クラミジア科

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テンプレート:Redirect テンプレート:生物分類表 クラミジア科 (Chlamydiaceae) とは、グラム陰性偏性細胞内寄生性真正細菌の1科である。2属9種を含む。

代表的なクラミジアとしては、以下の4種類がある。何れもかつてはクラミジア属に含まれたが、1999年に分類の大幅な変更がなされ、Chlamydia trachomatisを除いて1999年にChlamydophila psittaciをタイプ種とする近縁のクラミドフィラ属 (Chlamydophila) に移された。一般的にはこれらもクラミジアと呼ばれる。

種類 感染する動物
Chlamydia trachomatis 人間
Chlamydophila pecorum ウシヒツジ
Chlamydophila psittaci 人間鳥類
Chlamydophila pneumoniae 人間

医療

人間の場合、Chlamydia trachomatisクラミジア・トラコマチス)はトラコーマ性器クラミジア感染症鼠径リンパ肉芽腫Chlamydophila (Chlamydia) psittaciオウム病Chlamydophila (Chlamydia) pneumoniaeクラミジア肺炎非定型肺炎のひとつ)、気管支炎の原因となる。

細胞壁にペプチドグリカンがないため、ペニシリン系・セフェム系のβラクタム抗生物質は無効であり、マクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系といった抗菌剤が治療には用いられる。女性のクラミジア感染が蔓延しつつあり、不妊症の原因となる骨盤腔内の感染が問題となりつつある。 また性的接触で感染するので、性感染症の一種であり、たの性感染症と同様、性交渉によりキャッチボールと呼ばれる感染パターンのため性的パートナーも危険に曝されている。このため、治療は、性的パートナーと同時に行わなければならない。

クラミジアが血液感染するかどうかは、2014年7月現在、判明していない。60℃10分間の加熱で死滅するので、加熱処理された血液や血液製剤から感染する可能性はまったくない。

クラミジアなどによって引き起こされる肝周囲炎はフィッツ・ヒュー・カーティス症候群と呼ばれる。

ヒトにおける処方例

参考文献