重ね合わせの原理 (電気回路)
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重ね合わせの原理(かさねあわせのげんり、Principle of superposition)は、電気回路計算に利用される手法のひとつである。重ね合わせの理(かさねあわせのり)、重畳の理とも呼ばれる。
電源を複数持つ線型回路において、任意点の電流および任意点間の電圧は、それぞれの電源が単独に存在していた場合の和に等しい。なお、電圧源・電流源をそれぞれ取り除く場合は、前者は短絡、後者は開放したものとして考える。
計算の例
電圧源の起電力を E1 、電流源の起電力を I2 、電気抵抗をそれぞれ R1 、 R2 、 R3 、電圧をそれぞれ V1 、 V2 とする。
I2 を取り除いて考えると
- <math> V_{11} = \frac{R_2}{R_1 + R_2}E_1</math>
E1 を取り除いて考えると
- <math> V_{12} = \frac{R_1 R_2}{R_1 + R_2}I_2</math>
よって
- <math> V_1 = V_{11} + V_{12} = \frac{R_2}{R_1 + R_2}(E_1 + R_1 I_2)</math>
関連項目
- キルヒホッフの法則 (電気回路) : 非線型回路ではこちらを用いる。
- 線型方程式
- 電圧源
- 電流源
- 直流回路
- 電気回路
- 線型回路de:Superposition (Physik)#Elektrotechnik