ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Song

ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル』 (The Continuing Story of Bungalow Bill) は1968年に発表されたビートルズイギリス盤公式オリジナル・アルバムザ・ビートルズ』、通称ホワイト・アルバムに収録されたジョン・レノン作の物語調の

解説

作者のジョン・レノンによると、タイトルに使われている人名「バンガロー・ビル」とはアメリカ西部開拓史時代のヒーローで「バッファロー・ビル」とあだ名されたウィリアム・コーディ少佐のことで、バッファロー・ビルは約数100万頭の野牛=バイソンを殺してヒーローとなった。その続編という意味で曲を作った。ただ、「バッファロー・ビル」をそのままタイトルにするわけにいかないので、バンガローとかけて「バンガロー・ビル」という架空の名前にした。

この曲の構成は、初めはスパニッシュ・ギターのイントロ(当時レコーディングに使用していたメロトロンMkIIのサンプル音源。初期のCDではアルバムの前曲「ワイルド・ハニー・パイ」のアウトロ扱いされていた)がかかり、モーリン・コックスリンゴ・スター夫人)たちによる、「ヘイ、バンガロー・ビル、何を殺したんだい、バンガロー・ビル?」という歌いだしで始まる。

詞の内容は、バンガロー・ビルが象と母親を連れて虎狩に行くという内容だが、歌詞の中にはDCコミックのキャラクターキャプテン・マーベルが登場する。ビルと母親のモデルはインドのリシケシュで出会ったアメリカ人のナンシーとリチャードのクック親子で、この親子を嫌っていたジョンが、リチャードが彼女と虎狩に行ったという話を聞いてこの詞を思いついた。ジョンの二人への反感は、「アメリカ人らしいとんがり頭のサクソン系の母の息子」「恐ろしく見えたからといって虎を殺していいなら、殺されるべきは人間の方じゃないか」という皮肉めいた歌詞に表されている。

曲の半ば頃には当時はまだ恋人のオノ・ヨーコによるコーラス(たった一小節だが、ビートルズ作品で唯一の女声リードヴォーカルである)が入り、ラストは冒頭のルフランを繰り返しながらフェイド・アウトし、拍手の後にジョンの「エイ・オップ!(英国リバプール訛の英語でえっ、ちくしょうという意味)」という掛け声が入って終了する。その後、ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープスへと間髪いれず進む。

プレイヤー

Credits per イアン・マクドナルド(英国音楽評論家)[1]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

テンプレート:Reflist
  1. テンプレート:Cite book