コロン (記号)
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テンプレート:WikipediaPage テンプレート:記号文字 コロン (テンプレート:En) は、欧文の約物のひとつ「:」である。
目次
自然言語での用法
国際的な用法
引用
直接引用句を持つ複文の中で、引用句の前におく。1行内で使うほか、コロンと引用句の間で改行する(しばしば引用句をインデントする)こともある。ただし現代英語では、強調する場合以外はコンマを使う。
(彼は絵を見て驚いた。「なんて美しい絵だ」)
言い換え
説明・言い換え。「X: Y」は、「X、つまりY」「X、言い換えるとY」、あるいは文中でなく単独で使われた場合は「XはYである」と意訳できる。
- 「主題: 副題」の形で副題を表す。
- Rambo: First Blood Part II(『ランボー/怒りの脱出』(1985年の映画))
- Halo: Combat Evolved(「ヘイロー コンバットエボルヴ」(2002年のXbox用ゲームソフト))
- 一覧の前
- 箇条書きの項目と内容
- Subject: Xxxxxxxx
その他
- 時刻や時間の、時・分・秒を区切る。時刻としての使用は ISO 8601 で規定されている。
- 12:34:54(12時34分54秒・12時間34分54秒)
- 12:34(12時34分・12時間34分・12分34秒)
- 書物(特に聖書)の章番号と節番号を分ける。たとえば「ヨハネ1:15 (John 1:15)」はヨハネによる福音書第1章第15節。
- チェスの棋譜で、駒を取ることを表す。たとえば「Nf3」はナイト (N) がf3に移動することを表すが、「N:f3」はf3に移動してそこの駒を取ることを表す。
ローカルな用法
- テンプレート:Flagicon アメリカ式の公式な手紙の宛名の後(略式或いはイギリス式にはコンマ (,) を用いる)
- Dear Sir: (拝啓)
- Dear Mr. Tarou: (たろう様[男性])
- テンプレート:Flagicon 日本テンプレート:要出典範囲、テレビ番組や映像ソフトなどの字幕表示、チャットなどにおいて会話している人名とその内容を表す
- A: こんにちはBさん。
- B: Aさん久しぶりです。
- テンプレート:Flagicon スウェーデン語での宗教の聖人の敬称 Sankt(聖-)を「S:k」と略す。
- テンプレート:Flagicon シリア語のシリア文字では、高い位置に書いたコロン (܃) は驚きもしくは休止を表し、低い位置に書いたコロン (܄) は祈りの詩の行末に使われる。
数学での用法
- 除法(割り算)を表す。÷。「割る」と読む。(日本ではあまり使われない。)
- 比を表す。「対」(たい、つい)と読む。除算と異なり、「a : b : c」のように3つ以上並べる記述も可能である。
- =(等号)と組み合わせた「:=」は、定義を表す。Unicodeでは1つの文字 テンプレート:Big (U+2254) が用意されている。
- 集合を、元を表す一時的な変数を使って定義する。たとえば、<math>\{x \in \mathbb R : 10 < x \}</math> は「10より大きい実数の集合」。ただしこれは <math>\{x \in \mathbb R \mid 10 < x \}</math> とも表す。
- 行列の内積を表す。
- <math>A:B := \sum_i \sum_j A_{ij} B_{ij} \,</math> (2つ目のコロンは「定義」)
コンピュータでの用法
プログラミング言語
- いくつかのプログラミング言語では、ラベル(命令文の行に付ける名前)の終わりに使われ、goto文等のジャンプ先を示す。
- いくつかのプログラミング言語では、"::" と二つ続けてスコープ解決演算子として使われる。
- BASICでは、行内での命令セパレータ(区切り)である。つまり、1行で複数の命令を実行させたいとき([[If文|IF テンプレート:〜 THEN テンプレート:〜 ELSE構文]]など、1行で書く必要があった)各命令の間にコロンを置く。これをマルチステートメントと呼び、処理系によっては容量の節約や実効速度のわずかな向上が見込めるが、ソースリストが読みにくくなるという弊害を伴いやすい。しかし、1行の入力で即時に実行されるダイレクトモードでは、複数の命令で処理を行いたいならば下の例のようにマルチステートメントを使う必要がある。
- 例
P=19800:T=1.05:PRINT P*T
- 例
- Object REXX ではディレクティブの構文の前に::が置かれる(::CLASS, ::METHOD, ::REQUIRES, ::ROUTINES, ::ATTRIBUTE, ::CONSTANTなど)
- いくつかの言語で「:=」が代入を表す。なおそれらの言語では「=」は(代入ではなく)等号である。
- 範囲を表す。
- Pythonではそのほか、ブロックの始まり、無名関数の定義、辞書型の初期化などを表す。
その他のコンピュータ分野
- CP/Mやその影響を受けたMS-DOS・Windowsなどでは、ドライブレター(ドライブ文字)の後に置かれる。(Cドライブ→C:)
- Windows NT系OSのNTFSでファイル名またはディレクトリ名と代替データストリーム名の間に置く。
- Mac OSでは、フォルダ名の後に置かれる。これはUNIXの“/”やDOSの“[[バックスラッシュ|テンプレート:Backslash]]”に相当する。Mac OS Xのターミナル等のUNIX環境ではコロンはスラッシュに置き換えられる。
- URLを記述する際にスキームの後に記述する。(http://ja.wikipedia.org/ , ftp: , mailto: など)
- Mediawikiで名前空間の後につける。
- trueコマンドの省略形。主にシェルスクリプトで使われる。
- 手打ちの図表で、縦省略記号 (テンプレート:Big) の代用に使われる。
版組み
大文字・小文字
アルファベットを使い文頭を大文字で始める言語では、コロンの後を大文字で始めるか小文字で始めるかが問題になる。
イギリスやヨーロッパ大陸の大半では小文字、アメリカ合衆国では大文字で始めることが多い。アメリカの テンプレート:Interlang は、コロンの後に直接引用句または複数の文が続くときに大文字で始めるとしている。
スペース
欧文では、伝統的に、コロンの前に狭いスペース、後に広いスペースが入れられてきた。フランス語では現在もこのスタイルだが、現在の英語では、コロンの前のスペースは入ず、後にのみ入れる。
日本語の横書き版組みでは、コロンを半角とし、その前後に4分角(テンプレート:分数角)ずつのスペースを入れ、合わせて全角とする。等幅フォントでは、これら前後のスペースを含めた全角分のグリフが全角コロンにデザインされている。
符号位置
関連項目
- セミコロン ( ; )