ハーヴェイ・カイテル

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テンプレート:複数の問題 テンプレート:ActorActress ハーヴェイ・カイテルHarvey Keitel, 1939年5月13日 - )は、ニューヨークブルックリン出身のアメリカ合衆国俳優

生い立ち

東ヨーロッパ移民のユダヤ人の両親の間に生まれる[1][2]。16歳の時にアメリカ海兵隊へ参加しレバノンに出兵。20歳で除隊した後はセールスマンを経てマンハッタン裁判所速記官を務め生計を立てた。

キャリア

友人の誘いで演劇を始めステラ・アドラーリー・ストラスバーグに師事。

オフ・ブロードウェイでの経験を積む一方で、ニューヨーク大学の学生であったマーティン・スコセッシと知り合い、1967年、スコセッシの長編映画デビュー作品『ドアをノックするのは誰?』で映画デビュー。同年、エリザベス・テイラー主演の映画『禁じられた情事の森』にも出演している。1973年の『ミーン・ストリート』でも再びスコセッシとコンビを組んだが主演のカイテルは注目されず助演のロバート・デ・ニーロが注目されるという不運に見舞われた。その後も俳優養成学校であるアクターズ・スタジオの入学試験で10年連続の不合格となるなど苦労が絶えなかった。

スコセッシと4度目の共演となった映画『タクシードライバー』で売春宿のポン引き役を演じて話題となった。しかし、1979年公開の映画『地獄の黙示録』の主役、ウィラード大尉役に抜擢されるが、監督のフランシス・フォード・コッポラとの意見の相違、及び契約書の文面を巡って撮影開始わずか2週間後に降板(代役はマーティン・シーン)し、これが映画会社との間で「俳優の都合による契約違反」とされたためにハリウッドにおいて敬遠されるようになり、以後徐々に端役しか与えられなくなった。

そのため、活動の拠点をヨーロッパの映画に移し、リドリー・スコットらの作品に出演を重ねて復活のチャンスを地道に待った。1980年代に差し掛かってもありきたりなギャングといったステレオタイプな役ばかりしか演じる機会が無かった。しかし、この頃の経験が後に大きなチャンスをもたらすこととなる。

1991年、カイテルの低迷期に苦楽を共にしたスコットの監督作品『テルマ&ルイーズ』で義理人情に厚い刑事を演じて復活の兆しを見せると同年公開の映画『バグジー』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされた。他にも幾つかの映画賞を受賞。翌1992年には出演と製作補を兼任した『レザボア・ドッグス』で映画俳優としての地位を取り戻した。

以降は「暴力的」というイメージからの脱却と、演じられる幅の拡大を求めて出演作品を慎重に選択するようになった。時には全裸も厭わない度胸と長年の経験で培われた演技力で幅広い分野に亘り数多くの作品に出演。また、キャリアを築く過程で幾度と無く辛酸を舐めた経験から資金力や公開の機会に乏しいインディペンデント映画に対して理解を示している。製作総指揮も務めたベトナム人監督トニー・ブイの『季節の中で』では、サンダンス映画祭において史上初のグランプリ・観客賞同時受賞を果たした。

私生活

女優のロレイン・ブラッコと12年間同棲し、1985年に長女ステラをもうけている。2001年、カナダ人の映画監督兼女優のダフナ・カストナーと結婚し、2004年に一男をもうけた。

主な出演作品

公開年 邦題
原題
役名 備考
1967 ドアをノックするのは誰?
Who's That Knocking at My Door
J.R.
禁じられた情事の森
Reflections in a Golden Eye
兵士 クレジットなし
1973 ミーン・ストリート
Mean Streets
チャーリー
1974 アリスの恋
Alice Doesn't Live Here Anymore
ベン
1975 ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド
That's the Way of the World
コールマン・バックマスター
1976 タクシードライバー
Taxi Driver
スポーツ・マシュー
走れ走れ!救急車!
Mother, Jugs & Speed
スピード
ビッグ・アメリカン
Buffalo Bill and the Indians
エド・グッドマン
ロサンゼルス・それぞれの愛
Welcome to L.A.
ケン
1978 ブルー・カラー/怒りのはみだし労働者ども
Blue Collar
ジェリー
デュエリスト/決闘者
The Duellists
フェロー
マッド・フィンガーズ
Fingers
ジミー・フィンガーズ
1979 イーグルス・ウィング
Eagle's Wing
ヘンリー
1980 ジェラシー
Bad Timing
スペース・サタン
Saturn 3
ベンソン
SFデス・ブロードキャスト
Deathwatch
ロディ
1982 ボーダー
The Border
キャット
1983 愛と死の天使
Exposed
コップキラー
Copkiller
フレッド・オコナー
1984 恋におちて
Falling in Love
エド・ラスキー
ネモの不思議な旅/異次元惑星のプリンセスを救え!!
Nemo
ミスター・レジェンド
1985 世にも不思議なアメージング・ストーリー
Amazing Stories
テレビシリーズ、クリント・イーストウッド監督の一編
スター・ナイト
El caballero del dragon (The Knight of the Dragon)
1986 殺人モニター/裏切りの報酬
Blindside
ペンフィールド
殺意の絆
Camorra (A Story of Streets, Women and Crime)
フランキー
オフビート
Off Beat
ミッキー
メンズクラブ/真夜中の情事
The Men's Club
ソリー
インクアイリー/審問
L'inchiesta
1987 ピックアップ・アーチスト
The Pick-up Artist
アロンソ
1988 ゴルバチョフへの手紙
Caro Gorbaciov
ニコライ
最後の誘惑
The Last Temptation of Christ
ユダ
1989 乙女座殺人事件
The January Man
フランク・スターキー
1990 マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴
Due occhi diabolici
ロデリック・アッシャー "The Black Cat"
黄昏のチャイナタウン
The Two Jakes
ジェイク・バーマン
1991 テルマ&ルイーズ
Thelma & Louise
ハル
愛を殺さないで
Mortal Thoughts
ジョン・ウッズ捜査官
バグジー
Bugsy
ミッキー・コーエン
1992 バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト
Bad Lieutenant
刑事
レザボア・ドッグス
Reservoir Dogs
Mr. ホワイト 兼共同製作
天使にラブ・ソングを…
Sister Act
ヴィンス
1993 ライジング・サン
Rising Sun
トム・グレアム刑事
アサシン 暗・殺・者
Point of No Return
ヴィクター
ピアノ・レッスン
The Piano
ジョージ・ベインズ オーストラリア映画協会賞主演男優賞 受賞
スネーク・アイズ
Dangerous Game
エディ・イズラエル
1994 詐欺/イマジナリークライム
Imaginary Crimes
レイ
ゆかいな天使/トラブるモンキー
Monkey Trouble
パルプ・フィクション
Pulp Fiction
ウィンストン・ウォルフ
サムバディ・トゥ・ラブ
Somebody to Love
ハリー
1995 スモーク
Smoke
オーギー・レン
ユリシーズの瞳
To Vlemma tou Odyssea
A
ブルー・イン・ザ・フェイス
Blue in the Face
オーギー・レン
クロッカーズ
Clockers
ロッコ・クレイン
1996 真夏の出来事
Head Above Water
ジョージ
フロム・ダスク・ティル・ドーン
From Dusk Till Dawn
ジェイコブ・フラー
1997 フェアリーテイル
FairyTale: A True Story
ハリー・フーディーニ
コップランド
Cop Land
レイ
バッド・デイズ
City of Industry
ロイ
1998 グレイスランド
Finding Graceland
エルヴィス
ルル・オン・ザ・ブリッジ
Lulu on the Bridge
イジー・モーラー
1999 季節の中で
Three Seasons
ジェームズ 兼製作総指揮
ホーリー・スモーク
Holy Smoke!
PJ ウォーターズ
2000 FAIL SAFE 未知への飛行
Fail Safe
ウォレン・ブラック テレビ映画
U-571
U-571
ヘンリー・クロフ曹長
リトル★ニッキー
Little Nicky
サタン
2001 灰の記憶
The Grey ZOne
エリック・ムスフェルド軍曹 兼製作総指揮
テイキング・サイド
Taking Sides
スティーヴ・アーノルド
2002 レッド・ドラゴン
Red Dragon
ジャック・クロフォード
シグナル・コネクション
Beeper
ゾロ
2004 ナショナル・トレジャー
National Treasure
ピーター・セダスキー
サン・ルイ・レイの橋
The Bridge of San Luis Rey
ピオおじさん
2005 Be Cool/ビー・クール
Be Cool
ニック・カー
2006 ボディクライム 誘惑する女
A Crime
ロジャー・カルキン
アーサーとミニモイの不思議な国
Arthur and the Minimoys
声の出演
9.11への道
The Path to 9/11
ジョン・オニール
2007 ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
National Treasure Book of Secrets
ピーター・セダスキー
2009 イングロリアス・バスターズ
Inglourious Basterds
無線の声(司令部) 声の出演
ハーヴェイ・カイテル 銃撃のレクイエム
The Ministers
ジョセフ・ブルーノ
2010 ミート・ザ・ペアレンツ3
Little Fockers
ランディ
ラスト・ゴッドファーザー
The Last Godfather
ドン・カリーニ
2012 ムーンライズ・キングダム
Moonrise Kingdom
ピアース司令官
2014 グランド・ブダペスト・ホテル
The Grand Budapest Hotel
ルドウィグ

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:Normdaten
  1. テンプレート:Cite book
  2. http://rogerebert.suntimes.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/19930117/PEOPLE/11010311