スティーブンス・ジョンソン症候群

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多形性紅斑大(Erythema multiforme major)(スティーブンス・ジョンソン症候群患者)
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多形性紅斑大(Erythema multiforme major)(スティーブンス・ジョンソン症候群)

スティーブンス・ジョンソン症候群(スティーブンス・ジョンソンしょうこうぐん、Stevens-Johnson syndrome、SJS)は皮膚粘膜過敏症であり、多型紅斑との鑑別を要する。皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)ともいう。死亡例もある。

アメリカの2人の小児科医師、アルバート・メイソン・スティーブンスとフランク・チャンブリス・ジョンソンが存在を確認、1922年にAmerican Journal of Diseases of Childrenに共同で発表した論文により知られるようになった。症例名は二人の名にちなむ。

原因

原因はウイルスの感染、抗癲癇薬やアロプリノールなどの一部の薬剤副作用、トリクロロエチレンなどの化学物質、悪性腫瘍、または原因不明な場合がある。

副作用の場合はペニシリン系・セフェム系の抗生物質セフジニルゾニサミドカルバマゼピンフェノバルビタールといった抗てんかん薬または非ステロイド性抗炎症薬、その他原因となる薬物は1100種類以上あるという。

症状

初期症状は発熱咽頭痛などで、風邪に似る。進行すると紅斑水疱びらんが皮膚や粘膜の大部分の部位に広く現われることに加え、高熱悪心を伴う。また、皮膚や粘膜だけではなくにも症状が現れ、失明することもあり、治癒後も目に後遺症が残りうる。

症状・症候のみではSJSとEM Majorとの鑑別は難しいが、皮膚生検すると、表皮細胞が壊死・融解しており、多形紅斑との鑑別が可能である[1]。経過中にヒトへルペスウイルス6(HHV-6)やサイトメガロウイルスが再活性化する。致死率は患部が体表の10%未満の場合なら5%。

脚注

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関連項目

外部リンク

  • 第18回日本薬剤疫学会学術総会 教育公演 重症薬疹(SJS/TEN/DIHS)の現状と問題点 Dr.飯島正文