のどかnobody
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テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『のどかnobody』(のどかノーバディー)は、田山りく原作、及川雅史作画の漫画作品。
概要
富士見書房の雑誌「月刊ドラゴンエイジ」で2004年7月号から2005年9月号まで連載された。
冒険・ファンタジー系作品が中心の掲載誌にあって、人間ドラマを描く本作は異彩を放つ存在となっていた。
作品名「のどかnobody」は、「“のどか”の他にこれほどの天才温泉旅館デザイナーは“いない”」という意味である。スタッフの間では「のどかの」と呼ばれている。
尚、原作の田山りくは「魔法遣いに大切なこと」の原作者山田典枝の別ペンネームである。
作品概要
温泉旅館のリフォームを得意とする天才女流建築士・長瀬のどかが、担当する温泉のリフォームと同時に、そこに関わる人々の心をも温かくリフォームする「温泉のビフォーアフター」ストーリーを描く。
物語の主な舞台は、関東地区を中心に、山梨や静岡(熱海・伊東)も含めた温泉旅館、温泉関連施設となっている。一度だけ、長崎の旅館も手がけた。また、長瀬建築設計事務所は、東京都中央区の月島にある。
主な登場人物
- 長瀬 のどか(ながせ のどか)
- 本作品の主人公。一級建築士。長身で、黒いストレートのロングヘアーの美人。
- 病気の父に代わり、長瀬建築設計事務所のメイン設計士として活躍している。
- のどかが手がけた温泉旅館は、必ず繁盛することから「天才女流建築士」と呼ばれている。
- リフォーム対象の温泉旅館の観察では、挨拶をせずに入り込み、あちこち見回るという手法を採る。
- アイデア考案や観察に夢中になると、周囲が見えなくなる「スイッチ・オン」状態になる。
- 温泉の湯をなめるだけで、その温泉の特徴や、水道水で薄めているかなどがわかる。
- ちょっとおせっかい。
- 「夢を形に」が口癖。
- コーヒーには砂糖をたっぷり入れる。
- 恋愛関係はフリーと思われていたが、第9話「天才の憂鬱」で中学以来の彼氏がいることが発覚、ミケと多くののどかファンに多大な衝撃を与えた。
- 最終話では、ついに母親となった。
- 三井 ケイ(みつい けい)
- のどかのアシスタント。茶髪のショートヘアーの元気娘。愛称は「ミケ」。本名より愛称で呼ばれることが多い。
- 雪の日に、設計事務所近くで空腹のため倒れていたところを、のどかに拾われ、たこ焼き3箱を食べてそのまま事務所に居着いてしまった。まさに「食べ物をあげてなつかれた」状態。
- 食いしん坊だが、食事は観光地でもその土地の名物よりも、普通の喫茶店の普通のメニューを食べたがる。
- のどかの足を引っ張ることが多々あるが、自分では気づかずに問題解決につながるヒントを出すこともある。
- のどか以上におせっかい。
- のどかによると、以下の7つの欠点がある。
- 食い意地が張っている。
- 寝ぼすけ。
- あいさつができない。
- 人の話を聞かない。
- 話を聞いてもすぐに忘れる。
- すぐいなくなる。
- 何かしらやっかいごとを抱えて帰って来る。
- 乗り物が大好き。また、化石や古代生物にも詳しい。いろいろと謎を持つ人物である。
- 「ウチのジェット」というのがあるらしい。また第10話「ジュラシック・バス」で、成城の豪邸を「実家と同じにおい」と言っていたこともあり、実家はかなりの金持ちと思われる。実はお嬢さま?
- 田所 貫太郎(たどころ かんたろう)
- 長瀬建築設計事務所の経理担当。眼鏡をかけた温厚な中年紳士。
- 20代の若奥さんがいる。子どもは1人で、生まれたばかり。
- のどかの父と2人で、設計事務所を設立した。
- 長瀬 晴之(ながせ はるゆき)
- のどかの父。貫太郎とともに、長瀬建築設計事務所を設立した。
- 病気のため入院中。のどかが毎週見舞いに行っている。
- 作中では、のどかが幼い頃の、若い姿のみが登場している。
- 新保 主税(しんぽ ちから)
- のどかの彼氏。噺家で、現在二つ目。
- のどかとは、中学以来のつきあい。愛称は「チカちゃん」。ただし、ミケには「ポチ」と呼ばれている。
- 噺家らしく江戸弁で、自称は「あたし」である。
- アパートでは近所迷惑になるため落語の稽古ができず、近所の銭湯「月の湯」の掃除をすることと引き替えに、浴場で落語の稽古をしている。
- 時々、設計事務所に差し入れを持って来る。
- ケイ子(けいこ)
- のどかの行きつけの八百屋の娘。のどかとは、中学の同級生で親友。
- 銭湯の娘
- 本名不明。のどかたちの中学の2つ上の先輩。なかなかの美人。
- バツイチで、離婚後に実家の銭湯に戻り、番台などの手伝いをしている。
- 主税に、銭湯の掃除と引き替えに落語の稽古場所を提供している。
- ケイ子に、主税との浮気疑惑を持たれた。
書誌情報等
単行本
角川書店より「単行本コミックス」として刊行されている。通常、ドラゴンエイジ連載作品は「ドラゴンコミックス」シリーズとして刊行されるが、本作は内容が冒険・ファンタジー系ではないため、ドラゴンコミックスシリーズとされなかったものと思われる。 単行本のカバーには、実際の温泉旅館の写真が使われている。
なお、第11話以後は、いまだ単行本化されていない。
外部リンク
- 富士見書房サイト内・作品紹介ページ (第1話試し読み可)