大平貴之

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大平 貴之（おおひら たかゆき、1970年3月11日 - ）は日本のエンジニア、プラネタリウムクリエイター。

ギネスワールドレコーズ認定された光学式プラネタリウム「メガスター」シリーズ、世界初の家庭用プラネタリウム「ホームスター」シリーズ、ピンホールプラネタリウム「マイスター」、移動式宇宙体感シアター「SPACE BALL」等の開発者。

日本大学第二高等学校、日本大学生産工学部機械工学科卒業。同大学院理工学研究科精密機械工学専攻修了。株式会社ソニー生産技術部門を経て、有限会社大平技研代表取締役。2005年日本イノベーター大賞優秀賞、2006年文部科学大臣表彰 科学技術賞。

来歴・人物

経歴

1970年神奈川県川崎市に生まれる。小学校の頃からプラネタリウム作りを始め、日本大学生産工学部機械工学科に進学。途中1年間休学し、小さなメーカーでバイトをしながら製作資金を稼ぎ、製品作りの基礎を学ぶテンプレート:Sfn在学中の1991年に、個人製作のプラネタリウムとしては前代未聞のレンズ投影式プラネタリウム「アストロライナー」を完成させ、話題となるテンプレート:Sfn。

日本大学大学院理工学研究科精密機械工学専攻を経て、ソニーに就職、生産技術部門に配属されるテンプレート:Sfn。光磁気記録を応用したロータリーエンコーダの開発に従事するが[1][2]、プラネタリウム製作にかける情熱は冷めることがなく、仕事が終わってからプラネタリウム作りを続けた。1998年には、当時世界最高の170万個の恒星を投影することが可能な、重量わずか30キログラムの移動式プラネタリウム「アストロライナー2（後のメガスター）」を個人で完成させたテンプレート:Sfn。

2000年頃に退職を申し出るが、経緯を説明した所ソニーで事業化が検討されることになる。メガスターの上映会には取締役会議長であった大賀典雄、会長であった出井伸之も参加したほどであったが、組織での開発に行き詰まり、2003年にはソニーを退社してフリーとなる。退社当時の社長であった安藤国威は大平の退社を社内報のコラムで取り上げ、退社に至ったことへの自省を綴った。また、大平にとってもソニーでの事業化の検討はその後の事業展開に好影響を与えていたテンプレート:Sfn。

2005年3月にはベンチャー企業である有限会社大平技研を設立し、代表取締役に就任。セガトイズと共同で、家庭用プラネタリウム「ホームスター」を開発した。その後もメガスターIIをはじめとする様々なプラネタリウムを開発・製作するかたわら、メガスターやメガスターIIを用いて自ら全国各地で投影活動、プラネタリウム開発の際のコンサルティング活動なども行っている。

また、東京大学特任講師（2005年10月～テンプレート:Sfn）、和歌山大学客員助教授として光学機器の研究を行ったり、六本木ヒルズ52Fで2012年11月から開催の「スター･クルーズ・プラネタリウム」に総合プロデューサーとして参加したりもしている[3]。相模女子大学客員教授も務めている。

受賞歴

業績

開発実績

  • 学生時代
プラネタリウム用NC工作機械、レンズ式プラネタリウム「アストロライナー」
  • 光学式プラネタリウム「メガスター」シリーズ
MEGASTAR、MEGASTAR IIA、MEGASTAR IIB、MEGASTAR FUSION
…詳細はメガスターを参照。
  • 家庭用プラネタリウム「ホームスター」シリーズ
HOMESTAR、HOMESTAR PRO、HOMESTAR PURE、HOMESTAR SPA、HOMESTAR EXTRA
…詳細はホームスターを参照。
…詳細はプラネタリウムクリエイター 大平貴之監修 ホームスター ポータブルを参照。
  • ピンホールプラネタリウム「マイスター」
…「大人の科学マガジン」No.9の付録
  • 移動式宇宙体感シアター「SPACE BALL」
…世界初の移動型宇宙体感シアターで、直径約10メートルの球体内部に最新型メガスターで投影する[5]。

著書

テレビ番組出演

テレビCM出演

  • ネスカフェゴールドブレンド「違いを楽しむ人-満天のプラネタリウム」篇（2005年）
  • ネスカフェゴールドブレンド「星振る大地」篇（2006年）

星に願いを〜七畳間で生まれた410万の星〜

自伝エッセイ『プラネタリウムを作りました。―7畳間で生まれた410万の星』を原作に、ディズニーと共同制作という世界初の試みによるドラマ。2005年8月26日にフジテレビの金曜エンタテイメント枠で『金曜エンタテイメント特別企画』として放送された。本放送から一年後、CS放送局ディズニー・チャンネルの『マジカル・ワールド・オブ・ディズニー』枠で2006年9月に放送された。その際、金曜エンタテイメント枠で放送されたことにならないようにする関係上、オープニングタイトルの『金曜エンタテイメント特別企画』の部分は消されている。

『星に願いを』というタイトルにあやかって、『ピノキオ』の主題歌である「星に願いを」がドラマの挿入歌及び主題歌として使われており、さらに他のディズニー作品の主題歌もBGMとして使われている（DVDでは主題歌を除いてBGMの大半が別の物に差し替えられている）。

DVDが2006年7月7日にフジテレビとブエナビスタホームエンターテイメント（現:ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント）から発売された（特典映像は放映当日に放映された放映直前スペシャル）。さらに、本放送では都合でカットされた未公開シーンがある。本編映像は16:9だが、放映直前スペシャルの映像は4:3となっている。

ストーリー

幼少期の経験から一人でプラネタリウム作りに専念する青年、大平貴之。学会の資料を作って欲しいと大平に頼む宇宙物理学者の武田邦明（たけだくにあき）。そして、大平の初めての友達で、大平がプラネタリウム作りに専念するきっかけを作った佐藤陽子（さとうようこ）。3人は時に失敗をしながらも、プラネタリウム作りの手伝いをしながら、大平は大きく成長していく。ところが、武田と佐藤はある問題に直面していた。大平はその事に何も気づかないままで・・・。

登場人物

大平貴之
主人公で、後に世界一のプラネタリウムクリエイターとなる青年。第一工科大学の大学生で、5年後に社会人として会社に入社する傍ら、プラネタリウム作りに没頭する。
幼少期はいじめられっ子で友達がいなかったが、陽子と出会い、彼の唯一の友達になったことでプラネタリウム作りを決意する。
一つのことに熱中すると、周りのことがあまり見えない点を持っている。また、焦ると相づちを3回繰り返す癖も持っている。
また、星の知識に関しては物語開始時には乏しいものであり、武田から指摘されていた。
武田邦明
東京理工大学の助手。イギリスからの帰りの飛行機で偶然貴之と出会い、彼にバイトとして学会の資料作りを頼み込むが、プラネタリウム作りに没頭していたため、武田は苛立ちを覚えていた。
当初は北米への海外派遣が予定されていたが、学会後に教授の助手が教授の研究費の援助をしたことで取りやめになってしまい、同時に大学を辞めてしまう。
子供の時の夢は宇宙飛行士になることだった（本放送では無かったが、DVDでそのシーンが存在する）。
佐藤陽子
貴之の小学校の時からの唯一の友達。写真館の娘でもある。
小学校の教師になるのが夢だったが、祖父の保（たもつ）[8]が脳梗塞で倒れたことで店を継ぐことになった。
その後、福岡で親戚が務めているホテル内の写真館で働くことになって貴之と別れるが、祖父のカメラが故障したことで実家へ急遽戻り、貴之と再会した。

キャスト

スタッフ

現実との相違点

  • アストロライナーの発表時期が1995年になっている。
  • アストロライナーのボディカラーが白色になっている（本物のアストロライナーのボディカラーは緑色）。2008年に明石市立天文科学館で開催されたプラネタリウム展では、彼が製作した本物のアストロライナーとともに、ドラマ用の『白いアストロライナー』も展示された。
  • ヒロインである佐藤陽子はドラマ用に考案された架空の人物である（後に大平自身がドラマの話題に触れた際「実際にはこんな浮いた話はありませんでした」と自虐的に語っている）。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク

大平貴之について プロフィール
テンプレート:ホリプロ
  1. ↑ テンプレート:Cite journal
  2. ↑ テンプレート:Cite journal
  3. ↑ テンプレート:Cite web
  4. ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 テンプレート:Cite web
  5. ↑ テンプレート:Cite web
  6. ↑ 最高の星空を求めてアルマ望遠鏡建設予定地を訪れる。テンプレート:Cite web
  7. ↑ テンプレート:Cite web
  8. ↑ DVD字幕より
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