの最終音節の子音を除去し、アラゴン語と古アラビア語に由来する地元の語彙を強調する傾向にある。一般的なイントネーションとムルシアで話されるスペイン語方言の特殊な語彙の一部は、近接するアルメリーア県、アリカンテ県のベガ・バヤ・デル・セグーラで話される方言といくつか特徴を共有している。
テンプレート:仮リンク地方の狭い地域ではバレンシア語が話されている。
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