ザダル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:世界の市

ファイル:Zadar-forum.jpg
ローマ時代の広場から見た聖ドナット教会

ザダル (クロアチア語:Zadarイタリア語:Zara、ギリシャ語:Idassa, Ίδασσα, Iàdeira, Ιαδειρα) はクロアチア西部、ダルマチア地方の都市。約115キロほど南東にスプリトが位置している。

歴史

紀元前9世紀ころより、イリュリア人の集落が形成されており、徐々に都市へと発展していった。前4世紀にはヤデル (Jader) と称されていた。ローマが前3世紀頃より地中海世界の征服を本格化させ、前1世紀までにこの地を征服し、ローマ風の都市が建てられた。多くの建造物は現存していないが、中央広場付近にローマ時代の柱が残されている。地勢上、カトリック世界と東ローマ世界の中間点付近に位置していたため、中世になるとフランク王国東ローマ帝国の影響下におかれた。その後、10世紀よりクロアティアに編入された。12世紀後半にハンガリー王国が領有するが、1202年第4回十字軍を事実上率いていたヴェネツィア共和国に占領され、街は破壊と略奪に見舞われた。その後、ヴェネツィアはこの地を中継地として東ローマ帝国のコンスタンティノープルを陥落させ、東地中海の商業覇権を握ることになった。

1797年ナポレオンによりヴェネツィア共和国が滅亡し、カンポフォルミオの和約の結果、他のヴェネツィア領と同様にフランスからオーストリアに譲渡された。1805年プレスブルクの和約ではイタリア王国の一部となる。ナポレオンの失脚後は、オーストリア帝国に分配された。第一次世界大戦でオーストリア・ハンガリー帝国が敗れたため、新たに建国されたユーゴスラヴィア王国の一部となるが、ラパッロ条約によりイタリア王国に譲渡された。第二次世界大戦後の1947年、イタリアと連合国の平和条約でユーゴスラヴィア領となる。1991年クロアチア独立戦争では、セルビア軍の攻撃で大きな打撃を受けたが、復興が進んでいる。

観光

  • 聖ドナット教会
  • 聖ストシャ大聖堂
  • 聖クルシェヴァン教会
  • 聖母マリア教会
  • キリスト教美術博物館
  • 考古学博物館
  • 海の門

ザダル出身の人物

姉妹都市

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:Sister