ファーイースト・アミューズメント・リサーチ

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ファーイースト・アミューズメント・リサーチ鈴吹太郎こと中島純一郎が中心になって1993年に設立されたゲーム制作会社。主にテーブルトークRPG(TRPG)を制作・サポートする。一般に略称のF.E.A.R.(ふぃあー)で呼ばれる。

概要

鈴吹太郎自身の作品である「トーキョーN◎VA」を初め、「セブン=フォートレス」「ダブルクロス」「ナイトウィザード」「アルシャード」「アリアンロッドRPG」などが代表作である。2007年10月には同社の作品を原作とするテレビアニメ『ナイトウィザード The ANIMATION』が放送された。

また、同じく中島純一郎を社長とするゲーム・フィールドという出版会社を設立し、会誌「ゲーマーズ・フィールド」の発行やF.E.A.R.が制作したTRPGのサプリメント出版などを行っている。

F.E.A.R.のTRPGシステムは、プレイヤー・キャラクター個人の活躍にスポットを当てやすいシーン制の活用や、ルールの解釈範囲を限定しリソース管理ゲームとしての方向性を深化した戦闘システムなどが特徴である。流行のマンガやアニメ、小説などのガジェットを貪欲に取り込んで行く姿勢とあいまって、キャラクター重視のスタイルを生んでいる。また、ゲーム・フィールドが自ら編集・出版を手がけることが多いため、可読性や参照性に配慮した独自のレイアウトやデータの書式を採用している。

F.E.A.R.の作品は、主に隔月刊誌『ゲーマーズ・フィールド』を中心にサポートされるが、近年ではそれ以外にも、『Role & Roll』『月刊ドラゴンマガジン』『マジキュー』『アニコレドラゴン』『E-LOGIN』といった多ジャンルの雑誌に展開を図っており、特に「きくたけ」こと菊池たけしの作品は、リプレイと「美少女」を中心に据えて、既存のテーブルトークRPGには馴染みがない(比較的若年の)読者層の開拓を図っている。

このほか「エンゼルギア」「ナイトウィザード」に関連するコンピューターゲームとしてRUNEより『ANGEL-CORE』(未完)、『ナイトウィザード 魔法大戦 〜The Peace Plan to Save the World〜』、5pbよりアニメ版「ナイトウィザード」を原作としたPlayStation 2版『ナイトウィザード The VIDEO GAME 〜Denial of the World〜』が発売されている。

また2005年11月より、公式サイト上で月1回更新のウェブラジオふぃあ通』を配信している。これは「ナイトウィザード」プロモーション目的で設けられていた『ナイトウィザード通信』の後を受けたもので、メインパーソナリティ声優小暮英麻(2011年9月現在)。内容は、F.E.A.R.に関わりのあるゲストとのトーク、F.E.A.R.作品のミニドラマ、新刊紹介やCMなどである。最新情報が、『ゲーマーズ・フィールド』誌などの雑誌媒体に先んじて、ラジオ内で公開されることもある。

過去には、汎用TRPG「マギウス」のシリーズとして、アニメ作品のTRPG化を手がけたこともあるが、ほとんどが現在F.E.A.R.で活躍するメインデザイナーの作品ではないため、今の作品との直接的なつながりは薄い。現行作品としては、スタンダードRPGシステムによる『風の聖痕』『神曲奏界ポリフォニカ』『まじしゃんず・あかでみい』『世界樹の迷宮』などのアニメ・ゲームを原作とするTRPGも製作している。

創立時のメンバーは、中島純一郎(鈴吹太郎)、菊池たけし、山本剛伏見健二健部伸明山北篤高平鳴海藤浪智之(わきあかつぐみ)、細江ひろみを含む十人。中島と菊池以外はその後退社したが、「メタルヘッド」の新版や「ナイトウィザード」PS2ゲーム版のシナリオ、「ダブルクロス」のゲームマスター兼リプレイライターの仕事などで、高平、山北、細江、藤浪らとはつながりを保持している。

現在の社員デザイナー・ライターとして、鈴吹、菊池の他に遠藤卓司久保田悠羅を擁する。

また、社外協力者としてフリーのライター・イラストレーターを積極的に起用しており、イラストレーターであるとともにデザイナーとして「アルシャード」などを手がける井上純弌、多くのリプレイに参加しシナリオの執筆やデータ制作も行っている田中天、「異界戦記カオスフレア」をデザインした小太刀右京三輪清宗、「セブン=フォートレス」や「アリアンロッドRPG」のサプリメントやリプレイに挿絵を提供している四季童子、「ダブルクロス」をデザインした矢野俊策(元F.E.A.R.社員)などが知られている。

社名に含まれている「ファーイースト」とは「極東」の事だが、中島によれば「日本発」と「最先端」の意味を込めているという。(FEAR Online「会社情報」より)

ゲーム・フィールド

ゲーム・フィールドは1996年に設立されたF.E.A.R.の製品販売部門である、法人としては独立していて「有限会社ゲーム・フィールド」が正式名称。社長はF.E.A.R.と同じく中島純一郎が務める。

中島純一郎によると、「テーブルトークRPG冬の時代」において、製作側がいくらがんばっても出版側がゲームを出させてくれないという状況に対抗するために設立したという。

ゲーム・フィールドはF.E.A.R.の責任において好きな製品を作ることができるが、流通面が玩具系流通にほぼ限定される。F.E.A.R.はエンターブレインや富士見書房などの大手出版社から出すゲームと、ゲーム・フィールドから出すゲームで販売戦略を明確に分けており、基本ルールブックやリプレイなどは大手出版社から出し、そのタイトルのサプリメントはゲーム・フィールドから出すという方法を取ることが多い。

所属メンバー

社外協力者

デザイナー・ライター

イラストレーター

関連クリエイター・声優・編集者

過去の所属メンバー

作品一覧(五十音順)

現在サポートされている作品

過去の作品

新版移行によりサポートが終了した作品

関連項目

外部リンク