巨石記念物
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巨石記念物(きょせききねんぶつ、megalithic monument(s))は、自然石で、あるいは面取り・化粧仕上げなどの一部の加工のみが加えられた石で、築かれた構築物。単一のものや後述するような列石など集合体の形態をとるもの、ストーンヘンジのような建造物に近い形態のものを指す。世界中に分布し、伝播説まである。
「巨石記念物」という名称は、有史以来の全ての建造物に適用されてよいはずの名称であるが、特に新石器時代から初期金属器時代までの、巨石使用を特徴とする構築物について、「巨石使用」を強調して、このように呼称する。そのため、これらの正確な範囲をどこまでとするかは様々である。通常は、ピラミッドやジッグラトのような石組みの複雑な構造を持っている建造物は除外され、やや原始的な文化という意味合いを持たせて、古代の構造物が単に巨石で築かれていることを強調して使用される用語である。
どのような意味を持っていたか
主な種類
G・ダニエル (Glyn Daniel) などの分類に基づく。多くの形態が複合されていることも多い。ヨーロッパでは、大西洋岸・ケルト地域に多く分布し、ケルト人の遺跡と誤解されることがあるが、ケルト以前の先住民による遺物であり、ケルト人との関係は無い。
- 立石群
- 環状列石
- 単一の輪を持つもの
- ストーン・サークル stone cyrcle、ストーン・リング stone ring、クロムレック cromlech (何重もの構造を持ったり、堤・溝のあるもの)
- 列石、アリニュマン alignement
- 環状列石
現代の巨石文化
東南アジアで、現在も首長の地位を高めるために祭りの一環として建立が行われることがある。