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テンプレート:Infobox 作家 樋口 有介(ひぐち ゆうすけ、1950年7月5日 - )は日本の小説家・推理作家。群馬県前橋市生まれ。群馬県立伊勢崎東高等学校卒業。國學院大學文学部哲学科中退。
目次
概要
大学中退後、世界各地を放浪。劇団員、業界誌記者、青焼工など様々な職業を経て、昭和63年(1988年)『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞の読者賞を受賞し、作家デビュー。
当初は純文学作家を目指していたが結果は実らず、やけを起こして書いたのが『ぼくと、ぼくらの夏』だったという。そのためデビュー当時はミステリには疎く、食べていくためにテレビの二時間のミステリ番組を毎日のように見て勉強することとなる。[1]
青春ミステリ、または中年の哀歓を押し出した軽ハードボイルドを得意とする。トリックやプロットで勝負する、いわゆる本格派ではないにもかかわらず、独自の香気とユーモアを愛されて創元推理文庫にも作品が収録されている。
文学賞受賞・候補歴
- 1988年 - 『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞受賞。
- 1990年 - 『風少女』で第103回直木三十五賞候補。
- 1991年 - 『彼女はたぶん魔法を使う』で第12回吉川英治文学新人賞候補。
- 1992年 - 『夏の口紅』で第13回吉川英治文学新人賞候補。
- 2007年 - 『ピース』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補。
- 2012年 - 『刑事さん、さようなら』で第65回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補。
- 2013年 - 『猿の悲しみ』で第66回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)候補。
ミステリ・ランキング
週刊文春ミステリーベスト10
- 1988年 - 『ぼくと、ぼくらの夏』4位
このミステリーがすごい!
作品リスト
柚木草平シリーズ
- 彼女はたぶん魔法を使う(1990年4月 講談社 / 1993年6月 講談社文庫 / 2006年7月 創元推理文庫)
- 初恋よ、さよならのキスをしよう(1992年5月 スコラ / 1995年1月 講談社文庫 / 2006年9月 創元推理文庫)
- 探偵は今夜も憂鬱(1992年10月 講談社 / 1996年3月 講談社文庫 / 2006年11月 創元推理文庫)
- プラスチック・ラブ(1997年2月 実業之日本社 / 2009年6月 創元推理文庫)[2]
- 収録作品:雪のふる前の日には / 春はいつも / 川トンボ / ヴォーカル / 夏色流し / 団子坂 / プラスチック・ラブ / クリスマスの前の日には
- 誰もわたしを愛さない(1997年5月 講談社 / 2001年10月 講談社文庫 / 2007年9月 創元推理文庫)
- 刺青(タトゥー)白書(2000年4月 講談社 / 2007年2月 創元推理文庫)
- 夢の終わりとそのつづき( 2007年7月 創元推理文庫)[3]
- 不良少女(2007年11月 創元推理文庫)
- 収録作品:秋の手紙 / 薔薇虫 / 不良少女 / スペインの海 / 名探偵の自筆調書 柚木草平
- 捨て猫という名前の猫(2009年3月 創元クライム・クラブ / 2012年3月 創元推理文庫)
- 片思いレシピ(2011年4月 東京創元社 / 2014年5月 創元推理文庫)[4]
木野塚佐平シリーズ
- 木野塚探偵事務所だ(1995年5月 実業之日本社 / 1998年9月 講談社文庫 / 2008年3月 創元推理文庫)
- 木野塚佐平の挑戦(2002年2月 実業之日本社)
- 【改題・大幅改稿】木野塚佐平の挑戦だ(2008年6月 創元推理文庫)
船宿たき川捕物暦シリーズ
その他の作品
- ぼくと、ぼくらの夏(1988年7月 文藝春秋 / 1991年4月 文春文庫 / 2007年5月 文春文庫【改訂版】)
- 風少女(1990年1月 文藝春秋 / 1993年5月 文春文庫 / 2007年3月 創元推理文庫)
- 風の日にララバイ(1990年10月 徳間書店 / 1997年9月 ハルキ文庫 / 2013年9月 ハルキ文庫【新装改訂版】)
- 八月の舟(1990年11月 文藝春秋 / 1999年9月 ハルキ文庫 / 2008年5月 文春文庫)
- 夏の口紅(1991年10月 角川書店 / 1999年9月 角川文庫 / 2009年7月 文春文庫)
- 楽園(1994年10月 角川書店 / 2011年11月 中公文庫)
- 11月そして12月(1995年4月 新潮社 / 1997年10月 中央公論社C★NOVELS / 2009年10月 中公文庫)
- 林檎の木の道(1996年4月 中央公論社 / 1999年5月 中公文庫 / 2007年4月 創元推理文庫)
- 苦い雨(1996年9月 日本経済新聞社 / 2011年6月 中公文庫)
- ろくでなし(1997年2月 立風書房)
- ベイ・ドリーム(1998年9月 角川書店 / 2012年4月 中公文庫)
- ともだち( 1999年4月 中央公論新社 / 2002年8月 中公文庫)
- 魔女(2001年4月 文藝春秋 / 2004年4月 文春文庫)
- 海泡(2001年6月 中央公論新社 / 2004年2月 中公文庫)
- 雨の匂い(2003年7月 中央公論新社 / 2007年10月 中公文庫)
- 枯葉色グッドバイ(2003年10月 文藝春秋 / 2006年10月 文春文庫)
- 月への梯子(2005年12月 文藝春秋 / 2008年12月 文春文庫)
- ピース(2006年8月 中央公論新社 / 2009年2月 中公文庫)
- 窓の外は向日葵の畑(2010年7月 文藝春秋 / 2013年1月 文春文庫)
- 刑事さん、さようなら(2011年2月 中央公論新社 / 2013年12月 中公文庫)
- 猿の悲しみ[5](2012年9月 中央公論新社)
- 風景を見る犬(2013年8月 集英社インターナショナル)
- 金魚鉢の夏(2014年6月 新潮社)
エッセイその他
- 君に伝えたい本屋さんの思い出(2011年11月 主婦と生活社 日販マーケティング本部編)「本屋が怖い」
- 私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり(2014年6月 東京創元社 東京創元社編集部編)
雑誌連載(掲載)作品
- 少女の時間(2014年6月 東京創元社 ミステリーズ! Vo.65より連載開始)※柚木草平シリーズ
映像化作品
テレビドラマ
- 土曜ワイド劇場
- 真夏の女子高生連続殺人 甘くてあぶないぼくとぼくらの夏(1990年9月15日、主演:濱田万葉、原作:ぼくと、ぼくらの夏)
- 殺意の誕生石(1991年8月10日、主演:鹿賀丈史、原作:風の日にララバイ)
- 金曜ドラマシアター
- 初恋の殺人者(1991年7月26日、主演:織田裕二)
- 金曜エンタテイメント
- せつない探偵 柚木草平の殺人レポートシリーズ(原作:柚木草平シリーズ、主演:鹿賀丈史)
- せつない探偵 柚木草平の殺人レポートシリーズ1(1996年3月8日、原作:探偵は今夜も憂鬱)
- せつない探偵 柚木草平の殺人レポートシリーズ2(1996年12月13日、原作:初恋よ、さよならのキスをしよう)
- せつない探偵 柚木草平の殺人レポートシリーズ3(1997年8月1日、原作:彼女はたぶん魔法を使う)
- せつない探偵 柚木草平の殺人レポートシリーズ(原作:柚木草平シリーズ、主演:鹿賀丈史)
映画
- タイガースメモリアルクラブバンド ぼくと、ぼくらの夏(1990年11月3日公開、配給:東映クラシックフィルム、監督:小平裕、主演:和久井映見、原作:ぼくと、ぼくらの夏)
バラエティー
脚注欄
テンプレート:Reflist- ↑ 「彼女はたぶん魔法を使う」作者あとがきより
- ↑ 木村時郎の目線で柚木草平が描かれた番外編ともいえる作品Webミステリーズ!柚木草平シリーズ番外編、樋口有介『プラスチック・ラブ』
- ↑ 「ろくでなし」を柚木草平最初の事件として大幅改稿・改題
- ↑ 柚木の愛娘・加奈子が主役の番外編Webミステリーズ!さわやかな余韻が秀逸な、著者最新作の主人公はなんと……樋口有介『片思いレシピ』
- ↑ 本作には柚木草平シリーズに登場する山川六助刑事とバークロコダイルとマスターの武藤が登場。柚木も僅かだが登場している。