久我泰博
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久我 泰博(くが やすひろ)は、日本の裁判官。東京高等裁判所判事(第10刑事部)を経て、横浜地方裁判所部総括判事。主に刑事裁判を担当。慶應義塾大学卒業。
経歴
- 1979年 司法修習生
- 1981年 釧路地方・家庭裁判所判事補
- 1983年 浦和地方・家庭裁判所判事補
- 1986年 福島地方・家庭裁判所会津支部判事補
- 1988年 東京地方裁判所判事補
- 1991年 高知地方裁判所・高知家庭裁判所判事
- 1996年 大阪地方裁判所判事
- 1998年 大阪高等裁判所判事職務代行
- 1999年 大分地方裁判所・大分家庭裁判所部総括判事
- 2003年 前橋地方裁判所刑事部・前橋家庭裁判所部総括判事
- 2008年4月 東京高等裁判所判事
- 2009年9月 横浜地方裁判所部総括判事
人物
テンプレート:出典の明記 2003年10月、女子高生が強姦虐殺された上、その親が身代金を強奪された事件の裁判で、傍聴席の被害者の両親に向かい、 「犯人が人を殺すのは簡単だが、国家として死刑判決を出すことは大変なことです。納得できないと思いますが、そういうことです」と述べた。判決理由を読み上げる際には涙を流していたという。なお、控訴審では死刑判決が下り、被告が上訴せずに確定している。
同年3月の裁判では、暴力団による抗争事件で、実行犯に死刑判決を出し、「制度がある以上は死刑はやむを得ない。死刑判決は出しましたが、君にはできるだけ長くこの世にとどまってほしい。命を奪った人のためにこれからできることはたくさんあると思います」と述べていた。
2008年1月、タクシー運転手が女性客にわいせつ行為を行ったとされる事件で、「女性の供述は信用出来ない」として無罪を言い渡した。その後、被告人に「一年以上もの長い間拘束してしまい、すみませんでした」と述べた。