ベルク (企業)
テンプレート:Infobox 株式会社ベルク(テンプレート:Lang-en-short)は、埼玉県大里郡寄居町に本社を置き、約80店舗(2013年現在)を展開する食品スーパーマーケットチェーンである。埼玉県秩父・北部および群馬県南部を中心に展開していたが、近年は埼玉県南部方面への出店も強化しており、東京都・千葉県・栃木県にも出店している。 イオン株式会社の持分法適用関連会社である(詳細は後述)。
目次
[非表示]概要
元々は埼玉県秩父市で創業したローカルスーパーマーケットであったが、1994年の店頭公開に前後した時期からの熊谷市など秩父地方外への進出、及び2006年のイオン株式会社との提携に伴い急成長している。
名前は、 BEtter Life with Community に由来している。地域密着型の食品スーパーを目指しており、当初はホームセンター等との共同出店形態はあったものの、ショッピングモール等への入居ではなく独立店舗で専用の大規模駐車場を備えていたが、2000年代以降は湾岸市川モール・ぐりーんうぉーく多摩・イオンタウン上里・スマーク伊勢崎などへの出店が行なわれているばかりではなく、自らをディベロッパー・核店舗としてショッピングセンターを開業している(#ベスタ・フォルテを参照)。また、閉店時間も深夜(多くの店舗が24時まで営業)へと2000年代前半に切り替えが完了済みで、近年の傾向に対応している。
別のスーパーマーケットチェーン「ベルクス(BeLX)」(株式会社サンベルクス)と名称が類似しているが、資本・業務その他一切の関係はない。
本社は、関越自動車道沿い(花園IC - 寄居PA間)の丘の上に所在しており、特に上り線を走行していると壁面にベルクのロゴが描かれた物流センターが目に付く。県南部に出店を強めるため2015年2月末までに本社を寄居町から鶴ヶ島市に移転すると発表した[1]。
創業50周年を記念して、創業地である秩父市と成長期に店舗展開を行った熊谷市に各総額500万円相当を寄付・寄贈した(秩父は秩父病院ヘリポート建設費用、熊谷は防犯パトロール車3台)[2]。
沿革
- 1959年(昭和34年):埼玉県秩父市に「株式会社主婦の店秩父店」を設立、1号店である宮側店を出店。
- 1972年(昭和47年):シジシージャパンに加盟。
- 1983年(昭和58年):秩父エリア外への進出に伴い、商号を「株式会社主婦の店ベルク」に変更。
- 1992年(平成4年):イメージアップのため、商号を「株式会社ベルク」に変更。
- 1993年(平成5年)頃:群馬県に初出店(大塚店)。
- 1994年(平成6年)
- 日本証券業協会に株式店頭登録。
- 寄居町に惣菜センター設立。
- 1996年(平成8年):寄居町に本部事務所移転。
- 1998年(平成10年):子会社「株式会社ホームデリカ」設立。
- 1999年(平成11年)
- 寄居町に物流センター設立(熊谷市にあった日配センター・生鮮センター・グロサリーセンターを統合)。
- 1号店である宮側店が閉店。
- 2001年(平成13年):本部敷地内に惣菜センター移転。
- 2002年(平成14年)11月:一時的に(1日のみ)、野村證券が筆頭株主となる。株の整理が目的と考えられる。
- 2003年(平成15年):子会社「株式会社ジョイテック」設立。
- 2004年(平成16年)
- 東京都に初出店(江戸川臨海店)。
- 寄居町にリサイクルセンター設立。
- ジャスダックに株式上場(証券コード9974)。
- 2005年(平成19年):千葉県に初出店(市川原木店)。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 香川栄養学園女子栄養大学との食育に関する産学連携について合意(食品スーパーとしては初)。
- イオンの持分法適用関連会社となり、イオングループ入り。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)2月24日:東京証券取引所第一部へ指定替え。
- 2010年(平成22年)8月4日:栃木県に初出店(佐野田沼店)。
- 2012年(平成24年)4月26日:秩父地区において、会員制ネットスーパー「ベルクリック」を開業(2013年9月27日をもってサービス終了)。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年):本部事務所を寄居町から鶴ヶ島市に移転予定。
イオンとの提携
シジシージャパン(CGC)に加盟・社団法人全国スーパーマーケット協会の会員であったが、2006年7月にイオンと業務・資本提携を行い、同年8月には第三者割当による新株式発行によりイオンは10%を取得する第2位の大株主になった。その後もイオンによる株式の取得が進み、11月10日には筆頭株主に、さらに2007年度(2008年2月期)からは持分法適用関連会社となったため、イオングループの一員になった。2006年10月31日をもって、CGCからは脱退し、CGCブランド商品の販売を終了、イオンのプライベートブランド・トップバリュ商品の販売に切り替え。さらにイオングループの役員を、社外取締役に迎えている。
イオンは『24時間テレビ』チャリティー募金に参加しており、2007年からはこの参加企業(イオングループ)に名を連ねている。
埼玉県南・東京都・千葉県の一部店舗において、クレジットカード決済の試験導入を開始し、現在では全ての店舗で利用可能。その各種業務をイオンクレジットサービスに委託している[4]。佐谷田店敷地内(駐車場)にイオン・ウエルシア・ストアーズ(現・ハピコム)のウエルシア関東の店舗(薬局)「熊谷佐谷田店」が開店した[5]。2008年8月にイオンが開業させた(同月中にイオンリテールに承継)「イオン上里ショッピングセンター」に上里SC店を核店舗として出店した。
企業成長が安定して進んでいるなどイオンとの提携効果はより強く出ているが、東証一部に上場し、トップバリュと平行して独自のプライベートブランドを維持しているなど独立性を確保している。2014年5月に設立が発表されたイオンと丸紅が構想し、マルエツ・カスミ・マックスバリュ関東が収まる予定の『首都圏におけるスーパーマーケット連合』にも現時点では関与していない。
店舗
テンプレート:Main2 2014年8月時点で、埼玉県に58店舗、群馬県に13店舗、千葉県に9店舗、東京都に4店舗、栃木県に1店舗を有する。
市町村単位での店舗数は、埼玉県熊谷市の7店舗が最多で、次いで川越市の5店舗、創業の地である秩父市および、群馬県高崎市で各4店舗、5市で各3店舗となっている。なお、本部および関連施設が所在する寄居町・美里町には店舗はない。
営業時間は、開店時間は朝9時、閉店時間は夜22時から翌日2時の間のいずれか(ほとんどが24時の閉店で、ほか十数店舗は23時閉店、東町店のみ22時閉店、佐谷田店は1時閉店、飯塚店が2時閉店)。
入間野田店・市川原木店・ベスタ狭山店・上里SC・伊勢崎スマーク店ではセルフレジを設置している。
ベスタ・フォルテ
- ベスタ(Besta)・フォルテ(forte)は、自身を核店舗として開発したショッピングセンター(ネイバーフッド型)である。2013年以降にオープンした店舗はフォルテ、それ以前にオープンした店舗はベスタとなっている。現在埼玉県に4施設、群馬県に1施設、千葉県に2施設(+神奈川県に1施設予定)所在する。
- ベスタ狭山(狭山市)
- ベスタ東鷲宮(久喜市)
- ベスタ大泉(邑楽郡大泉町)
- ベスタ本庄(本庄市。ただし、既存の本庄店との混同を避けるため、ベルクの店舗名は「ベスタ本庄寿店」となっている。)
- フォルテ深谷(深谷市)
- 奏の杜フォルテ(習志野市。ベルクの店舗名は「フォルテ津田沼店」)
- フォルテ行徳(市川市)
- フォルテ森永橋(横浜市鶴見区。オープン予定)
- ベスタ・フォルテよりも規模が小さいネイバーフッド型のショッピングセンターで、「○○モール」と称しているところもある。
- 公園橋モール(秩父市)
- 七本木モール(児玉郡上里町)
- 入間野田モール(入間市)
- 影森モール(秩父市)
- 植木野モール(太田市)
- 寿モール(伊勢崎市)
- 幸手北モール(幸手市)
- 上記以外にも小規模ショッピングセンターのような形で出店している店舗が多数ある。
過去に存在した店舗
過去に閉店したのは、宮側店と東台店のみで、それ以外の店舗はすべて営業中である。
- 宮側店(第1号店、秩父市、1999年閉店)
- 秩父駅前付近に店舗があった。
- 東台店(第11号店、本庄市、2014年3月31日閉店)
- 近隣にベスタ本庄寿店(2012年7月)がオープンした頃より、徐々に営業範囲を縮小。最終的に、売場面積は元の4分の1程度(日用雑貨と一部の酒類のみ)となり、営業時間は10時から19時までとなっていた。
プライベートブランド
トップバリュ
- 「トップバリュ」は、イオングループで展開しているプライベートブランドである。
- 「トップバリュ」・「トップバリュ グリーンアイ」・「トップバリュ セレクト」・「トップバリュ 共環宣言」・「トップバリュ レディーミール」・「トップバリュ ヘルシーアイ」・「ベストプライス by TOPVALU」の7種類に細分化されている。
SHUNSAI - 美味の印(うまさのしるし)
- 「SHUNSAI(しゅんさい)」は、ベルクが単独で展開している惣菜品のオリジナルブランドである。過去には「旬彩」と漢字表記を併用していた(現在でも、一部加工・製造商品のパッケージに漢字ロゴが表示されている)。
- 店内で調理する狭義の惣菜だけではなく、子会社ホームデリカが工場(惣菜センター(本部敷地内併設)、惣菜センター第二工場(本部隣接の美里町域))で調理・製造する加工食品や独自ルートで仕入れた生鮮食品など、おかずになる食品を幅広く取り扱っており、自社(店舗)調理・加工商品、ホームデリカ加工・製造商品、他会社製造委託商品が混在している。
- 加工食品分野では、トップバリュ商品と一部商品が被ってしまっているが、商品配置レイアウトの工夫などで共存を図っている様子が見られる。
毎日得価
- 「毎日得価(まいにちとっか)」は、ベルクが単独で展開している雑貨や嗜好品のオリジナルブランドである。
- オリジナル開発商品ではなく、廉価な商品をベルク独自基準で認定して販売する形である。
- SHUNSAIと同様にトップバリュ商品と一部商品が被ってしまっているが、毎日得価とは商品配置レイアウトが差別化されている。
その他のオリジナル商品
最近、水や清涼飲料などでベルクオリジナル商品を販売している。 販売者として株式会社ベルクの表示があるものの、専用のマーク・会社ロゴ、オリジナルであることをアピールする謳い文句などは無く、一見ベルクオリジナルとは判別できないパッケージデザインとなっている。
サービス
ベルクカード
- 独自のポイントサービスであるベルクカードを発行している。現金払いは108円(税抜100円)で1ポイント、クレジットカード払いは216円(税抜200円)で1ポイントがつき、500ポイントで500円の商品券と交換できる。毎月1日と第2日曜日にポイント3倍還元を実施しているほか、店舗によってはポイント2倍・3倍還元の曜日を設定している。
- 以前は、ブルーチップ(カードタイプではなく、切手状の紙を台紙に貼る方式の時代)に参加していた。
恒例曜日市
- 以下の曜日市は各店共通で実施されているものである。
- 「均一セール(税抜94円・77円など)」 - 火・水曜日
- 「たまごの特売」 - 水・日曜日
- 「冷凍食品4割引(もしくは半額)」 - 木・土・日曜日と毎月1日
- 「紙製品のベルクカードポイント3倍還元」 - 月曜日
- 「酒類のベルクカードポイント3倍還元」 - 金曜日
良水オアシス
- 良水オアシス(りょうすいオアシス)は、最新技術を活用し不純物を取り除いたきれいな水を提供する。
- 初回利用時は、専用のボトル(専用ボトル以外での利用は一切認められていない)をサービスカウンターで購入する必要があるが、水自体は無料提供されている。
ベルクック
- ベルクの食育に関する活動に対する呼称である。「ベルク」+「クック(料理)」の造語。
- 女子栄養大学との産学連携や5 A DAY運動(ファイブ・ア・デイ協会)への参加など、様々な活動を通して、食育活動を推進している。
ベルクイック
- 購入した商品を有料で配達するサービス。各店で配達可能エリアが指定されており、要冷凍の商品は利用不可。
ベルクリック
- 会員制のネットスーパー。配達エリアは秩父地方(秩父市・小鹿野町・長瀞町・皆野町・横瀬町)のみ。ベルクカードは注文時にカード番号を入力することで利用可能であるが、ベルク商品券などは利用できない。2012年4月利用開始したが、2013年9月をもってサービス終了。
店内の音楽
- 自社のイメージソング「Just for Your Life!」
- この曲は二つのバージョンがあり、店内にて定期的に流されている。公式ホームページ上でダウンロードも可能。
POSシステム
テンプレート:要出典範囲。また、一部店舗ではセルフレジが導入されているが、こちらは日本NCR製である。
関連会社
基本的にはベルク本体(店舗)への製品・サービスの供給が主な業務内容である。
- 株式会社ホームデリカ
- プライベートブランドSHUNSAI商品の製造を本部隣接の惣菜センター及び本部敷地から寄居町・美里町境界の道路を挟んで美里側に設置された惣菜センター第2工場で行っている。
- 株式会社ジョイテック
- 資材・消耗品の供給と店舗清掃を行っている。
- テンプレート:PDFlinkには「株式会社不二家のフランチャイジーとして洋菓子の販売」との記載があるが、他の年度には一切記載がないため、事業の存続を含め、詳細は不明である。
脚注
関連項目
- 日本の企業一覧 (小売業)
- 日本のスーパーマーケット一覧
- 主婦の店全国チェーン - #沿革にあるとおり、開業時・成長期に「主婦の店秩父店」「主婦の店ベルク」の社名・ブランド名を名乗っていた。