セリ

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テンプレート:生物分類表 セリ、学名:Oenanthe javanica)とはセリ科多年草である。

解説

別名、シロネグサ(白根草)。湿地やあぜ道、休耕田など土壌水分の多い場所や水辺の浅瀬に生育することもある湿地性植物である。高さは30cm程度で茎は泥の中や表面を横に這い、葉を伸ばす。葉は二回羽状複葉、小葉は菱形様。全体的に柔らかく黄緑色であるが、冬には赤っぽく色づくこともある。花期は7 - 8月。やや高く茎を伸ばし、その先端に傘状花序をつける。個々の花は小さく、花弁も見えないほどである。北半球一帯とオーストラリアに広く分布する。

利用

独特の香りを持ち、春先の若い茎を食用とする。春の七草のひとつであるため1月ごろであればスーパーマーケット等で束にして売られる。自生品が出回ることもあるが、最近では養液栽培も盛んである。野草としての性質が強く種子発芽率が低いため、計画的な生産には発芽率の改善が不可欠である。産地にもよるが、栽培ものと野生のものに、比較的差が少ない種である。観賞用の斑入りの品種もある。無農薬で栽培することで食用にもなる。

毒草との間違い

野外で採取する場合、小川のそばや水田周辺の水路沿いなどで見られるが有毒なドクゼリとの区別に配慮が必要である[1]。ドクゼリは地下茎は太くタケノコ状のふしがあり、横に這わず、セリ独特の芳香もないので区別できる。また、キツネノボタンも同じような場所に生育する毒草である。葉が細かく裂けないので比較的容易に区別できるが、個々の小葉だけを取ると似ているので間違えるおそれがある。

名称

和名は、まるで競い合う(競り)ように群生していることに由来する[2]

関連項目

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参考文献

  1. ドクゼリ:4人が食中毒 セリに酷似、1人重体 新潟市保健所、発表 /新潟 毎日新聞 2013年4月2日(火)13時16分配信
  2. テンプレート:Cite book p.299

外部リンク

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