法華口駅
法華口駅(ほっけぐちえき)は、兵庫県加西市東笠原町沖にある北条鉄道北条線の駅。駅名は「一乗寺への入口」の意味だが、駅から一乗寺までは西へ5kmあり、実際には自家用車や姫路駅から直通する神姫バスでの参拝が大半である。
駅構造
片式ホーム1面1線。西側に木造の駅舎を持ち、駅舎内は駐輪場となっている。駅舎は1915年の開業当時に建設されたものである。この駅舎とプラットホームおよび便所について、文化審議会は2013年11月に登録有形文化財とする答申を文部科学大臣に提出した(他に播磨下里駅・長駅も対象)[1]。
国鉄時代の末期は中間駅で唯一の有人駅(業務委託駅)だったが、現在は無人駅となっている。国鉄時代に交換設備を廃止したが、かつての相対式ホーム跡が残っている。交換設備の復活が予定されていたが、復活には至っていない[2]。
以前は汲み取り式便所(便器は全穴和式)があったが、2012年1月、地元ボランティアらの寄付や協力によって洋式水洗トイレが完成した[3]。
2012年11月に、駅舎パン工房~Mon favori~(モンファボリ)が開店した。店長はボランティア駅長を兼務している。
駅西側には自転車置き場が新設された。駅南側には駐車場が整備される予定。
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法華口駅舎 (2009年)
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法華口駅舎 (2013年)
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駅舎パン工房~Mon favori~看板
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駅舎パン工房~Mon favori~
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法華口駅舎待合室
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駅内案内板
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フラワ2000型気動車 ホームにて
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フラワ2000型気動車と桜の風景 ホームにて
かつての駅構造
1958年(昭和33年)以前は、列車交換設備と貨物側線があった[4]。
北条町駅方面側には駅本屋と貨物側線があり、駅本屋の直近には貨物上屋、駅本屋から少し離れたところに農業倉庫[5] があり、それぞれに貨物ホームがあった。さらに以前は粟生駅方面側にも側線があった。貨物ホームは、線路側は石の三段積みで、反対側はゆるい傾斜がついており、トラックなどが着けるようになっていた。貨物上屋の北条町駅側には倉庫があったのだが、これは改装らしかった。旅客ホームは石の二段積みで、貨物ホームより低かった[6]。
駅周辺
- 一乗寺(西国三十三所第26番札所)- 4.7km 徒歩約1時間
- 神戸大学食資源教育研究センター - 1.4km 徒歩約20分
- 鶉野飛行場跡
- 国道372号
- 県道716号
- 神姫バス法華口駅前バス停 - 350m 徒歩約5分
歴史
- 1915年(大正4年)3月3日 - 播州鉄道 粟生駅 - 北条駅間の開通と同時に開業。旅客・貨物の取扱を開始。
- 1923年(大正12年)12月21日 - 播丹鉄道の駅となる。
- 1943年(昭和18年)6月1日 - 播丹鉄道の国有化により国有鉄道の駅となる。
- 1962年(昭和37年)3月1日 - 貨物の取扱を廃止。
- 1985年(昭和60年)4月1日 - 北条鉄道の駅となる。
- 2012年(平成24年)11月3日 - 駅舎内に駅舎パン工房~Mon favori~(モンファボリ)が開店[7][8][9]。
隣の駅
脚注
- ↑ 加西・北条鉄道木造駅舎、有形文化財登録に喜びの声 - 神戸新聞2013年11月16日
- ↑ 「廃線の危機から脱出できるか? 第三セクター・北条鉄道の挑戦 (4/6)」(2009年2月4日、杉山淳一、Business Media 誠)
- ↑ 網引駅・法華口駅のトイレが完成!
- ↑ 『小レイアウトむきの貨物ホーム』河田耕一 - 『鉄道模型趣味』 No.119(1958年5月号、機芸出版社)
- ↑ 農業倉庫は現存している(1998年9月現在)。
- ↑ 『小レイアウトむきの貨物ホーム』河田耕一 - 『シーナリィ・ガイド』 p.189(1974年、機芸出版社)
- ↑ 米粉パン工房:地産地消 北条鉄道の法華口駅に、きょうオープン /兵庫 2012年11月3日 毎日新聞
- ↑ 法華口駅駅舎に米粉パン屋さんがオープンしました 2012年11月8日
- ↑ 法華口駅の米粉パン屋さん 2012年11月9日 北条鉄道のブログ