ロートジー
ロートジー(ROHTO Z!)は、ロート製薬が発売している目薬のブランド名で、同社の登録商標(第2109971号ほか)である。
概要
ロート製薬は従来から清涼感タイプの目薬として「V・ロートクール(清涼感レベル:4)」が発売されていた。その後1987年2月に、初代「ロートジー」を発売(当初のTVCMには使用上の注意のテロップも付いていた)。「V・ロートクール」よりも強い清涼感と、当時としては画期的であったワンタッチで開け閉めできる薄型のスクエア容器の採用により、これまで目薬を使わなかった世代に広く受けられた(なお、「V・ロートクール」は現在も強すぎる清涼感を求めないユーザーのために発売されている)。
製品名の由来は、さした瞬間の驚くほどの気持ち良さを表した英語のJesusから生まれた'gee'に由来し、英語の発音記号にヒントを得て「Zi:」のロゴを採用し、長らく使用してきた。そして、2010年3月に全面リニューアルを行った際、発売24年目にして初めてロゴを変更。"i"をひっくり返して"!"にし、点眼した時のびっくりする程の気持ちいい点し心地や驚きを表現した「Z!」に改められた。
また、「ロートジー」で初めて採用したスクエア容器はその後、当社が発売する他の目薬にも反映される。当初「ロートジー」の妹分として登場した「ロートジーリセ(現在の「ロートリセb」)」では、初代スクエア容器をベースに容量にあわせてひとまわり小さくしたスクエア容器を開発。2006年4月には子供用の「ロートこどもソフト」も製品のリニューアルに合わせ、同じ容器に変更された。また、2011年4月に発売された「ロートジュニアール」も同じ容器を採用している。一方で「ロートジー」のスクエア容器も製品リニューアルと共に進化しており、「ロートジーファイ」へリニューアルする際、容器中央に丸いふくらみを持たせた。この容器は2010年に立体商標登録され(第5333809号)、後に発売した「ロートアイストレッチ」・「ロートアイストレッチコンタクト」・「ロートビタ40α(当初は「ロートビタチャージ40」)」・「ロートクール40α(当初は「ロートクール40」)」・「ロートデジアイ」にも採用されている。2004年には重量感のあるフォルムを採用した3代目のスクエア容器を開発し、新規発売した「ロートジーコンタクト」に採用。2005年3月には「ロートジーフリーa[1]」が、2010年3月には「ロートジーb」がそれぞれリニューアルに合わせて同じ容器を採用し、シリーズ内で同じ容器デザインに統一された。
海外展開も盛んで、韓国・アメリカ・イギリス・オーストラリアでも発売されている。韓国向けは日本での「ロートクール40α(清涼感レベル:5)」相当の清涼感があり、パッケージは初代のものが踏襲されている。一方、アメリカ・イギリス・オーストラリア向け製品では清涼感レベルが1-2と清涼感は控えめである。また、アメリカとイギリス向け(Super Moisturiser)製品については、ロートCキューブと同じ卵形容器を採用している。
製品ラインナップ
現在発売中の製品
()内は清涼感レベルである。なお、ロート製薬が設定する8段階の清涼感レベル(1 - 8)のうち、(6)以上の清涼感レベルが表記されているのは、「ロートジー」シリーズ、「ロートCキューブ」シリーズの一部製品(Cキューブm・Cキューブクール・Cキューブアイスクール)[2]、「ロートナノアイ」とごく限られた製品のみで、左記の製品以外は最高でも(5)までしか表記されない。2013年秋に仕様変更を行い、清涼感レベルがこれまでの7段階表記(1 - 7)から8段階表記(1 - 8)に改めるとともに、清涼感レベルも見直された(ロートジーb、ロートジーコンタクトa:6→8、ロートジープロc:7→8+)。
シリーズ全商品であらゆる角度からでも確実に点眼できる「フリーアングルノズル」[3]を採用している[4]。
- ロートジーb(ROHTO Z! b)【第2類医薬品】
- 「ジー」シリーズの基盤製品。新たに硫酸亜鉛水和物を配合し、紫外線による目の炎症にも対応。さらに、添加物としてハッカ油も配合し、はじめは柔らかく冷たい点し心地から一気に強い清涼感が広がる。リニューアルに伴い、従来の「ロートジーファイニュー」に比べ、希望小売価格を大幅値下げした(本体価格 780円→550円)。(8)
- ロートジープロc(ROHTO Z! PRO c)【第2類医薬品】
- 当社が発売する目薬の中でも最高レベルの清涼感があり、点した瞬間、目全体に広がる深みのある爽快感を実現(「ロートジーb」同様に、添加物としてハッカ油を配合)。さらに、目のピント調節機能を回復するネオスチグミンメチル硫酸塩を基準内最大濃度(一般用眼科用薬製造承認基準内の最大濃度)に増量すると共に、ビタミンB6とL-アスパラギン酸カリウムも基準内最大濃度を配合した。リニューアルに伴い、従来の「ロートジーフリーa」に比べ、希望小売価格を値下げした(本体価格 880円→780円)。2011年10月に小変更を行い、添加物のヒプロメロースをヒドロキシエチルセルロース(HEC)に差し替え、これに伴って販売名を「ロートジープロb」から「ロートジープロc」に変更した。(8+)
- ロートジーコンタクトa(ROHTO Z! CONTACT a)【第3類医薬品】
- 2004年6月発売。コンタクトをしたまま、ジーならではの超清涼感が広がり、疲れや乾きをリフレッシュ。ソフトコンタクトレンズを含む全てのコンタクトレンズに対応。防腐剤(ベンザルコニウム塩化物、パラベン)無添加。リニューアルに伴い「ロートジーb」・「ロートジープロb」と統一感のあるパッケージデザインに変更し、希望小売価格を大幅値下げした(本体価格 880円→650円)。(8)
過去に発売されていた製品
- ロートジー(ROHTO Zi: 1987年-1996年)
- ロートジーファイ(ROHTO Zi:φ 1996年-2000年)
- ロートジーファイニュー(ROHTO Zi:φNEW 2000年-2010年3月7日、「ロートジーb」へ継承)
- ロートジーフリー(ROHTO Zi:FREE 2003年-2005年)
- ロートジーフリーa(ROHTO Zi:FREEa 2005年3月-2010年3月7日、「ロートジープロb」へ継承)
- ロートジーリセ(ROHTO Zi:リセ 1994年-2002年、現在は「ロートリセa」として独立)
- ロートジーフラッシュ(ROHTO Zi:FLASH 現在は「ロートフラッシュ」として「フラッシュ」シリーズへ移行)
- ロートジーフラッシュクール(ROHTO Zi:FLASHCOOL 現在は「ロートフラッシュクール」として「フラッシュ」シリーズへ移行)
歴代CMタレント
関連項目
- ロート製薬の製品
- サンテFX - 参天製薬が発売する目薬。「ロートジー」の競合商品。
- 山崎浩子 - ロート製薬の一社提供テレビ番組「クイズダービー」のレギュラー解答者として出演していたとき(1987年から)、出場者席の上に掲げられていた「ROHTO Zi:」を読めなかったことで司会の大橋巨泉にいじられていた。
- ONE PIECE FILM Z - 2012年12月に公開された「ONE PIECE」の劇場作品。タイアップが行われており、ルフィが登場するTVCMも製作されている。
注釈
外部リンク
テンプレート:ロート製薬- ↑ リニューアル前は「ロートリセb」や「ロートこどもソフト」と同じスクエア容器を採用
- ↑ 「ロートCキューブ」シリーズの一部製品はしみないタイプを示す(0)を追加した9段階表示
- ↑ 「フリーアングルノズル」はロート製薬の登録商標(第4717201号)。
- ↑ 「フリーアングルノズル」は「ロートリセb」、「ロートリセコンタクトb」、「ロート養潤水α」、「ロート新緑水」、「ロートアイストレッチコンタクト」、「ロートアイストレッチ」、「ロートクリア」、「ロート抗菌目薬EX」、「ロートUVキュア」、「新なみだロートドライアイ」、「なみだロートドライアイコンタクトa」、「新ロートドライエイドEX」、「ロートドライエイドコンタクトa」、「ロートジュニアール」、「ロートゴールド40」、「ロートビタ40α」、「ロートクール40α」、「新V・ロート」、「V・ロート」、「V・ロートクール」、「ロートV11」、「ロートCキューブm」、「ロートCキューブクール」、「ロートCキューブアイスクール」、「ロートCキューブプラスモイスト」、「ロートCキューブプラスダブルフィット」、「ロートCキューブプラスビタフレッシュ」、「ロートアルガード」、「ロートアルガードs」、「ロートアルガードクリアブロックEX」、「ロートアルガードクリアマイルドEX」、「ロートアルガードプレテクト」、「ロートVアクティブ」、「ロートデジアイ」、「ロートV40a」、「新ロートV40」、「ロートアイウォッシュα」、「ロートアイカルテα」にも採用。