ギャラガ

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テンプレート:Infoboxギャラガ』 (GALAGA) は、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)が1981年9月に発売したアーケードゲーム

解説

宇宙での戦いをイメージした固定画面型のシューティングゲームである。 前に発売されていた同社のゲーム『ギャラクシアン』の後継として登場、後にUGSFシリーズに統合された。

タイトルの「ギャラガ」とは、「ギャラクシー」+「」の造語である。[1]
その名の通り、前作ギャラクシアンに比べ、敵キャラクターのデザインがを連想させるものとなっている。

ファミリーコンピュータ等の家庭用ゲーム機や電波新聞社により、多くのパソコンにも移植された他、1987年12月には続編の『ギャラガ'88』が発売されている。また、2007年3月にはTシャツブランドMARS16からオフィシャルのTシャツもリリースされた。

ゲーム内容

展開

基本的には、自機(ファイター)を操り、各ステージに現れる40機の敵機(ギャラガ)を倒して行く。ステージ数の表示がされてから暫く経つと、画面外(上・左下・右下)から敵の編隊が画面内に飛来する。この時点では敵は積極的な攻撃はして来ないが、ステージ数が進むと数発の攻撃弾を自機にめがけて放って来たり、数機の編隊の余剰敵が自機にめがけて体当たりをして来たりすることがある。

全ての編隊が画面内に入ってから少しすると、自機にやや近い側の敵から順に降下攻撃を仕掛けてくる。単機で攻撃を仕掛けて来る敵も有れば、ボス・ギャラガと共に編隊を組んで向かって来る敵、分裂を起こして3機編隊で向かって来る敵も有り、編隊で向かって来る敵は上手く撃破すると多めのボーナスが貰えるようになっている。このボーナスのシステムは前作『ギャラクシアン』を受け継いでいる。

ボス・ギャラガと共に編隊を組んで向かって来る場合
護衛している敵機の数が多い時(最大2機)にボス・ギャラガを倒す。最後に倒す必要はない。
分裂を起こして3機編隊で向かって来る場合
3機とも取り逃がさず倒す。因みにこの3機編隊は最後の1機のみ、取り逃しても上段から復帰するので、それから倒しても有効。但し、編隊キャラに変身している敵が画面上に居る時に自機がやられると、変身前の状態に戻ってしまいボーナス獲得は不可能になる。

また、敵機を倒した時の得点は待機時より降下攻撃中の方が点数が高くなっている。

自機パワーアップ

以下の方法により自機がパワーアップし、デュアル・ファイターとなることができる。デュアル・ファイターとは自機を2機並列に合体させた状態のもので、1回の攻撃で弾を2発同時に発射させることができるようになる。結果として攻撃範囲が広くなるが、当たり判定も大きくなる。

  1. 単機で向かってきたボス・ギャラガが自機の少し上でトラクタービームを放ってきた時、自機がそれに接触すると、回転しながら吸い上げられ、一旦敵の捕虜となる。捕虜となった自機は赤色に変わる。
  2. この後、捕虜となった自機を引き連れて再び攻撃して来たボス・ギャラガを倒すと、捕虜となった自機を取り返すことができる。その結果、自機をもう1機並列に合体させたデュアル・ファイターとなる。

但し、あくまで「攻撃中」の時にボス・ギャラガを倒さなければならず、待機中の時に倒してしまうと、捕虜となった自機は敵として、ギャラガと同じ動きで攻撃してくる。しかし、それを打ち落とさずに画面外に逃がすと、その面では出て来なくなり、次のステージの最後に現れ、左から2番目のボス・ギャラガの真上の場所に整列する。その後、改めてボス・ギャラガが連れて来るので、改めて奪還可能となる。捕虜となった自機を撃ち落としてしまうと「救出失敗」であり、1000点は獲得できるものの、結果的に自機を1機失うことになる。

自機のストックがない状態でボス・ギャラガのトラクタービームに引っかかって捕虜にされてしまうとゲームオーバーになるので注意。勿論、デュアル・ファイターの時はボス・ギャラガはトラクタービームは放って来ない。

敵機

ザコ
ハチの形をしている。派手には動かないものの、画面下で1回転する性質がある。戦闘のステージを中心に登場する基本キャラの1つ。ステージ3のチャレンジングステージ(一編隊全滅1000点)に登場。
ゴエイ
チョウ若しくはの形をしている。左右に細かく動き、自機を狙って来る。ボス・ギャラガと共に編隊を組んで攻撃して来ることも有る。これも基本キャラの1つ。なお、ザコ、ボス・ギャラガ、サソリ、ギャルボス以外は撃墜効果音はすべてゴエイと同じものである。ステージ7のチャレンジングステージ(一編隊全滅1000点)に登場。
ボス・ギャラガ
甲虫のような形態。耐久力があり、2発撃ち込まなければ倒すことができない唯一のキャラ。自機がデュアル・ファイターでない時、トラクタービームを放って自機を捕らえようとすることがある。チャレンジングステージでは全てのステージに登場。降下攻撃中のボスを破壊すると、敵が数秒間弾を撃って来なくなる。
トンボ
ステージ11のチャレンジングステージ(一編隊全滅1500点)の敵。
サソリ(オガワムシ)
ステージ4~6でザコかゴエイが変身して三機編隊となって降下してくるキャラ。三機倒すと1000点のボーナス。撃墜時の効果音はボス・ギャラガと同じ。ステージ15のチャレンジングステージ(一編隊全滅1500点)のキャラでもある。
モミジ
ステージ19のチャレンジングステージ(一編隊全滅2000点)の敵。生き物なのかなんなのか不明なキャラ。
ミドリ
ステージ8~10でザコかゴエイが変身して三機編隊となって降下してくるキャラ。三機倒すと2000点のボーナス。ステージ23のチャレンジングステージ(一編隊全滅2000点)のキャラでもある。エイのような姿をしており、同じナムコ作品である『バラデューク』に登場するスクイドとケルカリアを足して2で割ったようなイメージである。
ギャルボス
ステージ12~14でザコかゴエイが変身して三機編隊となって降下してくるキャラ。分身が高速で体当たりしてくる強敵。三機倒すと3000点のボーナス。撃墜したときの効果音はボス・ギャラガへのショット1発目ヒットと同じ。ステージ27のチャレンジングステージ(一編隊全滅3000点)のキャラでもある。前作『ギャラクシアン』から登場のゲストキャラ。なお、ステージ16からはサソリに戻ってまた繰り返し順に登場。
エンタープライズ
ステージ31のチャレンジングステージ(一編隊全滅3000点)の敵。『スタートレック』のエンタープライズ号がモデル。以後のチャレンジングステージはザコに戻ってまた同じ順序で登場するが、一編隊全滅のボーナス点が全て3000点になる。

チャレンジングステージ

最初は2ステージをクリアした後、以降は3ステージをクリアする毎に「チャレンジングステージ」となる。これはいわゆる「ボーナスステージ」であり、様々な編隊飛行をする敵機を撃ち落として得点を稼ぐと言うもの。このステージでは敵は全く攻撃はして来ず、自機と当たる位置まで降下することもないので、チャレンジングステージで死ぬ事はない。飛行の仕方は、ほぼ単純な直線を描くもの、大きな円を描くもの、階段状に動くもの、8の字に動くもの、二手に分かれるもの等がある。編隊飛行は各編隊8機ずつ5組あるが、2組目にはボス・ギャラガが含まれており、勿論2発撃ち込む必要がある。上手く全てを撃ち落としてパーフェクトを出すと特別ボーナスが貰える。

チャレンジングステージのボーナスはパーフェクトを除き撃墜数×100点でパーフェクト時は10000点となっている。他にも各編隊を全滅させた際にはボーナス点が入る。

チャレンジングステージは全部で8種類。各チャレンジングステージに登場するキャラクターやその動き方は決まっているので、予めどんなキャラクターがどんな動きをするかを覚えておくのがポイント。自機がデュアル・ファイターであれば、パーフェクトを目指すには有利であることは言うまでもない。

その他

  • ステージ開始直後に出てくる敵キャラを一発で2匹倒すことができる。その後敵のミサイルのみに当たってゲームオーバーになると、命中率が200%になる。
  • Dランク設定の場合、ステージ1で左端の2機の敵のどちらかを残してそのまま長時間(早い時は5分、遅い時は1時間半、平均で20分程度)待機していると、敵機が全く弾を撃って来なくなり、この状態になってその1機を倒すと、以降のステージでも敵機は全く弾を撃って来なくなるので、これが成功した場合は攻略はかなり楽になるであろう。ただし、このバグを利用して無限にプレイするプレイヤーが登場したことから、北米版(Midway en:Midway Games版)ではこの裏技を使用しようとすると自機が突然爆発するという制限が実装されている。また、希少ではあるがバグ修正版も存在する。その基板では残機表示が最大7機まで表示。
  • 自機がボス・ギャラガのトラクタービームに引っかかっても、完全に捕虜となる前(自機が赤い色になる前)は弾を発射することができる。これを使ってトラクタービームを発射しているボス・ギャラガを倒し、そこから逃れるというテクニックも有る。ファミコン版では、回転中の発射タイミングによって、斜めに弾が飛ぶことがある。
  • 以降のナムコのゲームで隠しキャラである「スペシャルフラッグ」が登場している事から、一部では「ギャラガにもスペシャルフラッグがあるのでは?」と噂されることも有ったようだが、本ゲームにはスペシャルフラッグは登場しない(次作品の『ギャプラス』で登場する)。
  • ゲームオーバーになると、発射ミサイル数、命中ミサイル数、命中率が表示される。但し、これがスコア・ランキングに影響が出ることはない。
  • ギャラガのスコアは、最高999,990点までしか表示することができない。従って、100万点以上のスコアを出してもゲーム機が認識せず、いくら頑張っても最後のランキングで自分よりも低いスコアの下に配置されてしまうという悲劇が起こることがある。また、100万点を越えてしまうと、エブリエクステンド設定であっても自機が増えなくなる。ステージのカウントも最大255面であり、255面(チャレンジングステージ)をクリアすると(ディップスイッチ設定によって)1面に戻るものもあるが、ほとんどのバージョンはステージ0になる。ステージ0が開始後、大抵はギャラガが1匹だけ表示されてから強制リセットが掛かる。
  • デモプレイ中、自機をある程度操作することができる。これにより敵を全滅させてしまうことも可能で、本プレイ中には起きないバグ画面になることも有る。

関連作品

移植

続編・リメイク

ギャプラス
ギャラクシアンシリーズとしての正統続編。敵ではなく自機がトラクタービームを撃てる逆転の発想。海外でのタイトルは『GALAGA 3』。
ギャラガ'88
リメイク作品。デュアルだけでなくトリプルファイターにもなれる。チャレンジングステージは「THAT'S GALACTIC DANCIN'」と題したものになっており、専用のBGMに合わせてギャラガが踊るような動きをする。
コズモギャング・ザ・ビデオ
シリーズ名を冠してはいないが、固定画面型シューティングゲームとして本作の影響下にある作品。(参考記載)
ギャラガ・アレンジメント
同じタイトルを施した作品が以下二つ存在するが、内容はそれぞれで異なる。どちらもギャラガのリメイク作品となっている。
  • 1995年に登場したアーケード『ナムコクラシックコレクション VOL.1』に収録されているのは、ギャプラスやギャラガ'88などのシリーズのキャラも登場し、デュアルファイターの種類も増えてさらに複数になった。最終ボスや倒すことで見られるエンディングの存在、タイムアタック要素の追加、二人同士での協力プレイも可能など、原作の基本部分を踏襲しつつゲーム性の幅を広げている。
  • PlayStation Portable版『ナムコミュージアム』に収録されているのは、1つのワールドに5つのエリアが組み込まれている構成で、パワーアップや敵の数がかなり多い(デュアル及びトリプルはなし)。iPhone版やXbox 360版『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』にもPSPと同じアレンジ版が収録されている。
ギャラガ REMIX
2007年12月6日発売の『みんなで遊ぼう!ナムコカーニバル』(Wii)に収録。レール上を移動するパックマンをギャラガから守るFPS。4人までの同時プレイが可能。
ギャラガレギオンズ
ギャラガのリメイク作品として、2008年8月20日Xbox Live Arcade(Xbox 360)にて販売開始(要800マイクロソフトポイント)。レギオンの名の通り、大量の敵機による編隊飛行が特徴。敵機の飛行ルートを線で描写したりと、音楽や光表現で陶酔感を生み出す仕様となっている。『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』『パックマン&ギャラガ ディメンションズ』にも収録。
ギャラガ 3Dインパクト
2011年6月23日発売の『パックマン&ギャラガ ディメンションズ』(ニンテンドー3DS)に収録。3D立体視のFPS。
スペース☆ギャラガ
2014年より主にスマートフォン向けのアプリゲームとして配信予定。同年に放送を開始する連続テレビアニメーション作品『スペース☆ダンディ』とギャラガのコラボーレーション作品と位置づけられており、ギャラガをベースとしつつクエスト形式のステージや対戦要素など様々な新機軸を盛り込んでいる。

その他

  • ギャラガの人気に伴い、多くのコピー版も登場した。名前も様々なものがあり、例えば『GALLAG(ギャラッグ)』『ギャンダ』『NEBULOUS BEE(ネブラスビー:星雲蜂)』等。更に『GATS BEE(ギャッツビー)』はゲーム内容そのものにもアレンジを加えており、自機の8方向移動を可能にした他、チャレンジングステージの編隊飛行パターンも変更している。21世紀になってもコピー基板が作られているという稀有なタイトルである(JAMMAハーネス対応)。ギャラガ全体の設置数が多かったため、今でも設置されている場所が見つかることがある。また、ダイソーのコンピューターゲームの中にかなり酷似したゲームがある。
  • 同社の格闘ゲーム、PS版『鉄拳』には、ゲーム起動時のローディング中限定でギャラガのチャレンジングステージが収録されており、ローディング中に遊ぶことが可能。なお、これを一定条件でクリアすることによって本編のある隠し要素も解禁される。
  • 同社のガンシューティングゲーム『ガンバァール』にて、本作のチャレンジングステージを再現したステージが収録されており、敵キャラのギャラガ達も客演として出演。このステージでギャラガを全て撃破すると、画面に赤い文字で“PERFECT!”と表示され、原作と同じ音楽が鳴る。
  • シューティングミニゲーム集『てんこもりシューティング』に本作のチャレンジングステージをモチーフにした面が登場する。規定数の敵を撃ち落とすミッションとなっており、1人プレイではデュアルファイターを、2人同時プレイではそれぞれのシングルファイターを操作することになっている。
  • 映画『アベンジャーズ』での1シーンには、飛行空母の指令室内で、乗組員の1人がギャラガで遊んでるシーンがある。トニー・スターク役のロバート・ダウニー・Jrが、「そこ、ギャラガやってるだろ?」と指摘するセリフもある。尚、このシーンに使われたギャラガは、映像はMSX版で音はファミコン版という構成になっている。

参考文献

  • マイコンBASICマガジン編集部 『All about NAMCO』電波新聞社 1986年12月 ISBN 978-4885541070

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:ギャラクシアン

テンプレート:ナムコット
  1. ゲームサイド vol.23 Mr.ドットマン氏インタビュー, 2010年5月1日発行, マイクロマガジン社