トヨタ・スプリンターマリノ

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スプリンターマリノ (SPRINTER MARINO) は、トヨタ自動車1992年5月から1998年6月まで、トヨタオート店(現在のネッツ店)扱いで販売されていた乗用車である。生産は関東自動車工業横須賀工場で行われた。

概要

7代目スプリンターシリーズ(E100型)の派生車としてデビュー。トヨタとしては初のコンパクトクラスでのハードトップ(サッシュレス)モデルである。姉妹車カローラ店扱いのカローラセレスがある。相違点はフロントノーズの造形とテールランプデザインのみ。ちなみにカローラセレス同様、日本国内専用車であった。

カリーナEDが生み出した4ドアハードトップブームに乗る形で発売されたスタイリッシュ&スポーティー4ドアだが、その後のRVブームの時期にさしかかると4ドアの不人気に加え、その低いルーフが生み出す独特のスタイルと引き替えに失った居住性が災いし、販売成績は下落の一途を辿る。

本家スプリンターがフルモデルチェンジした1995年にもモデルチェンジされる事はなく、車両形式E100型のままエンジン、ミッション、サスペンションなどのコンポーネンツのみE110型の部品を移植される形で1998年6月のモデル廃止まで生産され続けた。

グレード

グレードは1500ccガソリンエンジン5A-FE型)搭載のFtypeと1600ccガソリンエンジン(4A-FE型)搭載のXtype、さらにスポーツ仕様の1600ccガソリンエンジン(4A-GE型)搭載のGtypeの3種類。それぞれに4速オートマチックトランスミッションと5速(最終型と呼ばれる、1997年6月以降のGtypeは6速)マニュアルトランスミッションが設定された。

装備

  • 全車メーカーオプションとして「エクストラパッケージ」が用意されていた。その中の装備の一つとして「マルチインフォメーションディスプレイ」がある。これはメーターパネル左に設置された小型液晶モニターの事で、普段は、時刻のみ、または時刻と日付を表示しているが、車両に何らかの異常が起きたことをセンサーが感知すると警告音と共に液晶モニターに文字表示するというもの。この装備を搭載していたのは、E100型の中で当モデルとカローラセレスのみであった。
  • ハードトップモデルでは珍しく、後ろのドアガラスが完全に下がる。
  • 衝突安全性の向上のために、当時トヨタ自動車の設計標準化であった「CIAS」(サイアス)が採用されている。

歴史

  • 1992年5月 デビュー
  • 1993年5月 E100型セダン並びにクーペ(トレノ)のマイナーチェンジに伴う一部改良。
    • エアコン冷媒にはR134aが採用される。
    • G typeのパワーステアリングがプログレッシブタイプでなくなる。X typeはそのまま継続搭載。
    • F typeを除く全車に4スピーカーが標準搭載となる。
    • パワーウィンドウの運転席で操作するスイッチ4個のうち、照明付きが運転席側ウィンドウ作動用1個のみとなる。ただし、パワーウィンドウスイッチが付いているユニットは、前期、後期問わずそれごと付け替えることが可能である。
  • 1994年5月 マイナーチェンジ。フロントバンパー、グリル、リアテールランプの意匠変更。
  • 1995年6月 一部改良。モデルチェンジしたE110系セダンならびにクーペとの部品共通化によるエンジンスペックの変更など。
  • 1997年6月 一部改良。Gtypeのマニュアルトランスミッションに6速が採用される。
  • 1998年6月 生産終了。一代限りでモデル廃止となった。

関連項目

外部リンク

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