ホークスタウン

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テンプレート:Infobox テンプレート:Infobox ホークスタウン(Hawks Town)は、福岡県福岡市中央区地行浜に所在する、日本プロ野球パシフィック・リーグ福岡ソフトバンクホークスの本拠地福岡ドーム(福岡 ヤフオク!ドーム)を核とする、をイメージした複合商業施設である。運営・管理会社は株式会社ホークスタウン。同社はシンガポール政府系列の投資会社GICリアルエステートの傘下にある。

ホークスのマスコットキャラクターであるホークファミリーは、ホークスタウンに住んでいるという設定になっている。

歴史

1988年秋、大阪府大阪市大阪球場に本拠地を置き、南海電気鉄道をオーナー企業としていたプロ野球球団「南海ホークス」の経営権を当時の流通大手企業ダイエーが買収、翌1989年から本拠地を福岡市の平和台野球場に移転し、チーム名を「福岡ダイエーホークス」とした。ダイエーはホークスの福岡移転と同時に、市内中央区地行浜の埋立地で大規模な商業施設の開発を行う計画を発表した。ホークスの新たな本拠地として使用する「スポーツドーム」、屋内遊園地などを有する「アミューズメントドーム」、そしてこの2つのドームの間にリゾートホテルを建設するという一大プロジェクトだった。当時は「ツインドーム計画」と呼ばれ、福岡ドーム開業前に設立された運営会社の社名も「ツインドームシティ」を名乗っていた。

こうして整備が着々と進められ、福岡ドームは1993年に開場。隣接するシーホークホテル&リゾート1995年に開業し、これら施設群は「ホークスタウン」と銘打たれた。しかしこの間にバブル経済が崩壊し、この煽りを受けてダイエーグループも深刻な経営不振に陥ったため、3つ目の施設として予定されていたアミューズメントドームの計画は事実上頓挫。予定地には代替策としてショッピングモールを整備することとなり、2000年春に「ホークスタウンモール」がオープンした。

だが、その後もダイエーグループの経営悪化はより深刻化。多額の有利子負債が経営を圧迫しつつあった。特にダイエーが福岡で主力事業としていたホークス、福岡ドーム、シーホークホテルの3事業は多額の負債を抱えていたことから「福岡三点セット」と揶揄され、地元政財界の支援や外資企業への売却が取り沙汰されるなど、しばしば俎上に載せられることとなった。自力での経営再建を目指していたダイエーは1999年高塚猛を招き、この福岡3事業の経営再建を託した。果たして経営方針の転換や積極的な地域密着策などが奏功し、業績は好転。またホークスも同年、南海時代の1973年以来26年ぶりとなるリーグ優勝を果たし、日本シリーズも制して35年ぶりの日本一に輝いた。

2004年、別々の会社が行っていた管理・運営と施設の所有を1社にまとめた上で、ダイエーから、コロニー・キャピタルの関連会社によって設立された特別目的会社であるコロニー福岡有限会社に売却された[1]。高塚は役員に留まったものの、在任中ホークスタウンを私物化し社内外にさまざまな軋轢を生み、同年秋には女性社員への強制わいせつ容疑で逮捕という形で3事業から追われる身となる。

同年10月13日、ダイエーが自主再建を断念し、産業再生機構による再建支援が決まったのに伴い、球団の経営権はソフトバンクに売却された。またソフトバンクは福岡ドームの2005年シーズンから20年間の使用契約を締結し、ドームの興行権もコロニー福岡から買収。一時は「球団売却の場合はホークスの本拠地移転の可能性あり」などと噂されたものの、これにより福岡ソフトバンクホークスは引き続き、福岡ドーム(その後命名権導入により呼称を「福岡Yahoo! JAPANドーム」→「福岡 ヤフオク!ドーム」に変更)を本拠地として使用することが決まった。なお「Hawks TOWN」のロゴタイプは福岡ダイエーホークスの球団ロゴのデザインを踏襲しており、球団がソフトバンクとなりロゴを変更してからも、ダイエー時代のロゴをそのまま使用している。

2005年秋には、ショッピングモールを拡張しグランドオープンした。

2007年春、株式会社ホークスタウンがコロニー福岡からシンガポール政府系列の投資会社・GICリアルエステートに売却され、2012年現在は同社の傘下にある。

沿革

  • 1989年平成元年)7月15日 - 株式会社福岡ダイエー・リアル・エステート (FDRE)(施設保有会社)を設立。
  • 1992年(平成4年)2月3日 - 株式会社ツインドームシティ(管理・運営など行う会社)設立。
  • 1993年(平成5年)4月2日 - 福岡ドーム開業。
  • 1995年(平成7年)4月28日 - シーホークホテル&リゾート開業。
  • 1998年(平成10年)
    • 温泉の掘削に成功。
    • 11月1日 - ツインドーム構想の見直しを受けて、株式会社ツインドームシティが株式会社福岡ドームに社名変更。
  • 2000年(平成12年)4月26日 - ホークスタウンモール開業。
  • 2003年(平成15年)12月2日 - ダイエーとコロニー・キャピタル系列のコロニー福岡が、福岡ドームとシーホークをコロニー福岡に売却する契約を締結。
  • 2004年(平成16年)3月31日 - 株式会社福岡ドームが会社分割にてホークスタウン運営・管理部門をFDREに承継・統合した[2]上で、FDREをコロニー福岡がダイエーから買収し経営権が移る。翌4月1日よりFDREは株式会社ホークスタウンに商号変更。なお、2005年に株式会社福岡ドームとともにダイエーにより清算された株式会社ホークスタウンは、1986年昭和61年)3月12日に設立された別の会社である。
  • 2005年(平成17年)
    • 1月28日 - 福岡ドームの営業業務を福岡ソフトバンクホークスマーケティング株式会社に譲渡。
    • 2月25日 - 福岡ドームを「福岡Yahoo! Japanドーム」と改称。
    • 3月1日 - シーホークをJALホテルズに運営委託、「JALリゾートシーホークホテル福岡」と改称。
    • 11月16日 - ホークスタウンモール2が開業、これによりホークスタウンモールグランドオープン。
  • 2007年(平成19年)4月 - ホークスタウンの土地・建物と株式会社ホークスタウンの株式がコロニー福岡からGICリアルエステートに売却。
  • 2010年(平成22年)6月1日 - シーホークの運営委託先をヒルトン・ワールドワイドに変更。それに伴い「ヒルトン福岡シーホーク」と改称。
  • 2012年(平成24年)3月下旬 - 福岡ドームを外資系・GICリアルエステートから完全買収したことをソフトバンクグループが発表。ヒルトン福岡シーホークとホークスタウンモールは引き続きGICリアルエステートが所有。
  • 2013年(平成25年)2月1日 - 「福岡Yahoo! Japanドーム」を「福岡 ヤフオク!ドーム」に再改称。

主な施設

ファイル:Hilton Fukuoka Seahawk and Yahoo Dome October 2011.jpg
ヒルトン福岡シーホーク(左)と福岡ドーム
ファイル:Hawks Town Mall1.JPG
ホークスタウンモール MALL1(福岡 ヤフオク!ドーム西側の大階段上より)
ファイル:HKT48 theater.JPG
ホークスタウンモール MALL2 HKT48劇場
福岡ヤフオク! ドーム
1993年4月2日に「福岡ドーム」として開業。プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのホーム球場。2005年2月25日より、命名権(ネーミングライツ)導入により福岡Yahoo! JAPANドームヤフードーム)と改称。2013年2月1日より福岡 ヤフオク!ドームヤフオクドーム)と再改称。
ヒルトン福岡シーホーク
1995年4月28日、シーホークホテル&リゾートとして開業したホテル。2005年3月1日より2010年5月31日まではJALホテルズに運営委託され、JALリゾートシーホークホテル福岡として営業されていた。2010年6月1日より運営委託先がヒルトン・ワールドワイドに変更され、ヒルトン福岡シーホークに名称変更された[3]
ホークスタウンモール
2000年4月26日にオープンしたショッピングモール。開業時からある西側の「MALL1」と、2005年11月16日にオープンした東側の「MALL2」の2棟から構成される。「MALL2」のテーマは「スポーツ&リゾートマインド」で、九州初となる屋内フットサル場や天然温泉を用いたスーパー銭湯も入居していたがいずれも閉店し、2011年11月26日にオープンしたAKB48の姉妹グループであるHKT48の専用劇場、HKT48劇場がメインテナントとなっている。床面積は約81,000。2010年4月19日から京阪グループ京阪流通システムズに運営が委託されている。
出店テナントの詳細は公式サイト「ショップリスト」を参照。
MALL1
MALL2

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施設構成

  • 床面積:約395,000m²
    • ドーム:176,000m²
    • ホテル:138,000m²(1,053室)
    • モール: 81,000m²

交通

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

  • テンプレート:PDFlink - ダイエー ニュースリリース 2003年12月2日
  • 株式会社福岡ダイエー・リアル・エステートの産業活力再生法に基づく経営資源再活用計画の認定について
  • (株)ホークスタウン2010年1月19日リリース「ホテル・ブランドの変更に関して」