JR貨物ED500形電気機関車
JR貨物ED500形電気機関車 | |||
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全長 | 17,600mm | ||
運転整備重量 | 67.2t | ||
軸配置 | Bo-Bo | ||
1時間定格出力 | 4,000kW | ||
1時間定格引張力 | 187kN (=19,080kgf) | ||
最高運転速度 | 120km/h |
ED500形電気機関車(イーディー500がたでんききかんしゃ)は、かつて日本貨物鉄道(JR貨物)が試用した交流直流両用電気機関車である。
概要
1992年に日立製作所水戸工場で試作機901号機が落成、運用試験のため同年にJR貨物に貸し出され(所有権は日立製作所のまま)、車籍編入された。
最急勾配10‰前後の平坦線での使用を想定し、4軸駆動のD形として設計された。新型の交流直流両用機関車としては、既にEF500形が運用試験を行っていたが、当時EF500形の投入を想定していた日本海縦貫線や東北本線・津軽海峡線などでは、輸送量の割りに出力過大となることが予想されたことから、ED75形重連に相当する4,000kW級の機関車として日立製作所が設計・提案したとされる。
車体はEF200形を基本にそのまま縮小した体裁で、外部塗色はブラック系メタリック、運転室側扉は赤色、床下機器は黒色である。前照灯・標識灯は正面下部に丸型のものを装備する。
制御方式はEF200形と同様にGTO素子VVVFインバータを搭載し、1台のインバータで1基のモーターを制御する1C1M方式である。台車はEF200形のFD3形台車とほぼ同一のボルスタレス台車を装備する。パンタグラフはシングルアーム式で、関節部を車体中央側に向けて搭載する。
現況
1994年末頃まで主に試験運用に使われたが量産機は製作されず、901号機も早々に除籍・返却され、その後は日立製作所水戸工場(茨城県ひたちなか市)で保管されている。車内の一部機器が撤去されており、自走は不可能となっている。これ以後、日立製作所は電気機関車自体を製造していない。
その後、東北本線・津軽海峡線向けには出力がほぼ同等のEH500形が、日本海縦貫線向けにはやや出力の小さいEF510形が量産され、現在に至っている。
参考文献
- 交友社『鉄道ファン』1992年11月号 No.379 p51 - 53