ハスカップ

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ハスカップ(学名:Lonicera caerulea var. emphyllocalyx)はスイカズラ科スイカズラ属の落葉低木。実は食用となる。和名はクロミノウグイスカグラ(黒実鶯神楽)。なお、クロミノウグイスカズラという転訛もあるが、ツル性の植物ではないため適切な名称ではない。苫小牧市ではゆのみと言う愛称で親しまれている[1]

名称については、ハスカップの実をさすアイヌ語ハシカプラテン文字表記:haskap)に由来する。その語源はハシ・カ・オ・プ(has-ka-o-p)であり、ハシhas)は「」、ka)は「表面」、o)は「なる」、p)は「もの」の意であるから、合わせて「枝の表面になるもの」という意味になる。このうち連続する母音の後者が消えて、ハシカプhaskap)という発音になったとされる。

ハスカップの果実は不老長寿の秘薬といわれていた。

分布

北海道内では主に勇払原野に自生する。本州以南では高山植物として知られている。

特徴

薄く折り重なるような特徴のある樹皮を持ち、初夏に白い花をつける。果実ははじめは黄緑色だが熟すと青紫色になる。野生のものは酸味が強く甘みはほとんどなく、やせた土壌ではより酸味が強くなる。この実にはビタミンCアントシアニンカルシウムなどが豊富に含まれている。

ジャム果実酒お菓子などの加工用として北海道内では広く栽培される。品種改良により、甘みを増したものや多く実のなるものも広まっている。味はブルーベリーに似ている。

殆どの場合、食品として加工された状態のものが流通している。これは生のままの保存が極めて難しい(生のままだと、徐々に果肉や皮が柔らかくなり、溶け出して液状化してしまう)ためである。近年では冷凍技術の発達により、実を冷凍した状態で流通している場合もあるが、流通量は極少である。

市町村の花に指定している自治体

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脚注

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  1. ハスカップについて。(三星公式ホームページより)