スカイヤーズ5

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スカイヤーズ5』(スカイヤーズファイブ)は、1966年から1968年に雑誌『少年ブック』に連載された、川崎のぼる漫画作品。およびそれを原作としたテレビアニメ

ストーリー

謎の首領に率いられた国際犯罪組織「ゴースト」のテロのため母と妹を失った青年・隼太郎は、国際警察の精鋭部隊「スカイヤーズ5」の隊員となって、「ゴースト」の犯罪に挑む。

登場人物

スカイヤーズ5

犯罪組織と直接対決する日本国際秘密警察の精鋭部隊。“キャプテン”と呼ばれるリーダーを含む5人のメンバーが、万能カー・スカイヤーズ号を主力武器として、潜入捜査や犯罪者との直接対決を行う。出動時には本部室の椅子がロケットのように飛び上がり、そのままスカイヤーズ号などの車両に飛び乗るというプロセスを採っている。

キャプテンを除く4人は、それぞれトランプのマーク(スート)をシンボルとしており、各自が固有のマークの入ったベストを着用している。また、S5号はトランプを手裏剣のように飛ばして敵を倒す特技を持つ。

隼 太郎
S5号。シンボルマークはスペード。元は普通の青年だったが、ゴーストの爆弾テロで乗り合わせた飛行機が爆発し、母と妹を失った。ただ一人生き残って、ゴーストの犯罪を追ううちにスカイヤーズのメンバーと出会い、事件解決における功績を認められてスカイヤーズに入隊した。特技はトランプを使った手裏剣で、射撃の名手でもある。
キャプテン
S1号。シンボルマークはなし。あごひげが特徴的な中年の紳士で、パイプを手放さないことが多い。背広を着用し本部から指令を下す。沈着冷静な指揮官。
ポルカ
S2号。シンボルマークはダイヤ。風貌はスキンヘッドの小男でコミカルな言動が目立つ。隊員としての技量は確かで、様々なギミックを搭載したクラシックカーを操り敵を翻弄する。サムソンとコンビを組んでの掛け合いが多い。小学館の学年誌では「手品が得意」と紹介されている。
ユリ
S3号。シンボルマークはハート。メンバーの紅一点で、S5号と組んで最前線に立つことが多い。
サムソン
S4号。シンボルマークはクラブ。他のメンバーよりも体格に恵まれた怪力男で、敵との格闘で真価を発揮する。言葉に九州弁が混じっており、涙もろい一面がある。
ピーター
カラー版のみ登場。第1話の飛行機爆破で九死に一生を得た隼太郎が、漂着先の無人島で出会った白いジャガーの子供。そのまま太郎に拾われ、スカイヤーズ5のマスコットになる。

ゴースト

国際犯罪組織。世界各地にアジトを持ち、死の商人として活動する一方、テロや大規模犯罪も行う。その最終的な目的は不明。

その構成員は外すことの出来ない自爆装置つき腕時計を着用し、常に首領にその命を握られている。下っ端はシカゴギャングスタイルをしている事が多い。主な武器はSMG拳銃。黒いシップ型の大型潜水艦を密輸等では多用する。

ゴースト(首領)
組織「ゴースト」の首領であり、自身のこともゴーストと名乗っている。本部から出ることはなく、TVモニターで世界各地の部下と会話しながら、常に指先でコインを弾いている。部下に顔を隠しているわけではないが、映像では常にコインを弾く手や、胸、足などがアップになる形で登場し、ついに最期まで顔を視聴者に見せることはなかった。

アニメ版

テンプレート:基礎情報 テレビ番組 エイケン(当時:TCJ)製作のテレビアニメ。 TBS系で1967年10月からモノクロ版が放送されたが、物語の決着を見ないまま1クール・全12話(プラス1話)で終了した。(提供スポンサーはブリヂストン明治乳業の二社)。

その後、1971年4月にテレビ新作を前提に小学館学年誌で連載が開始されたが、新番組が中止となったためわずか2か月で連載が終了した。

半年後、今度はカラー作品としてリメイクされた新シリーズが実現し、1971年10月7日から1972年3月30日にかけて全26話[1]で放送された(こちらは万創を筆頭とした複数社提供だが、ヒッチハイク厚木ナイロンが担当)。このシリーズでは物語が中断することもなく、スカイヤーズ5とゴーストとの最終決戦で最終回を迎えている。

モノクロ版の打ち切りとカラー版の実現については、再放送を重ねて人気を博しカラー版実現に至った旨が公式サイトに記載されているのみで、その曲折についてはほとんど語られていない。

キャスト

サブタイトル

第1作

放送日 サブタイトル
1967年
1 10月4日 ゴーストプランを砕け
2 10月11日 27は?の番号
3 10月18日 ゴーストばんざい
4 10月25日 チャンネルXを探せ
5 11月1日 そのハンドルをはなすな
6 11月8日 死神の幽霊
7 11月15日 アラジン作戦
8 11月22日 地獄のワルツ
9 11月29日 光れオーロラ
10 12月5日 王女の剣
11 12月12日 消えた宇宙人
12 12月19日 消えた設計図
12月26日は「光れオーロラ」を再放送)

第2作

放送日 サブタイトル
1971年
1 10月7日 ゴーストプランを砕け
2 10月14日 SOS黄金特急
3 10月21日 その皮をはげ!
4 10月28日 SOSレーザートーロン
5 11月4日 マンモス鯨現わる!
6 11月11日 ネプチュン号を奪いとれ!
7 11月18日 虎穴に潜入せよ
8 11月25日 その光を消すな
9 12月2日 悪魔のメロディ
10 12月9日 ドクロ襲撃
11 12月16日 地獄への約束
12 12月23日 オーロラは消すな
13 12月30日 裏切り者は消せ
1972年
14 1月6日 東京ゴースト応答せよ
15 1月13日 水爆発射10秒前!
16 1月20日 死闘に涙はない
17 1月27日 アフリカの王子
18 2月3日 独裁者の幽霊
19 2月10日 爆破計画311A
20 2月17日 緊急指令M島へ飛べ
21 2月24日 ゴースト帝国を爆破せよ
22 3月2日 地獄へのパスポート
23 3月9日 脱出
24 3月16日 恐怖のスピードウェイ
25 3月23日 白い悪魔の要塞
26 3月30日 スカイヤーズ・マーチ

スタッフ(リメイク版)

  • 原案:小泉太郎 / 石川喬司
  • 漫画:川崎のぼる
  • 脚本:真弓真正ほか
  • 演出:佐々木治次ほか
  • 音楽:司一郎
  • 制作:エイケン(当時:TCJ)
  • 主題歌

ビデオソフト化・再放送について

1980年代に発売され、カラー版の第28話「オーロラを消すな」を収録した、TCJ・エイケン作品を1話ずつカップリング収録しているビデオ「エイケンTVアニメグラフィティ2」(東映ビデオ)が、本作唯一のビデオソフトとなっている。カラー版のOP・アイキャッチ・クロージング映像のみであれば「エイケンTVアニメ主題歌大全集1」(LD・VHS・DVD/東映ビデオ)でも視聴可能(EDおよびモノクロ版は未収録)。

近年、地上波での再放送は行われていないが、1990年代にカラー版がキッズステーションで再放送、2007年8月にはカラー版がニューマスター仕様でホームドラマチャンネルにて放送されている。

モノクロ版のビデオソフト化・近年の再放送は一切行われていない。

なお前述のビデオソフトに収録されているカラー版OPは、ラスト近くが静止画像になっている、他局での再放送用の物であり、CSでの再放送もこのOPが使われた。オリジナル版はエイケン側に所在しているかは不明。

補足

  • スカイヤーズ5の文字のデザインは黒く塗りつぶすとスコープのついた銃になる。

コミカライズ

小学館の学習雑誌に連載。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

テンプレート:前後番組

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  1. エイケン公式サイトによれば39本製作されているが、未放映作品については特に語られていない。なお後年ホームドラマチャンネルで再放送された時は、39本全て放送された。