アラスター・ムーディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年1月18日 (土) 16:13時点におけるまさマサ (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

アラスター(マッド-アイ)・ムーディ(Alastor Moody、Mad-Eye Moody)は、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズ、及びその派生作品に登場する架空の魔法使いである。

登場巻

4巻5巻6巻7巻

人物

渾名・通称は「マッド・アイ」(Mad-Eye)。ムーディは、かつて闇祓いとして数多くの死喰い人と戦い、捕えてきた。その数は「アズカバンの半分を埋めた」と評される程。特徴的な口癖は「油断大敵!」(原文:Constant vigilance!)。

外見

歴戦の負傷により顔は傷だらけで、口は歪み、鼻は大きく削がれている。更に左目と左足も失い、物を透視することが可能な義眼「魔法の目」、義足をはめている。なお、元の瞳の色は黒だが、義眼は青。

略歴

ルーファス・スクリムジョール同様、歴戦の闇祓い。1980年前後には不死鳥の騎士団に参加しており、そのことを誇りにしている。しかし、歳を経るに従って被害妄想にとりつかれるようになり、引退して隠居生活を送っていた。ただし、1994年に新規に闇祓いとなったニンファドーラ・トンクスを気に入り、彼女の省内での後ろ盾となっていたことから、何らかの形で「闇祓い局」に関与していた。隠居後の、過剰な防御対策は「魔法不適正使用取締局」からたびたび警告を受けていた。

4巻で旧知のアルバス・ダンブルドアに頼まれ、1年間の条件つきで「闇の魔術に対する防衛術」を教えることになる。しかし、1994年8月、ホグワーツに赴任する前日にバーテミウス・クラウチ・ジュニアピーター・ペティグリューに襲撃され、自身のトランクの中に監禁される。その後はジュニアがポリジュース薬でムーディに成りすまし、授業を行っていた。1995年6月下旬に救出された時には、服従の呪いと失神の呪文をかけられ、心身とも衰弱し、喋りかけられただけで飛び上がるという有様だった。

5巻からは不死鳥の騎士団のメンバーとして登場(もちろん本物)。ハリーをダーズリー家からグリモールド・プレイス12番地に移動させる際や、アーサーの見舞いで聖マンゴ魔法疾患傷害病院に行く際には、ハリーの護衛を務めた。また、ハリーに両親を含む騎士団創立メンバーの写真を見せた。やや気難しいところもあるが、元闇祓いだけあり、ハリー・ポッターを個人的にサポートしたり、トンクスなどの若いメンバーに指図したりと随所で存在感を示している。

1996年の「魔法省の戦い」では、アントニン・ドロホフにあっけなく倒されたが、意識を回復すると、真っ先にトンクスを蘇生させた。6月下旬、騎士団の仲間とともにキングス・クロス駅にてハリーを出迎え、バーノン・ダーズリーに対し、ハリーの待遇に対して警告を発する。

1997年夏、ダンブルドアの葬儀に出席、その後グリモールド・プレイスにスネイプ除けの呪文を仕掛けた。同年7月下旬、7人のポッター作戦の最中、マンダンガス・フレッチャーと組で移動するも、マンダンガスは逃亡し、自身はヴォルデモートによって殺された。遺体は見つからなかったが、後に彼の「魔法の目」がドローレス・アンブリッジのオフィスから発見された。ハリーはこれを奪取して埋葬している。

性格・才能

前述の通り、歳を取るごとに被害妄想に取り憑かれるようになり、非常に疑り深い性格。飲み物は必ず自分の携帯用酒瓶から飲み、食事の際は必ず毒がないことを確かめてから食べる、杖は決して尻ポケットに入れないなどの用心を行っている。

かつては非常に決闘に強く、「アズカバンの半分を埋めた」と評されるほど数多くの死喰い人を捕らえた。ビル・ウィーズリーは「往年のムーディは偉大な魔法使いだった」、シリウス・ブラックには「魔法省始まって以来の優秀な闇祓い」と評されている。 エバン・ロジエールなど、捕獲の段階でやむなく死なせてしまった死喰い人もいるようであるが、シリウスによれば、「殺さずにすむ時は殺さず、できるだけ生け捕りにした」とのこと。

人間関係

アルバス・ダンブルドアとは昔からの友人であり、ダンブルドアが創設した不死鳥の騎士団のメンバーとも親しい。ポッター夫妻とも親しかったようで、死亡した騎士団の創設メンバーのことも詳しく記憶している。

後に騎士団の仲間となるウィーズリー家の人間とも親しく、モリーによればアーサーもムーディを高く評価しており、エイモス・ディゴリーによれば「ムーディを放免できるのはアーサー」だけとのこと。また、アーサーの息子のビルやチャーリーもムーディのことをよく知っている様子。

引退後も闇祓い局と繋がりがあり、ニンファドーラ・トンクスはムーディのお気に入りの秘蔵っ子だったとされる。トンクスもムーディと親しくしており、ムーディが死亡した際にはトンクスはすすり泣いていた。

闇の魔法使いを憎んでおり、過去にはダンブルドアがスネイプの弁護をした際もムーディは疑わしげな様子をしていた。数多くの死喰い人を捕まえたことから、その家族からは恨まれている模様。

財産・ペット

用具
義眼‐大きく、鮮やかで明るいブルーの義眼で、透明マントなどのあらゆるものを見通す。闇魔術検知器も参照。
義足‐先端に鉤爪がついており、木製。
透明マント死の秘宝の透明マントとは異なる透明マントを2枚持っている。
携帯用酒瓶‐用心のために自分の飲み物を入れている瓶。
魔法のトランク‐7つの錠前がついており、中は竪穴のような広い地下室になっている。
敵鏡闇魔術検知器も参照。
かくれん防止器闇魔術検知器も参照。ハリーの持っているものより大きい。
秘密発見器闇魔術検知器も参照。

映画・ゲーム

炎のゴブレット』、『不死鳥の騎士団』、『死の秘宝 PART1』に登場。ブレンダン・グリーソンが演じた。日本語版の吹き替えは小林修が担当した。

『不死鳥の騎士団』では、冒頭、ハリーを迎えに来た騎士団メンバーのリーダーだった(原作ではルーピン)。「魔法省の戦い」においても、映画版では杖の一突きで死喰い人を圧倒するほどの強さを誇っている。

他、鼻には大きな損傷は無く、一般的な杖と歩行用の杖の二刀流である。また、「油断大敵!」という言葉を一言も発していない。原作ではハリーに不死鳥の騎士団創立メンバーの写真を見せたが、映画版ではその役目をシリウス・ブラックが担っていた。

なお、ブレンダンの息子ドーナル・グリーソンビル・ウィーズリー役を演じていた。

ゲームでの声優は中田和宏が担当した。テンプレート:ハリー・ポッターシリーズ

ca:Orde del Fènix (Harry Potter)#Alàstor Murri cs:Fénixův řád#Alastor Moody en:Order of the Phoenix (fiction)#Alastor Moody fr:Lieux dans l’univers de Harry Potter#Ministère de la Magie hu:Roxforti tanárok#Alastor Mordon lt:Fenikso brolija (organizacija)#Alastoras Rukna pl:Członkowie Zakonu Feniksa#Alastor Moody ru:Аластор Грюм tr:Zümrüdüanka Yoldaşlığı#Alastor Moody