スパイロ・ジャイラ

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スパイロ・ジャイラSpyro Gyra)は1975年アメリカで結成され、2024年現在も活動を続けるフュージョングループである。代表曲に「モーニング・ダンス」などがある。

現在までに20枚以上のアルバムを出し、1000万枚以上を売り上げ、フュージョン系バンドとしてはもっとも成功を収めたグループの一つであるといわれる。

来歴

ニューヨーク州最北端の都市バッファローで、リーダーのサックス奏者、ジェイ・ベッケンスタインが地元仲間のキーボード奏者、ジェレミー・ウォールらとのセッションを経て、1975年にバンドとして旗揚げした。グループ名は、ベッケンスタインが学生時代の生物の授業でspirogyraアオミドロ)と書くべき所をspyro gyraと綴りを間違えて書いたことに由来する。

1978年、キーボード奏者トム・シューマン、ヴィブラフォンデイヴ・サミュエルズ等と共にファーストアルバム、Spyro GyraAmherst Records よりリリース、初回プレスはわずか500枚であったが、反響を呼び20万枚を超すヒットとなった。1979年には代表作となるセカンドアルバム Morning DanceMCA Records より発表する。ビルボードのポップチャートを上昇して70万枚以上のセールスを上げ、ゴールド・ディスクも獲得した。タイトル曲はこのシーンでは珍しいカリプソ調の曲であったが、現在もなお高い人気を保っている。他の曲でもブレッカー・ブラザーズを迎えたりとバンド・コンセプトの強いものであった。

1990年代に入り、スムーズジャズと呼ばれる動きが盛んであった頃でも、彼らの音楽はR&Bファンクポップスなどからの影響をとどめており、スムーズジャズよりもジャズ的であると言われる。即興性よりも曲調に主眼を置いた作風が多く、彼らの全盛期である1970年代末 - 1980年代に出されたアルバムにラテン調の明るい曲が多かったことも手伝って、「軽い音楽」という評価も 見られるが、ライブでの技術も含めたメンバーの音楽性自体は高い。

一時期、メンバーの入れ替わりが激しかった事もあり、リーダーのベッケンスタインや、作曲担当以外のメンバーは、結成当初とは大きく異なっているが、コンスタントにアルバムをリリースし続けている事からも変わらぬ人気ぶりが伺える。

ディスコグラフィ

アルバム

タイトル 発売年 レーベル
Spyro Gyra 1978 Amherst Records
Morning Dance 1979 MCA Records
Catching the Sun 1980 MCA Records
Carnaval 1980 MCA Records
Freetime 1981 MCA Records
Incognito 1982 MCA Records
City Kids 1983 MCA Records
Access All Areas 1984 MCA Records
Alternating Currents 1985 MCA Records
Breakout 1986 MCA Records
Stories Without Words 1987 MCA Records
Rites of Summer 1988 MCA Records
Point of View 1989 MCA Records
Fast Forward 1990 GRP
Collection 1991 GRP
Three Wishes 1992 GRP
Dreams Beyond Control 1993 GRP
Love & Other Obsessions 1995 GRP
Heart of the Night 1996 GRP
20/20 1997 GRP
Road Scholars 1998 GRP
Got the Magic 1999 Windham Hill
In Modern Times 2001 Heads up
Original Cinema 2003 Heads up
The Deep End 2004 Heads up
Wrapped in a Dream 2006 Heads up
Good to Go-Go 2007 Heads up
A Night Before Christmas 2008 Heads up
Down the Wire 2009 Heads up
Foreign Affair 2011 Amherst
The Rhinebeck Sessions 2013 Crosseyed Bear

関連項目

外部リンク