グレミー・トト

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テンプレート:Pathnav グレミー・トト (Glemy Toto) は、アニメ機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の人物。ネオ・ジオンの将校で、ザビ家の真の継承者を名乗りネオ・ジオンに内乱を起こす(柏倉つとむ)。年齢は17歳(後に18歳)。

劇中での活躍

ジオン公国の名家トト家出身の士官として登場し、初期はマシュマー・セロの一部下に過ぎない扱いで、偶然出会った敵であるルー・ルカに一目惚れ、ネオ・ジオンに拉致されたリィナ・アーシタをレディとして教育を施すなど、幼さや甘さの残る青年として描かれた。また、「ママの教え」に忠実であり(ルーいわく「マザコン」)、本人はそれに対して腹を立てたりもする完全なコミカルキャラとして扱われていた。

ただし、ハマーン・カーンは早くから内に秘める野心と高い能力を見抜いており、彼を側近として仕えさせ巡洋艦サンドラを与えるなど重用していた。しかし、グレミーが不穏な動きを始めると、ハマーンはオウギュスト・ギダンを監視として送り込む。だが、そのオウギュストも後にグレミー側に寝返る。地上戦がメインとなる中盤以降、特に砂漠での、一族の復興を志すトワレグ族、「青の部隊」の戦士たちに深い共感を示して個人的に協力したり、「偉大さとは偉大であろうとする行為そのものだ」と語る等、序盤の甘さが消えていき、シリアスな趣のキャラへと変化していく。

後半になると、ザビ家の真の継承者として、ミネバ・ラオ・ザビ摂政という身分を使いネオ・ジオンを我が物にしているハマーンを打倒せんとし、ネオ・ジオン本隊に反乱を起こす。その真偽は不明であるが、継承権の理由としてギレン・ザビの子を自称したと言われている(このように自称したと記載している資料が存在するが、劇中には該当するシーンは存在せず、ザビ家の血を引くことを本人が暗に示しているのみである。また小説版ではデギン・ソド・ザビの隠し子としてトト家に預けられた設定である。他にも、表向きはデギンの隠し子だが、実際は、ギレンとニュータイプの素養のある女性との遺伝子で人工授精させた試験管ベビー、プル・シリーズと異母兄妹という説がある)。主力にプルツーや彼女のクローン(プルシリーズ)兵士で構成されたニュータイプ部隊[1]を組織。また地球を任せるという条件で、ラカン・ダカランも味方につける。当初ラカンはグレミーのことを若造と見くびっていたが、演説で反乱軍に加わった兵士達を鼓舞するさまに感心していた。

しかし、結果としてこの内乱がエゥーゴに付入る隙を与えることになる。グレミー麾下のラカン率いるスペース・ウルフ隊は強化人間となったマシュマーのザクIII改によって壊滅させられ、ラカン自身が駆るドーベン・ウルフジュドー・アーシタΖΖガンダムによって撃墜される。グレミーは最後の砦となったクィン・マンサにプルツーと乗り込み、圧倒的な強さでガンダム・チームを追い詰めたが、ジュドーに自らの大義をちっぽけなエゴであると喝破された。その際にプルツーがジュドーと感応し、彼女はジュドーの元に向かってしまう。グレミーは呼び止めようとコクピットハッチの外で説得するが、想いを寄せていたルーのΖガンダムにビームライフルで撃たれ死亡した。グレミーに対して終始そっけない態度を取っていたルーも、この時は涙していた。

主な搭乗機

備考

  • 劇中では明言されていないが、小説版ではグレミーもニュータイプとして設定されている。
  • 小説およびOVA機動戦士ガンダムUC』では、ネオ・ジオン残党軍のマリーダ・クルスが主人公のバナージ・リンクスとの精神交感によって過去を追想する場面にて、グレミーと思しき金髪の青年士官が登場している。
  • 漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』では、一年戦争末期に公国歌劇場でのオペラを鑑賞客として少年期のグレミーが登場している。没落貴族で跡継ぎのいないトト家はグレミーを養子にして以降に金回りが良くなったため、この頃からギレンの落胤と噂されていたらしい。

脚注

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関連項目

テンプレート:宇宙世紀
  1. 小説『機動戦士ガンダムUC』の設定より。