アボラス
テンプレート:Pathnav アボラスは、特撮テレビ番組『ウルトラマン』を始めとする「ウルトラシリーズ」に登場する、架空の怪獣。別名「青色発泡怪獣」(せいしょくはっぽうかいじゅう)。
目次
『ウルトラマン』に登場するアボラス
特撮テレビ番組『ウルトラマン』第19話「悪魔はふたたび」(1966年11月20日放送)に登場。
3億5000年前[3]の超古代文明に「青い悪魔」と恐れられ、液化されてカプセルに封じ込まれていた青い古代怪獣。巨大な頭部が特徴であり、強靭な体力の持ち主。口から泡状の溶解液を吐いて何でも溶かす。工事現場で発掘され調査のために運ばれた鉱物試験所で10万ボルトの電気ショックを受けて復活する。
その後、都市を蹂躙しながら引き寄せられるように先に復活した怪獣バニラと国立競技場(作中ではオリンピック競技場と呼称)で激突する。科学特捜隊の攻撃で弱ったバニラを倒し、その後ウルトラマンと対決する。ウルトラマンに溶解液を浴びせてスペシウム光線を阻止し、そのまま溶かしかけるが、さすがにウルトラマンを溶解させるには至らず、持ち前の体力で2発のスペシウム光線に耐えるが、3発目でようやく倒される。
第35話「怪獣墓場」の怪獣供養では遺影として写真が飾られている。
- 着ぐるみは初代レッドキングを改造したもので、その後、頭部を再改造されて2代目レッドキングの着ぐるみになった[1][4]。
- モチーフは古代魚であり、『ウルトラマンパワード』に登場したアボラスはよりその部分が強調されている。
- 山田正弘が単独執筆した準備稿「前世紀からの使者」では前世紀人に操られる液体怪獣であり(バニラは登場しない)、普段は小型の瓶に収められている。[5]最後はウルトラマンの新技・「ウルトラ膜」によって溶解液をすべて撥ね返され、続けざまにウルトラチョップを受けて消滅する。[6]
- 『ウルトラファイト』では溶解液は終始「冷凍光線」とされているため、映像で明らかに溶けている建物を凍っているとナレーションされる。
- 一峰大二の漫画版ウルトラマン「怪獣アボラスの巻」や、PS2ソフト『ウルトラマン』では、バニラ共々八つ裂き光輪で倒されるオリジナルの展開となっている。
- 第26話「怪獣殿下(前篇)」では治少年のイメージで登場する(イラスト)。
- 『ウルトラマン白書』掲載の金城哲夫の文芸ノートにおいてバニラ共々宇宙怪獣と区分されている。
『ザ☆ウルトラマン』に登場するアボラス
テレビアニメ『ザ☆ウルトラマン』第27話「怪獣島浮上!!」に登場。
- 身長:60メートル
- 体重:2万トン
怪獣墓場で眠っていた個体を、バラドン星人によりアーストロン、ゴーストロン、ゴキネズラ、レッドキング、バニラと共に蘇生させられた上で怪獣島に収容されて地球へ送られる。
武器は『ウルトラマン』登場時と同一で、外見上の相違は緑色の体色に肩に生えている角。バニラと激しく戦う内にゴキネズラとも戦う。最終的にはその3体でレッドキングと戦闘中のジョーニアスを襲撃するも、3体とも倒される。
- 『ウルトラマン大図典』(講談社)や『円谷プロ全怪獣図鑑』(小学館)では「バニラと共倒れになった」と説明されているが、誤りである[7]。
『ウルトラマンパワード』に登場するアボラス
特撮テレビ番組『ウルトラマンパワード』第9話「復活! 二大怪獣」(米国版サブタイトル:TAILS FROM THE CRYPTS)に登場。玩具などではパワードアボラスの名称が用いられている。
- 身長:65メートル
- 体重:3万トン
「青い悪魔」として恐れられており、3000年余りの間、古代人が作り上げた棺の中に封印されていた怪獣。棺が納められていた洞窟に入った学生のカメラのフラッシュにより覚醒。青い光となって飛び出し、岩に吸い込まれるとその中から復活する。最大の武器は溶解性の強い泡で、同じく現代に再生したバニラを一度は倒す。その後、再生したバニラとともにパワード相手に2対1の戦いに挑むも、WINRのアンテナから出た23000Hzの音波で弱体化したため、最期はバニラ共々メガ・スペシウム光線の前に敗れ去る。
本来は音波で弱らせてから倒さないと不死身であり、何度でも復活するために、古代人も完全に殺せずに封印せざるをえなかったが、現代では音波で弱った状態でメガ・スペシウム光線によって爆砕される。
その他の作品に登場するアボラス
- 『ウルトラマンティガ』に登場する青色夜型宇宙人 スタンデル星人アボルバスはアボラスがモチーフである。[9]
- 『ウルトラマンメビウス』第21話では怪獣墓場に漂っている姿が描かれている。
- 漫画『ウルトラ忍法帖』では悪の組織「朧党」の忍獣「阿簿羅巣」として暴愚(ボーグ星人)と共に急遽招集され登場。ウルトラマンとの戦いでは全く相手にならないが、その後再登場した際には同じ貧乏人仲間として、エースの友達になる。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では36・37話にてバニラと共に登場し、オッズのオリハルコン製の斧の攻撃で怯んだ所にウルトラセブンのワイドショットを受けて倒される。その後、39・40話にてジェロニモンにより蘇った再生怪獣の一体として登場する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラを構成する怪獣として、右腕に初代アボラス、胴体にパワードアボラスの姿がそれぞれ確認でき、パワードアボラスは『パワード』出典の怪獣では唯一の選出となっている。
- 『大怪獣バトル』の第4弾に技カードで登場。スキルは「青い悪魔」で、効果は「3ラウンドの間攻撃が水攻撃になる」。第4弾の絵柄はライバルのバニラと繋がる他、拡張版のコンボも対になっている。
- 『ウルトラマン列伝』第21話で、ウルトラマンゼロが解説するエンペラ星人が、光の国を襲撃したウルトラ大戦争時に引き連れていた怪獣軍団の中に新たに姿が追加されている。
過去の映像を流用しての登場
いずれも映像はそれぞれの初登場作品の流用。
- 『新世紀ウルトラマン伝説』
- パワードアボラスが登場。
- 『ウルトラマンボーイのウルころ』
- 初代が84話「怪獣オリンピンピックだぞ!」、251話「「必勝! 3度目の正直の巻」で登場。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 『キャラクター大全ウルトラマン全調査報告』(講談社、2012年、ISBN 978-4-06-218128-0)
- ↑ 一部は鈴木邦夫が演じている。
- ↑ 「300005000年前」と非常に中途半端な数字だが、本編中で何度も台詞として連呼されているため誤記ではない。
- ↑ これによりスーツが痛んで撮影に耐えられない状況となり、第37話に登場予定だったレッドキングを変更せざるを得なくなった。実際に登場するのはドラコ。
- ↑ この設定は『ウルトラセブン』のカプセル怪獣の原型になっている。
- ↑ 『ウルトラマン研究読本』
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ 8.0 8.1 8.2 テンプレート:Cite book
- ↑ 『ウルトラ怪獣DVDコレクション アボラス バニラ/ゴメス リトラ編』の解説より