ネパールの国旗

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ネパール国旗(ネパールのこっき)は、世界で唯一矩形ではない国旗である。特徴的な形は、ネパール王国の王家と宰相家が使用していた2つの三角旗を組み合わせて簡略化したことに由来している。

国旗の真紅は、ネパールの国花であるシャクナゲの色であり、ネパールのナショナルカラーでもある。また、赤は国民の勇敢さを、縁取りの青は平和を、それぞれ意味している。2つの三角形はヒマラヤの山並みを象るとともに二大宗教であるヒンドゥー教仏教を意味しており、月と太陽はこの国が月や太陽と同じように持続し発展するようにという願いが込められている。

歴史

三角旗という形状や、三日月や太陽のデザインは、ヒンドゥー教の旗としてはよく見られるものである。かつては、月と太陽の中には人の顔が描かれていた。

ネパール王国(シャー王朝)は、1768年に全国を統一したシャー家が王位を継承したが、19世紀半ば以降20世紀半ばまでラナ家が宰相職を世襲し、実質的にネパールを支配した。もともと三日月はシャー家(王家)を、太陽はラナ家(宰相家)を意味しており、単独の三角旗としてはそれぞれ約200年にわたって使用されていた。ラナ家が実権を握った19世紀以来、ネパール王国の旗として両家の旗を重ねた二重三角旗が使われるようになった。

1951年のトリブバン国王によるシャー家の王政復古、1960年のマヘンドラ国王による「国王のクーデター」を経て、1962年12月16日に現行の国旗が制定された。月と太陽の顔は、この時に取り除かれている(なお、顔のある太陽と月は国王旗には残っていた)。

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関連項目

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