ベッカー高原

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ベッカー渓谷のブドウ畑

ベッカー高原Bekaa Valley、アラビア語:BeqaaBiqâ)は、レバノンレバノン山脈アンチレバノン山脈との間に広がる高原である。オロンテス川が北へ、リタニ川が南へと流れている。バールベックが代表的な遺跡であり、多くの観光客が訪れる。

歴史政治軍事においては要衝であり、レバノン内戦中の1976年から終結後の2005年までレバノン駐留シリア軍の主力部隊が進駐していた。PLOや非PLOパレスチナ組織もキャンプを構築し、日本赤軍も一時本拠地としていた。また、1980年代以降はヒズボラの有力な地盤の一つであり、親シリアのパレスチナ人組織の軍事拠点も存在している事から、イスラエル軍の空爆や地上戦がしばしば発生する。

その一方で、肥沃な土地である事から穀物フルーツの一大産地でもあり、中近東では珍しいワインの生産地(生産者はキリスト教マロン派正教会の住民)でもある。

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