ハピコム

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テンプレート:Pathnav テンプレート:Redirectlist ハピコムHAPYCOM)は、イオングループが展開するナショナルドラッグチェーン及び同チェーン内で扱う一般用医薬品を中心としたプライベートブランド名である。

概要

ファイル:Hapycom.jpg
ハピコムのロゴマーク
ファイル:AEON Welcia Stoars.jpg
ウエルシア時代の屋外看板(2009年11月にジャスコ福岡伊都店(現:イオン福岡伊都店)にて撮影)
ハピコムになった現在は、この看板は全て無くなり、新看板に付け替えられました
写真

テンプレート:Infobox イオングループのGMS(総合スーパー)事業を展開する企業と全国各地のドラッグストア企業とで構成する。マツモトキヨシを中心とするマツモトキヨシグループに対抗する形で結成され、有名メーカー等と共同開発した一般用医薬品を中心としたプライベートブランド製品も販売している。

また、関連する法人に医薬品の商品開発を行うイオンウエルシア株式会社薬剤師の育成を目的とする有限責任中間法人イオン・ウエルシア・ストアーズ人材総合研修機構があった。現在、この2つの団体は、イオンウエルシア株式会社は、2009年2月21日付でイオン商品調達株式会社に吸収合併された[1]。有限責任中間法人イオン・ウエルシア・ストアーズ人材総合研修機構は、後述のとおり、一般社団法人イオン・ハピコム人材総合研修機構に名称変更している。

ウエルシアからハピコムへ

従来はイオン・ウエルシア・ストアーズÆON welcia STORES)として展開していたが、「地域のお客様の健やかな暮らしの一翼を担うトータルヘルスケアステーション」を目指すべく、2009年6月1日(薬事法改正日)にグループ名とプライベートブランド名を「ハピコム」に名称変更した[2]。この名称は「HAPPY(幸せ)」と「COMMUNITY(地域)」を組み合わせた造語で、幸せ、ヘルス、ファーマシー、コミュニティ、コミュニケーションの意味合いを込めている。また、同日に有限責任中間法人イオン・ウエルシア・ストアーズ人材総合研修機構は一般社団法人イオン・ハピコム人材総合研修機構に改称された(同機構は中間法人法の廃止と一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の施行に伴い、有限責任中間法人から一般社団法人に移行)。ただし、「ウエルシア」については、ウエルシア関東が展開する店舗ブランド名として継続されているほか、同社が管轄する富山県にはドラッグフジイが展開していた同名店舗から屋号変更した「ウエルシアフジイ」も存在する。また、2014年2月からはこれまで「スーパードラッグイレブン」の屋号で使用していたウエルシア関西も屋号を順次「ウエルシア」に屋号変更し、関西地区においても「ウエルシア」の屋号が使用され始めている。

なお、登録販売者制度の創設により、一般用医薬品(第1類医薬品を除く)を扱うマックスバリュが増えており、この店舗にもハピコム商品を販売している。また、イオングループのコンビニエンスストアであるミニストップと協力し、ウエルシア関東・タキヤの一部店舗内に「ミニストップサテライト」を構えたドラッグ&コンビニ業態も開始している。さらに、2010年8月にはCFSコーポレーション・タキヤ・ミニストップの3社合弁でドラッグ&コンビニ業態をまかなうれこっずを立ち上げ、同年10月にCFSコーポレーションの「ハックドラッグ磯子広町店(神奈川県横浜市磯子区)」とタキヤの「ウエルシア伊川谷店(兵庫県神戸市西区)」をそれぞれコンビニ併設型ドラッグストアのブランド名である「れこっず」に転換した。

プライベートブランド「ハピコム」は購入しやすい価格だけでなく、対象年齢や用法・用量、剤型の写真がわかりやすく記載されているのが特徴である。「ハピコム」発足当初は左上にある従来の「welcia」ロゴを「HapYcom」ロゴに差し替える程度だったが、2013年に入り順次仕様変更を行い、パッケージ正面上部はホワイトとオレンジを基調とした共通デザインとなり、製品によってはロゴの隣に「ハピコム」を併記するようになり、箱パッケージ上面(ドリンク剤は正面上部の共通デザイン)には「みんなの声で、よくなるね。」の文言が入るようになった。子供用のかぜ関連製品の一部にはウサギのキャラクターである「フムフム」も描かれている。

沿革

  • 1995年1月 - ジャスコがスーパードラッグストアの展開を強化する為、ツルハと資本・業務提携。同年にジャスコの100%子会社ドラックスを設立。
  • 1996年 - ジャスコとツルハが共同開発したドラッグストア「ガルド・ドラッグ」を開始。
  • 1997年
  • 1999年
    • 1月26日 - ジャスコとツルハが、調剤専門薬局では全国一の売上・店舗網を持つクラフトと業務・資本提携を結ぶ。
    • 8月 - ジャスコとツルハが九州地区最大手のドラッグイレブンと業務・資本提携を結ぶ。また、ツルハは埼玉県を主に、関東地区で展開するグリーンクロス・コアと資本・業務提携契約を締結。
  • 2000年
    • 1月11日 - ジャスコとツルハが愛知県東部を中心に展開するスギ薬局と資本・業務提携を結ぶ。
    • 2月28日 - ジャスコがグリーンクロス・コアと資本・業務提携を結ぶ。
    • 4月4日 - ジャスコが静岡県神奈川県を中心に展開するハックキミサワと資本・業務提携を結ぶ。
    • 4月12日 - ジャスコとスギ薬局が関西を中心に展開するタキヤ商事と資本・業務提携を結ぶ。
  • 2001年
    • 1月18日 - ジャスコがいなげやの子会社で埼玉県・東京都を中心に展開するウェルパークと資本・業務提携を結ぶ。
    • 1月 - ジャスコ・ツルハを中心に展開するドラッグストアの連合名を「イオン・ウエルシア・ストアーズ」とする。
    • 8月21日 - ジャスコがイオンに商号変更。また、関西で展開していたタキヤ商事とドラックスが統合し、タキヤに商号変更。
    • 11月 - ツルハがリバース(神奈川県)を株式交換により子会社化する。
  • 2002年
    • 5月1日 - イオンが茨城県を中心に北関東・長野県に展開する寺島薬局と資本・業務提携契約を結び、寺島薬局は「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のメンバーに入る。
    • 9月 - イオンが関東地区で「いいのドラッグ」を展開するいいのと業務・資本提携を結ぶ。いいのは「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のメンバーに入る。
  • 2003年
    • 6月30日 - イオンとツルハがドラッグイレブンとの資本・業務提携を解消し、ドラッグイレブンは「イオン・ウエルシア・ストアーズ」から脱会される。
    • 8月21日 - ハックキミサワがCFSコーポレーションに商号変更。
  • 2004年10月8日 - CFSコーポレーションがイオンとの資本・業務提携解消を発表。双方の言い分が異なることから、イオンはCFSコーポレーションに対し、「イオン・ウエルシア・ストアーズ」の活動を凍結。
  • 2005年
  • 2006年
    • 1月31日 - CFSコーポレーションがイオンとの資本・業務提携解消を撤回し、イコール・パートナーシップに基づく新たな構築を目指すことに合意する。
    • 2月16日 - 株式分割によりツルハが行っていたリバースの管理・支配に関する営業をツルハホールディングスに継承する(これにより、リバースはツルハホールディングスの子会社となる)。
    • 3月1日 - ウエルシア関東がいいのを吸収合併。
    • 3月31日 - スギ薬局がイオンとの資本・業務提携を解消し、スギ薬局は「イオン・ウエルシア・ストアーズ」から退会する。
    • 11月20日 - ツルハホールディングスがくすりの福太郎千葉県)と資本・業務提携を結ぶ。
  • 2007年
    • 5月16日 - ツルハホールディングスがくすりの福太郎を株式交換により子会社化する。
    • 10月5日 - CFSコーポレーションがアインファーマシーズとの持株会社を設立し、経営統合することを発表。
  • 2008年
    • 1月22日 - CFSコーポレーションの臨時株主総会で経営統合議案が反対多数により否決。両経営陣が合意していた統合が一転、イオンとのプロキシーファイトの末破談された。
    • 3月17日 - イオンとCFSコーポレーションがこれまで両社で締結していた提携に関する覚書などを発展的に解消し、改めて資本・業務提携に基本合意し、5月8日に正式に資本・業務提携契約を締結。また、CFSコーポレーションは2004年10月の提携解消以来、約3年5ヶ月ぶりに「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のメンバーに復帰した。
    • 8月8日 - シミズ薬品が「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のメンバーに入る。
    • 8月21日 - イオンが持株会社に移行したことにより、イオン本体の小売事業をイオンリテールへ継承。
    • 9月1日 - ウエルシア関東が旧・マツモトキヨシ系列の高田薬局と株式移転により、共同持株会社グローウェルホールディングスを設立。ウエルシア関東がグローウェルホールディングスの子会社となるとともに、高田薬局が「イオン・ウエルシア・ストアーズ」のメンバーに入る。
    • 11月11日 - グローウェルホールディングス傘下のウエルシア関東が寺島薬局を株式公開買い付けにより子会社(グローウェルホールディングスの孫会社)化。2009年2月24日をもって上場廃止。
  • 2009年
    • 2月21日 - イオン商品調達がイオンウエルシアを吸収合併。
    • 2月13日 - ツルハホールディングスがウェルネス湖北の株式の一部を取得し子会社化。
    • 6月1日 - グループ名並びにプライベートブランド名を「ハピコム」に変更。
    • 8月3日 - クラフトが展開していたドラッグストア事業(HBC事業)を新設分割により分社化して設立したサクラドラッグをツルハホールディングスが株式取得により完全子会社化。2010年3月1日付で「ハピコム」のメンバーに入る。
  • 2010年
    • 3月1日 - グローウェルホールディングスが株式交換により南大阪地区に拠点を持つイレブンを完全子会社化。同日付で「ハピコム」のメンバーに入る。
    • 8月20日 - CFSコーポレーション・タキヤ及びミニストップの3社合弁でれこっずを設立。
    • 8月21日 - CFSコーポレーションの食品スーパー事業(キミサワ、ザ・コンボ)を吸収分割によりイオンキミサワへ継承。同時にイオンの完全子会社となり、分離・独立した(イオンキミサワは2013年3月1日付でマックスバリュ東海へ吸収合併)。
    • 10月21日 - ウエルシア関東がドラッグフジイと資本・業務提携を締結。
    • 12月1日 - ウエルシア関東がナガタ薬局を吸収合併。
  • 2011年
    • 5月16日 - ツルハがサクラドラッグを吸収合併。店舗ブランドを順次「ツルハドラッグ」に変更。
    • 8月 - イオンリテールが行っていた「カラダラボ」全店舗をCFSコーポレーションへ譲受、店舗ブランドを順次「ハックドラック」に転換。
  • 2012年
  • 2013年
    • 3月1日 - ウエルシア関東が寺島薬局を完全子会社化すると同時に寺島薬局からドラッグストア事業を譲受。これにより、寺島薬局は介護サービス事業に特化することとなる(なお、寺島薬局は2014年5月1日にウエルシア介護サービスに商号変更)。
    • 12月20日 - ツルハホールディングスがハーティウォンツの株式の一部を取得し子会社化。
  • 2014年
    • 7月16日 - この日をもって、ウエルシア関西が運営する直営店全ての屋号が「ウエルシア」・「ウエルシア薬局」に変更・統一される。

構成企業

ファイル:Tsuruhadrag.JPG
ツルハドラッグ原町店
福島県南相馬市
ファイル:TakadaYakkyoku 1.jpg
ウインダーランド小鹿店
静岡県静岡市駿河区
ファイル:Hac.jpg
ハックドラッグ小平小川東店
東京都小平市
ファイル:Kusurinoaoki Store.jpg
クスリのアオキ石同新町店
石川県白山市

ハピコムは、2012年12月1日現在、ドラッグストア8社、調剤薬局1社の加盟企業9社およびその子会社からなる。なお、調剤薬局を手掛けるクラフト2008年2月にMBOによってクラフトフィナンシャルホールディングスの完全子会社となった。イオンは同社に引き続き出資しているものの、ハピコムのメンバー企業やイオンのグループ企業に列挙されなくなった。

なお、構成企業の展開地域は以下の通りで、地域によっては複数の構成企業が出店している場合がある。一方で、愛媛県、徳島県、沖縄県を含む九州地区に関しては構成企業が運営するドラッグストア・調剤薬局が1店舗も無く、後述のイオングループ企業(マックスバリュ運営会社を含む)が展開する直営の医薬品取扱店舗のみの展開となる。

ドラッグストア店舗

調剤薬局店舗

  • 株式会社メディカル一光三重県津市 - 1985年4月設立)
    • 展開地域:北海道・関東地区の一部(埼玉県・神奈川県)・中部地区の一部(山梨県・福井県・愛知県・三重県)・近畿地区(和歌山県を除く)・島根県

GMS(総合スーパー)店舗

GMS店舗ではH&BC(Health & Beauty Care)売場にて展開している。なお、一部の店舗は直営の医薬品売場を持たず、ハピコム内・外企業のドラッグストアが入居しているケースもある。ダイエーでも以前からハピコム製品を扱っているが、正式にメンバー企業として扱われたのは2014年2月末からである。

過去の構成企業

注釈

テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:イオングループ
  1. イオン/イオン商品調達とイオンウェルシアを合併 - 流通ニュース 2008年12月11日2010年6月13日閲覧)
  2. テンプレート:PDFlinkイオン・ウエルシア・ストアーズ プレスリリース 2009年5月29日閲覧