フジバカマ
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テンプレート:出典の明記 テンプレート:生物分類表 フジバカマ(藤袴、Eupatorium japonicum)とはキク科ヒヨドリバナ属の多年生植物。秋の七草の1つ。
特徴
本州・四国・九州、朝鮮、中国に分布している。原産は中国ともいわれるが、万葉の昔から日本人に親しまれてきた。8-10月、散房状に淡い紫紅色の小さな花をつける。
また、生草のままでは無香のフジバカマであるが、乾燥するとその茎や葉に含有されている、クマリン配糖体が加水分解されて、オルト・クマリン酸が生じるため、桜餅の葉のような芳香を放つ。
- 中国名:蘭草、香草
- 英名:Joe-Pye weed;Thoroughwort;Boneset;Agueweed(ヒヨドリバナ属の花)
かつては日本各地の河原などに群生していたが、今は数を減らし、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)種に指定されている。また「フジバカマ」と称する植物が、観賞用として園芸店で入手でき庭にも好んで植えられる。しかし、ほとんどの場合は本種でなく、同属他種または本種との雑種である。
Status
準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)2007年8月レッドリスト。以前の環境省レッドデータブックでは絶滅危惧II類 (VU)
薬草としての藤袴
有毒物質のピロリジジンアルカロイドを含有している。
- 利尿剤
- 風呂の湯に入れる
意匠
文学の中の藤袴
- 万葉集:秋の七草:「萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)
- 源氏物語:夕霧は玉鬘に藤袴を差し出して「おなじ野の露にやつるゝ藤袴あはれはかけよかことばかりも」と詠いかける。
- 「むらさきのふぢばかまをば見よと言ふ二人泣きたきここち覚えて 晶子」(与謝野晶子の『源氏物語』訳)
脚注