瑞鷹 (アニメ制作会社)
瑞鷹株式会社(ズイヨー、Zuiyo Co., Ltd.)は、日本のアニメ制作会社。旧社名瑞鷹エンタープライズ。
『忍風カムイ外伝』『ムーミン』の企画、『アルプスの少女ハイジ』を企画製作したことで知られる。
概要
1969年3月、TCJのアニメーション制作部門が独立しTCJ動画センター(エイケン)になるとともに退社した高橋茂人が瑞鷹エンタープライズを設立。企画と営業を主に行なう。ロゴは漫画家の白土三平が作成。この時代のアニメ企画作品としてはTCJ時代高橋が関わった『サスケ』(1968年9月-1969年3月)からの繋がりで同じ白土三平作品のアニメ化『忍風カムイ外伝』(1969年4月-1969年9月)(制作はエイケン)や、『ムーミン』(1969年10月-1970年12月)(制作は東京ムービー、のちに虫プロダクション)、『アンデルセン物語』(1971年1月-1971年12月)『新ムーミン』(1972年1月-1972年12月)(制作は虫プロダクション)がある。瑞鷹エンタープライズには手塚治虫のマネージャーを務めた西崎義展が在籍し、『ワンサくん』『宇宙戦艦ヤマト』を企画した。『アルプスの少女ハイジ』の企画構想が進む(すでにTCJ制作時のパイロットフィルムが存在)。
1973年、アニメ制作部門としてズイヨー映像を設ける。この時高畑勲・小田部羊一・宮崎駿らが加わる。この時代のアニメ制作作品として『山ねずみロッキーチャック』(1973年1月-1973年12月)『アルプスの少女ハイジ』(1974年1月-1974年12月)がある。
1975年3月、日本アニメーションが設立されズイヨー映像の施設と多数のスタッフ・製作途中の作品を引継ぐ。そのため『小さなバイキングビッケ』(1974年4月-1975年9月)『フランダースの犬』(1975年1月-1975年12月)『みつばちマーヤの冒険』(1975年4月-1976年4月)は途中から製作が日本アニメーションになった。
その後は劇場版アルプスの少女ハイジ(1979年3月)を制作したほかは目立った活動はせず、過去の作品の版権管理が主な業務となっていたが、2000年には『ポピーザぱフォーマー』の製作、及び制作を行った。
作品履歴
瑞鷹エンタープライズ時代
- 忍風カムイ外伝(1969年4月-1969年9月/製作はエイケン)
- ムーミン(1969年10月-1970年12月/製作は東京ムービー、原作者トーベ・ヤンソンのクレームにより(また赤字の為でもあった)、のちに虫プロダクションへ変更)
- アンデルセン物語(1971年1月-1971年12月/製作は虫プロダクション)
- ムーミン(新)(1972年1月-1972年12月/製作は虫プロダクション)
- ワンサくん(1973年4月-1973年9月/製作は虫プロダクション)(西崎義展が版権を所有していたが現在は東北新社が所有している)
ズイヨー映像時代
- 山ねずみロッキーチャック(1973年1月-1973年12月/フジテレビ)
- アルプスの少女ハイジ(1974年1月-1974年12月/フジテレビ)
- 小さなバイキングビッケ(1974年4月-1975年9月/フジテレビ)第1話-第52話までの権利を所持(全78話)
- フランダースの犬(1975年1月-1975年12月/フジテレビ)※日本アニメーションが権利を所持
- みつばちマーヤの冒険(1975年4月(腸捻転解消後)-1976年4月/朝日放送)※日本アニメーションが権利を所持
瑞鷹エンタープライズ時代(再)
- 劇場版アルプスの少女ハイジ(1979年3月)※ズイヨー映像消滅後
- セレンディピティ物語より ピュア島の仲間たち(1983年7月-1983年12月/日本テレビ)
瑞鷹株式会社(ズイヨー)時代
- 森のトントたち(1984年10月-1985年3月/フジテレビ)
- フォックスウッドものがたり(1991年-1992年/OVA、企画・制作)※製作は丸紅・日本コロムビア、アニメーション制作はグルーパープロダクション。
- 妖精ディック(1992年6月-1992年12月/NHK-BS2)
- ポピーザぱフォーマー(2000年/キッズステーション)
- MUSHIOTOKO(ムシオトコ)(2004年/TAKARAND(モバHO!)/第一興商/MONDO21)
- RAHMAN~らーまん~(2005年/プラチナメロディ)
- 兵庫のおじさん(2007年/MONDO21)
- エレキング the Animation(2007年/キッズステーション)
- 低燃費少女ハイジ(2010年/ネット配信)