札幌学生野球連盟
札幌学生野球連盟(さっぽろがくせいやきゅうれんめい、英語表記はSAPPORO UNIVERSITIES BASEBALL LEAGUE)とは、北海道の札幌地域に所在する大学の硬式野球部で構成された大学野球リーグである。全日本大学野球連盟の傘下団体。
目次
略史
1990年12月に、翌年から全日本大学野球選手権大会の出場枠が拡大予定であったことから、北海道地区として将来的に代表校を増やすことを睨んで、それまであった北海道地区大学野球連盟を再編。旧連盟内で札幌地区内に所在する加盟大学を対象に分割して発足した。 但し、実際に全日本大学野球選手権大会の出場枠増加の承認が得られたのは1995年(平成7年)の大会からで、それまでの間は、同様に再編・分割されたもう一方の北海道学生野球連盟代表校との間で代表決定戦が実施された。
特徴
地元では1部リーグに限って札幌六大学野球リーグという通称で呼ばれて親しまれている。寒冷地である条件により全国の他の連盟とは異なり、リーグ戦期間が春季が4月後半~5月後半、秋季が8月後半~9月後半のそれぞれ約1か月間に集中して行なわれる。(他地域では通常春秋それぞれ約2か月間で行なわれている。)
沿革
- 1955年 全日本大学野球選手権大会の出場枠拡大に伴い、北部地区大学野球連盟から北海道地区大学野球連盟を分離。独立した出場枠を獲得。
- 1990年 当時4部制にまで拡大していた北海道地区大学野球連盟を将来的な出場枠拡大を睨み、札幌地区とそれ以外の地区で分割。札幌学生野球連盟が発足(当時は12大学)。秋季リーグよりリーグ戦が2連盟に分割され、両連盟間での代表決定戦が開始。
- 1993年 同年秋より3部リーグを新設(当時の2部リーグ8チームのうち、その年の春の下位4チームを3部とする)。
- 1995年 全日本大学野球選手権大会の単独出場権を獲得。(秋季は北海道地区代表決定戦が存続)
- 1996年 明治神宮野球大会の北海道東北地区代表決定戦の方式が変更。北海道地区代表決定戦を廃止し、連盟代表校が直接出場。
- 2003年 全日本大学野球選手権大会の50回記念の特別枠として、この年に限り北海道の2連盟代表の他に北海道から更に1校が出場。出場校は北海道地区2連盟のそれぞれの2位校同士による代表決定戦の勝者。また同年から明治神宮野球大会の北海道東北地区代表決定戦には北海道地区としての第3代表が出場。なお代表校決定方法は先に同じ。
- 2009年 秋季から1部~3部共通で名目上での勝点制を採用。但し、リーグ戦自体はそれまでの1カード2戦固定制のままで、1勝で勝点1、引き分けを0.5点で計算する方法で、実質的にはそれまでの勝率制と全く変わりない。
チーム数の変遷
年・期 | 全チーム数 | 1部 | 2部 | 3部 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1990年秋季 | 12 | 6 | 6 | - | 札幌学生野球連盟発足 |
1991年春季 | 13 | 6 | 7 | - | 道都大学短期大学部(現道都大学)が加入 |
1993年春季 | 14 | 6 | 8 | - | 北海道情報大学が加入 |
1993年秋季 | 14 | 6 | 4 | 4 | 3部リーグを新設 |
2000年春季 | 16 | 6 | 6 | 4 | 千歳科学技術大学、札幌国際大学が加入[1] |
2001年春季 | 18 | 6 | 6 | 6 | 北海道浅井学園大学(現:北翔大学)、北海道文教大学が加入 |
2005年春季 | 17 | 6 | 6 | 5 | 千歳科学技術大学は今季より不参加 |
2011年春季 | 17 | 6 | 6 | 5 | 東海大学札幌校が加入 専修大学北海道短期大学は今季より不参加 |
2013年春季 | 18 | 6 | 6 | 6 | 札幌大谷大学が加入 |
歴代優勝チーム・入れ替え戦の結果
- ◇:全日本大学野球選手権大会出場権獲得(1994年春まで。1995年春からは優勝チームが自動的に出場権獲得)
- ○:入れ替え戦の勝者
- ●:入れ替え戦の敗者
- ☆:明治神宮野球大会出場権獲得
開催年 | 1部優勝 | 1部・2部入れ替え戦 | 2部・3部入れ替え戦 | ||
---|---|---|---|---|---|
1部最下位 | 2部優勝 | 2部最下位 | 3部優勝 | ||
1990秋 | 札幌大学 | 北海道大学○ | 小樽商科大学● | ||
1991春 | 北海学園大学◇ | 北海道工業大学● | 道都短期大学○ | ||
1991秋 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校○ | 小樽商科大学● | ||
1992春 | 札幌大学◇ | 北海道大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | ||
1992秋 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校○ | 北海道工業大学● | ||
1993春 | 札幌大学◇ | 北海道大学● | 小樽商科大学○ | ||
1993秋 | 北海学園大学 | 道都短期大学○ | 北海道大学● | 酪農学園大学○ | 北星学園大学● |
1994春 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校○ | 北海道大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 専修大学北海道短期大学● |
1994秋 | 札幌大学 | 小樽商科大学● | 北海道大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 専修大学北海道短期大学○ |
1995春 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校○ | 酪農学園大学● | 専修大学北海道短期大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ |
1995秋 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校● | 小樽商科大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 専修大学北海道短期大学○ |
1996春 | 札幌大学 | 小樽商科大学● | 北海道教育大学札幌校○ | 専修大学北海道短期大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● |
1996秋 | 北海学園大学 | 道都短期大学○ | 酪農学園大学● | 北海道工業大学○ | 北海道情報大学● |
1997春 | 札幌大学 | 北海道大学○ | 小樽商科大学● | 酪農学園大学○ | 北星学園大学● |
1997秋 | 北海道大学 | 道都短期大学● | 専修大学北海道短期大学○ | 北海道工業大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● |
1998春 | 北海道教育大学札幌校 | 札幌学院大学○ | 北海道工業大学● | 道都短期大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ |
1998秋 | 北海道教育大学札幌校 | 札幌学院大学● | 酪農学園大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 道都短期大学○ |
1999春 | 札幌大学 | 専修大学北海道短期大学● | 札幌学院大学○ | 道都短期大学○ | 北星学園大学● |
1999秋 | 北海学園大学 | 札幌学院大学○ | 小樽商科大学● | -(注1) | 北星学園大学(注1) |
2000春 | 札幌大学 | 酪農学園大学○ | 専修大学北海道短期大学● | 小樽商科大学● | 札幌国際大学○ |
2000秋 | 北海学園大学 | 酪農学園大学○ | 道都短期大学● | 専修大学北海道短期大学● | 小樽商科大学○ |
2001春 | 札幌大学 | 北海道教育大学札幌校● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 北星学園大学● | 北海道浅井学園大学○ |
2001秋 | 札幌大学 | 北海道教育大学岩見沢校● | 北海道浅井学園大学○ | 札幌国際大学○ | 専修大学北海道短期大学● |
2002春 | 北海道大学 | 酪農学園大学○ | 北海道教育大学札幌校● | 北海道工業大学● | 専修大学北海道短期大学○ |
2002秋 | 北海学園大学 | 酪農学園大学● | 道都大学札幌校○ | 札幌国際大学○ | 北星学園大学● |
2003春 | 札幌大学 | 北海道浅井学園大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 札幌国際大学○ | 北星学園大学● |
2003秋 | 札幌大学 | 道都大学札幌校○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 専修大学北海道短期大学● | 北海道工業大学○ |
2004春 | 札幌大学 | 道都大学札幌校● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 小樽商科大学○ | 専修大学北海道短期大学● |
2004秋 | 北海学園大学 | 北海道教育大学岩見沢校● | 北海道教育大学札幌校○ | 小樽商科大学● | 専修大学北海道短期大学○ |
2005春 | 札幌大学 | 札幌学院大学● | 道都大学○ | 札幌国際大学○ | 小樽商科大学● |
2005秋 | 北海道浅井学園大学 | 北海道教育大学札幌校● | 札幌学院大学○ | 酪農学園大学○ | 小樽商科大学● |
2006春 | 北海道浅井学園大学 | 道都大学○ | 酪農学園大学● | 北海道教育大学岩見沢校● | 小樽商科大学○ |
2006秋 | 札幌大学 | 北海道大学○ | 札幌国際大学● | 北海道工業大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● |
2007春 | 札幌大学 | 札幌学院大学○ | 札幌国際大学● | 小樽商科大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ |
2007秋 | 道都大学 | 札幌学院大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 専修大学北海道短期大学● | 北星学園大学○ |
2008春 | 道都大学 | 北海学園大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 北星学園大学○ | 小樽商科大学● |
2008秋 | 北翔大学 | 北海道教育大学岩見沢校● | 北海学園大学○ | 札幌国際大学● | 小樽商科大学○ |
2009春 | 道都大学 | 札幌学院大学○ | 小樽商科大学● | 北海道工業大学● | 専修大学北海道短期大学○ |
2009秋 | 北海学園大学 | 北海道大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 専修大学北海道短期大学● | 北海道工業大学○ |
2010春 | 北海道大学 | 札幌大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 北星学園大学● | 札幌国際大学○ |
2010秋 | 道都大学 | 北海道教育大学岩見沢校○ | 札幌大学● | 北海道教育大学札幌校○(注2) | 専修大学北海道短期大学●(注2) |
2011春 | 道都大学 | 北海道教育大学岩見沢校● | 札幌大学○ | 北星学園大学○ | 東海大学札幌校● |
2011秋 | 北翔大学 | 北海学園大学● | 北海道教育大学岩見沢校○ | 北海道教育大学札幌校● | 東海大学札幌校○ |
2012春 | 道都大学 | 北海道教育大学岩見沢校● | 東海大学札幌校○ | 小樽商科大学● | 札幌国際大学○ |
2012秋 | 道都大学☆ | 札幌学院大学● | 北海学園大学○ | 北海道工業大学● | 小樽商科大学○ |
2013春 | 道都大学 | 札幌大学○ | 北海道教育大学岩見沢校● | 酪農学園大学● | 北海道工業大学○ |
2013秋 | 道都大学☆ | 北海道大学○ | 札幌学院大学● | 北海道工業大学● | 北海道教育大学札幌校○ |
2014春 | 道都大学 | 北翔大学○ | 札幌学院大学● | 小樽商科大学○ | 札幌大谷大学● |
2014秋 |
- (注1)翌シーズンから参加チームが増加するのにに伴い、2部から3部への降格なし、優勝した北星学園大学と2位の北海道教育大学岩見沢校の2チームが昇格となった。
- (注2)専修大学北海道短期大学が今季限りでリーグを脱退するため入れ替え戦出場を辞退、2部最下位の北海道教育大学札幌校が残留した[1]。
優勝回数
2013年秋季リーグ終了時点
1部リーグ
優勝回数 | 大学 |
---|---|
22 | 札幌大学 |
9 | 道都大学 |
8 | 北海学園大学 |
4 | 北翔大学(旧北海道浅井学園大学) |
3 | 北海道大学 |
2 | 北海道教育大学札幌校 |
2部リーグ
優勝回数 | 大学 |
---|---|
10 | 北海道教育大学岩見沢校 |
7 | 小樽商科大学 |
4 | 道都大学(旧道都短期大学・道都大学札幌校)・酪農学園大学・札幌学院大学 |
3 | 北海道大学・北海道教育大学札幌校 |
2 | 北海道工業大学・専修大学北海道短期大学・札幌国際大学・北海学園大学・札幌大学 |
1 | 北海道浅井学園大学(現北翔大学)・東海大学札幌校 |
3部リーグ
優勝回数 | 大学 |
---|---|
9 | 専修大学北海道短期大学 |
7 | 北星学園大学・小樽商科大学 |
6 | 北海道教育大学岩見沢校 |
3 | 札幌国際大学・北海道工業大学 |
2 | 東海大学札幌校 |
1 | 北海道情報大学・道都短期大学(現道都大学)・北海道浅井学園大学(現北翔大学)・北海道教育大学札幌校・札幌大谷大学 |
運営方法
構成
加盟校数の関係から、前シーズンの成績を基にした各部6校構成を基準に1部から3部まで分けたブロック運営を行なっている。
対戦方法
春季と秋季にそれぞれリーグ戦を実施。また各シーズン終了後に各部の間で入れ替え戦を実施する。
リーグ戦は各部とも2回総当りで行われる(2008年以降)。ただし過去には1回総当りの時期もあった。
- 1部:1993年秋まで1回総当り、1994年春より2回総当り(※)。
- 2部:2007年春以降および、1993年秋~1999年秋(4チーム)は2回総当り。
- 3部:2008年春以降および、1993年秋~2000年秋(4チーム)は2回総当り。
順位は全試合での勝率で決定される。引き分けは0.5勝扱いとする。(「沿革」の節で挙げた通り、2009年秋季以降は名目上は「勝ち点制」となっており、勝1・引分0.5として勝ち点の順に順位を付ける。)
勝率(勝ち点)が同じ場合は、優劣の決定が必要な場合に限り決定戦(プレーオフ)を行なう。決定戦の成績はリーグ戦の成績に加算しない。
対戦順は、同一のカードを連日開催するのではなく、1回戦総当りを2巡り行うスケジュールで行われる[2]。
入れ替え戦
各部のリーグ戦の終了後に上位リーグの最下位校と下位リーグの優勝校との間で対戦を組み、勝者チームを次シーズンの上位リーグの所属とする。(敗者チームは次シーズンは下位リーグ所属となる。)
2戦先勝で、同一の対戦校に対して先に2勝したチームがその相手校との対戦に勝利したとして対戦を終了する。(1勝1敗の場合は第3戦を行い決着を付ける。)
試合会場
札幌市円山球場を中心に利用している。1部は札幌ドームを利用することがある。2・3部は札幌市麻生球場・野幌総合運動公園野球場(江別市)も利用している(1部でも日程の都合上利用されることがある)。
他に使用実績のある野球場として、栗山町民球場、夕張市平和運動公園野球場などがある。
加盟大学
所属リーグは2014年春季リーグ現在。
1部リーグ
2部リーグ
3部リーグ
かつて加盟していた大学
脚注
- ↑ この新規加入に伴い、1999年秋季リーグについては、2部から3部への降格を行わず、また3部の上位2チームが2部に昇格することとされた。
- ↑ 同一カードが2戦以上組まれるリーグ運営で、1回戦総当りを複数回(対戦数の回数ぶん)巡りで行う方法を採るのは日本国内の硬式大学野球では少数派で、上位の全国大会出場に直結した通常運営のリーグ戦としては現在では唯一(過去には他地域で数例あり)となる。同一カードの対戦が複数回ある場合は(状況が許す範囲において)通常は連日開催を基本とするスケジューリングを行うリーグが多い。