傘連判状

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傘連判状(からかされんぱんじょう)とは、一揆などで用いられた円環状の署名形式。単に傘連判とも。別名、傘形連判状(かさがたれんばんじょう)、車連判状(くるまれんぱんじょう)、藁座廻状(わらざまわしじょう)。

概要

通常の連判状形式では筆頭者(最初に名前が書かれているものや上部に書かれているもの)が外観上の上席者とみなされるが、傘連判状では皆が中心より放射線状に署名するため筆頭者が判別できない。国人の同盟体である国一揆において内部の席次問題を回避するため、あるいは百姓一揆において首謀者(多くは名主)を隠すために用いられた。

歴史

まず、この署名形式を用いたのは中世の武家であり、同盟や連盟関係にあった武士同士のどちらかが先に署名した場合、外観的に上下関係が生じてしまう恐れがあった為、立場は皆同じであるという配慮と意思表示の為、生じた連判状の形式であった。この様な状況から、円形になる様に放射状に署名する形式は登場した。

これが近世になり、百姓一揆の際に首謀者を隠す目的で(一番先に署名した者が分からぬ様に)、この方法が用いられる様になった。近世における傘連判状には署名だけでなく、印鑑と一揆を起こした年=元号も記されている。こうして支配層より身分的弱者が多く用いる時代に移った。

現代では、小学生中学生高校生などの卒業式の記念の一環として、こうした署名方法を用いる場合があり、場合によっては色紙中央部に担任教師が署名する例も見られる。この他、集団的スポーツ(野球やサッカーなど)のプロチーム・団体などが何らかの記念としてサインの寄せ書きをする時、この形式を用いる場合がある。その場合、色紙に限らず、旗・服・ボールなど、書く対象は多様である。

関連項目

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