フラムスティード番号

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テンプレート:未検証 フラムスティード番号 (Flamsteed designation) は、イギリス天文学者ジョン・フラムスティードが考案した、恒星の命名法である。1712年の『大英恒星目録』(Historia coelestis Britannica) で最初に発表され、フラムスティードの死後の1725年に出版された『天球図譜』(Atlas Coelestis) が最終版となった。

星座ごとの通し番号と、星座名の属格で表す。約100年前に発表された、アルファベットと星座名の属格を使うバイエル符号に似ているが、主要な違いは次のとおり。

  • バイエル符号より数が多い。2554の天体に付けられた。
  • バイエル符号が等級順なのに対し、フラムスティード番号は西(日周運動の前方)からである。
  • バイエル符号は全天を扱っているが、フラムスティード番号はイギリスから見える恒星のみを扱っている。赤経およそ南緯35度より南の恒星には、フラムスティード番号はない(例外あり)。
  • バイエル符号が、明るい星になかったり暗い星についていたりするのに対し、フラムスティード番号は、一定以上の輝度の星にはほぼついている(完全にではない)。

欠番・追加など

バイエル符号同様、当時と星座が変わったため使われなくなったフラムスティード番号もある。

フラムスティード番号の中には、どの恒星か不明なものもある。そのうち1つ「おうし座34番星」は、1690年にフラムスティードが観測したものだが、後に天王星を恒星と誤認したものであることが明らかになった。もう1つの「カシオペヤ座3番星」の位置には、現在は超新星残骸があるため、フラムスティードは超新星を観測したのだという説がある。

例外的に南天中高赤緯に付けられたフラムスティード番号がいくつかある。そのうちエリダヌス座82番星は、フラムスティードがつけた番号ではなく、ベンジャミン・グールドが南天の星表 Uranometria Argentina で名づけたものである。

なお、きょしちょう座47球状星団)は、フラムスティード番号ではなく、ボーデが作成した星表の番号である。

他の符号との関係

バイエル符号のある恒星のほとんどにはフラムスティード番号があるが、南天中高赤緯にフラムスティード番号がないことや、いくつか暗い星がバイエル符号を持っていることなどにより、バイエル符号だけがある恒星も少なくない。バイエル符号とフラムスティード番号を両方持つ恒星は通常バイエル符号で呼ばれるが、いくつか例外もある。

バイエル符号もフラムスティード番号もない恒星は、ヘンリー・ドレイパー番号(HD + 数字)で呼ばれることが多く、それもなければさまざまな星表番号が使われる。