ケー・スンヒ

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経歴

1979年8月2日平壌で出生。

1996年、16歳で初出場したアトランタオリンピック女子柔道48キロ級で、この階級で無敵かつ初の五輪金メダルが期待されていた日本の田村亮子(現、谷亮子)を破って金メダルを獲得、世界を驚かせた。帰国後、金正日から「人民体育人」の称号と豪華な乗用車や高級アパート、そして朝鮮労働党の党員資格を贈られた。また、ケーの金メダル獲得を記念した切手が発行されたが、ガッツポーズをするケーに加えて、その横で愕然とする田村も写っているという、日本への優越感を露骨に描写した切手となっている[2]

なお、この決勝戦でケーが柔道着を左前に着てはならないという暗黙のルールを破ったため、それまではルールに記されていなかった柔道着の着方について国際ルールで明記されるようになった。田村は決勝戦で組み手を取りにくそうにしており、田村を破ったことはこのこと、そしてまったくデータが存在していなかったことが大いに影響を与えていると考えられる。

翌年には52kg級に階級を上げると、世界選手権では決勝まで進み、アトランタオリンピック52kg級チャンピオンである地元フランスのマリー=クレール・レストゥー相手にポイントでリードしていたものの、終了30秒前に逆転の総合負けを喫して2位に終わった。1998年のアジア大会では優勝を飾った。1999年の世界選手権では準々決勝で楢崎教子大外刈で敗れるが、敗者復活戦を勝ち上がり3位となった。2000年のシドニーオリンピックでは準決勝でキューバのレグナ・ベルデシアに1-2の判定で敗れて3位にとどまった。

2001年の世界選手権では決勝でドイツのラファエラ・インブリアーニを技ありで破って優勝を遂げた。2002年のアジア大会では準々決勝で中国のショウ東妹に判定で敗れて3位に終わった。2003年には階級を57kg級に上げると、チェコ国際では岩田千絵に敗れて3位だったものの、世界選手権では決勝でドイツのイボンヌ・ベニシュに棄権勝ちして2階級制覇を達成した(オリンピックを含めれば3階級制覇となる)。2004年のアテネオリンピックでは決勝でベニシュに指導1で敗れて2位に終わった。

2005年の世界選手権では決勝でベニシュを内股で破って優勝を飾った。2007年の世界選手権では決勝でスペインのイサベル・フェルナンデス払巻込で破って世界選手権4連覇を達成した。2008年にはドイツ国際に63kg級で出場したが、3回戦で上野順恵に技ありで敗れて3位だった。北京オリンピックには従来の57kg級で出場するものの、2回戦でフランスのバーバラ・アレルに技ありで敗れてメダルを獲得できずに終わった。

2010年10月に現役引退を表明し、牡丹峰体育団の柔道コーチに就いたことが報じられた[3]

人物

韓国でも人気があり、2002年釜山アジア大会では、地元出身で韓国の国民的英雄といわれる、ロサンゼルスオリンピック柔道95kg級金メダリスト河亨柱とともに最終聖火ランナーをつとめた。北朝鮮にとってメダルが取れる数少ない選手。2006年3月1日、柔道コーチのキム・チョルとの結婚を発表。

主な戦績

52kg級での戦績

57kg級での戦績

脚注

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外部リンク

テンプレート:柔道競技オリンピック金メダリスト女子超軽量級
  1. Kye Sun Hui pinned high hope to win gold at Olympics for DPRK
  2. 内藤陽介『北朝鮮事典―切手で読み解く朝鮮民主主義人民共和国』竹内書店新社 2001年 ISBN 4-8035-0316-8
  3. アトランタ柔道金ケー・スンヒが現役引退」 2010年10月9日付『日刊スポーツ