ザ・ワークス (アルバム)
テンプレート:Infobox 『ザ・ワークス』(The Works) は、イギリスのロックバンド、クイーンのアルバム。
解説
若干のメンバーのソロ活動を経て、アメリカでの販売網がエレクトラ・レコードからキャピトル・レコードに移っての第一弾アルバムで、日本でもワーナー・パイオニアから、東芝EMIに移っての発売となった。アルバムの内容は前作『ホット・スペース』よりは、前々作『ザ・ゲーム』の延長に近く、セールス的にも世界中で成功を収め、特に本国では100万枚セールスを記録した。シングルもアルバムから4枚発売され、12インチ盤、ピクチャースリーブなどのコレクター向けのバージョンも発売された。特にロジャー作曲の「RADIO GA GA」はビデオクリップの振り付けがそのままライブでオーディエンスと一体になるほど浸透した大ヒット曲となった。「ブレイク・フリー (自由への旅立ち)」は、民衆が抑圧されている国々のいくつかで、解放にむけてのシンボルとされた曲でもあり、英語圏のみならず多くの国々でもヒットし支持された。ビジネス面では当時は「シングルB面曲になるだけで、A面曲と同額の著作権料が入ってくる」といった、初期からひきずっている問題が解決しておらず「他のメンバーの作った曲に関して、自分のパートの最低限のアレンジしかしない」といった現象がアレンジ面でも一部顕著である。このアルバムでは前述の「RADIO GA GA」「ブレイク・フリー(自由への旅立ち)」のほか、「永遠の誓い」「ハンマー・トゥ・フォール」と全員の曲が1曲ずつシングルカットされている。1984年のクリスマス・ソングでオリジナル・アルバムには未収録の「サンク・ゴッド・イッツ・クリスマス」のシングルのB面に収録されたものを含めると、アルバムに収録されたすべての曲がシングルに収められていることになる。
「ブレイク・フリー(自由への旅立ち)」のビデオクリップはメンバー全員がイギリスのソープ・オペラ、「コロネーション・ストリート」風に女装したもので、上記の通りこの曲は南米やアフリカでも支持されたのだが、ライブを行った際もビデオと同様の衣装でステージに上がった際、「自由への賛歌」として支持していたオーディエンスは、そのギャップからステージにブーイングを浴びせたという逸話がある。
アルバムジャケットは、グレタ・ガルボやクラーク・ゲイブルなどの往年のハリウッド・スターを写していたベテラン写真家ジョージ・ハーレルによる、メンバー4人が写った一見シンプルなセピアカラーの写真が使用された。
発売日
曲目
Side A
- RADIO GA GA - Radio Ga Ga (Taylor) 5:49 *
- ティア・イット・アップ - Tear It Up (May) 3:28
- 永遠の誓い - It's a Hard Life (Mercury) 4:08 *
- マン・オン・ザ・プロール - Man on the Prowl (Mercury) 3:28
Side B
- マシーン・ワールド - Machines (Or 'Back to Humans') (Taylor/May) 5:10
- ブレイク・フリー (自由への旅立ち) - I Want to Break Free (Deacon) 3:20 *
- 愛こそすべて - Keep Passing The Open Windows (Mercury) 5:21
- ハマー・トゥ・フォール - Hammer to Fall (May) 4:28 *
- 悲しい世界 - Is This the World We Created...? (May/Mercury) 2:13
(* ~ シングルカットA面曲)