キャラクタマシン

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キャラクタマシン(キャラクタ指向マシン)は、8ビット未満(多くの場合)のサイズの「キャラクタ」で文字を表現し(キャラクタ (コンピュータ)#初期のコンピュータを参照。以下「字」とする)、主記憶が字単位でアドレス付けされている(キャラクタアドレッシング)か4字ないし6字程度を1ワードとしていて、(ワード単位の演算を得意とするワードマシンに対し)字単位の処理を得意とするコンピュータである。

System/360バイトマシンが一般的になるより前の、事務処理用コンピュータにはキャラクタマシンが多かった。以下ではSystem/360より後のキャラクタマシンについて述べる。

メインフレーム(現代のものではACOS-6)やミニコンピュータPDP-10など)の1ワード=36ビットのコンピュータにおいて、文字コードをあらわすキャラクタを6ビットとし、36ビット=6キャラクタとして扱い、同時に6文字を処理するものがあった。

それらのキャラクタマシンのメモリ構成はデータ部6ビットに加え2ビット制御ビットがあり、都合8ビット単位である。 制御ビットで、可変長データを扱うことが出来た。 計算をする際には、1文字で十進数字一桁を表すことで、計算行為に誤差が出ないという特徴があった。 キャラクタマシンは、演算部分のハードウエア量が少なく済むので、コンピュータの価格を押さえることができ、各メーカともキャラクタマシンは大ヒットした。 また、COBOL言語を処理するのにも適していた。 さらには、マシン語の可読性にも優れていた。 日本のメーカではNEC2200シリーズHoneywell 200シリーズノックダウン生産)が大ヒットし、その結果ワードマシンやバイトマシンへの移行を遅らせ、国内シェア1位から転落した。

関連項目