ダイハツ・タント
テンプレート:Infobox 自動車基本情報 タント(初代:Tanto、2代目:TANTO、3代目:TanTo)は、ダイハツ工業が生産・販売している軽トールワゴン(軽スーパーハイトワゴン)のブランド(商標)、車名。生産はダイハツ滋賀工場(第2地区)で行われる。
車名の「tanto」とは、イタリア語で「とても広い、たくさんの」という意味で、日本語にも「たんと」という同様の意味の言葉がある。
目次
概要
FFレイアウトながら2,000mm(初代)の長い室内長と、発売時に軽自動車のなかで最長となる2,440mmのロングホイールベースが特長であった[1]。「タント」の車名が示す通り、同社で発売されている「ムーヴ」よりもキャビンの拡大を図っており、結果として全高1,700mmを超えた。
2005年6月には、前後デザインを差別化させてディスチャージヘッドランプなどの装備で更に充実させた「カスタム」を追加。「ムーヴ・カスタム」のような、押し出しの強いスポーティな外観デザインが特徴。
2007年12月17日には、第40回東京モーターショーでの参考出展を経て2代目にフルモデルチェンジした。
2013年10月3日、約6年弱を経て3代目へフルモデルチェンジした。
なお、ダイハツの軽トールワゴンでは唯一OEM車種が存在しない[2]。
歴史
初代「Tanto」(L350S/L360S型 2003年-2007年)
テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 2003年11月27日、初代モデル発売。当初のグレード体系はNAエンジン車の「L」・「X」・「X Limited」、ターボエンジン車の「R」・「RS」の計5グレードを用意し、全てのグレードでFFと4WDが用意された。
エンジンは、43kW(58馬力)を発揮する自然吸気仕様のEF-VE型エンジン(直列3気筒DOHC、DVVT付き)のほか、47kW(64馬力)を発揮するEF-DET型ターボエンジンが用意された(すべて659ccのDOHCとなる)。トランスミッションは全車ガングリップ式のインパネシフトATで、4WDの自然吸気のみ3速AT、それ以外はすべて4速ATである。全車センターメーターを採用している。
- 2004年4月 - 仕様変更。希望小売価格を消費税込の価格に変更。
- 2005年1月 - 特別仕様車「スマイルセレクションII」を発売。2004年6月に発売された「スマイルセレクション」のバージョンアップ仕様である。
- 6月30日 - 押し出し感の強いフロントフェイスに大型エアロバンパー等のエアロパーツを装着したスポーティ派生モデルの「タントカスタム」を追加。グレード体系はNAエンジン搭載の「L」・「X」とターボエンジン搭載の「RS」の3グレードを用意。同時にタントも一部改良を行い、セキュリティアラーム、フロントマップランプ(左右)&残照式ルームランプを標準装備し、照明付きパワーウィンドウスイッチをインパネからドアパネルに変更し使い勝手を向上。4WD車に装備の電動格納式カラードドアミラーにはヒーテッド機能を追加。ボディカラーも入替を行い、ライトアンバーマイカメタリックとラベンダーメタリックオパールを廃止する代わりに、ミスティックレッドクリスタルメタリック(オプションカラー)とアプリコットキャンディメタリックを追加。なお、ターボ車は「R」を廃止し、「RS」に一本化された。
- 10月11日 - 同年の東京モーターショーで、ムーヴFCV-K-2に続く燃料電池自動車「タントFCHV」を出品することを発表。
- 11月28日 - 福祉車両「フレンドシップシリーズ」の新たなラインナップとして、「タント フロントシートリフト」を発売。本仕様は助手席がスイッチ操作で回転、車外へスライドしながら下降することで着座位置が低くなり、乗り降りがしやすくなっている。また、スイッチ操作を手元で行えるワイヤレススイッチや着座位置をサポートする胸部固定用ベルトをメーカーオプションに設定している。
- 12月26日 - 「X」をベースに、プラズマクラスター付オートエアコン、クリーンエアフィルター、キーフリーシステム(イモビライザー付)、ハッピーオレンジの専用シートカバー(撥水加工済)、専用カラードアアームレスト、タコメーター付大型2眼センターメーターを装備した特別仕様車「ハッピーセレクション」を発売。
- 2006年8月28日 - 福祉車両「フレンドシップシリーズ」の新ラインナップとして、車いす仕様車の「タント スローパー」を発売。本仕様はタントならではの大開口バックドアに加え、引き出し式スロープを備えたことで車いすに乗ったまま楽に乗降が可能で、乗車時の安全を考慮して後退防止ベルトも装備。グレード体系はリアシートレス仕様、乗用タイプと同じリアシートを採用したリアシート付き仕様、福祉タクシー仕様の3タイプが用意され、リアシートレス仕様とリヤシート付き仕様には助手席が電動で回転・昇降する助手席シートリフトを追加した「助手席シートリフトパック」も設定される。
- 9月11日 - 「L」をベースに、エアロパーツやブラックの専用内装、マルチリフレクターハロゲンフォグランプ、電動格納式カラードドアミラー(ターンランプ付)、キーフリーシステム(イモビライザー付)、タコメーター付大型2眼センターメーター、撥水ドアガラス(フロント)、ABS(EBD&ブレーキアシスト付)等を装備し充実使用した特別仕様車「VS」を発売。
- 11月13日 - 特別仕様車「カスタムVS」・「カスタムVSターボ」を発売。本仕様は「カスタムX」・「カスタムRS」をベースに、専用メッキグリル、トップシェイドガラス、キーフリーシステム(イモビライザー付)、専用15インチアルミホイールを装備。さらに、「カスタムVS」では「カスタムRS」に標準装備されているオーバーヘッドコンソール、リヤマップランプ(左右)&残照式ルームランプ、フロントスタビライザーを追加装備した。
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タントFCHV(燃料電池車)
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タントカスタム L(リア)
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タント VS(特別仕様車・リア)
2代目「TANTO」(L375S/L385S型 2007年-2013年)
テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 2007年秋の東京モーターショーでの参考出品を経て、2007年12月17日に2代目が発表・発売された。月間販売目標は8000台と発表されている。ロゴは「Tanto」から全て大文字の「TANTO」に変更された。
基本的に外観デザインはキープコンセプトであるものの、タントは従来型のファニーな雰囲気をさらに昇華させたようなルックスで、より女性向けな印象を強めた。一方、タントカスタムはムーヴカスタムが洗練されたデザインとなっているため、本来のカスタムのコンセプトである攻撃的なデザインを踏襲している。
従来型同様、90度近く開く各ドアに加え、助手席側に軽自動車初となるセンターピラーレスとスライドドアを組み合わせた「ミラクルオープンドア」[3]が採用された(「X Limited」・「X Limited スペシャル」・「カスタムX Limited」・「カスタムRS」はパワースライドドアを装備、ちなみに運転席側は通常のヒンジドアとなる)。加えて、4代目ムーヴのプラットフォームを流用し、ホイールベースのさらなる延長(2,440mm → 2,490mm)やフラットフロア化(FF)を行ったことで、初代以上の広い室内空間と利便性が生まれた。
エンジンは、43kW(58馬力)を発揮する自然吸気仕様のKF-VE型エンジン(直列3気筒DOHC、DVVT付き)のほか、47kW(64馬力)を発揮するKF-DET型ターボエンジンを搭載。後者は初代ではタントおよびタントカスタム共に設定されていたが、2代目では「カスタムRS」のみの設定となる。
トランスミッションは先代同様、ガングリップ式のインパネシフトが基本で、「X Limited」・「X Limited スペシャル」・「カスタムX Limited」・「カスタムRS」はCVTとなる。同時に、自然吸気の4WD車のATは従来の3速から4速に変更され、静粛性と燃費の向上が図られた。全車先代に引き続きセンターメーターを採用。
インテリアでは「X Limited スペシャル」に軽自動車初のフローリングフロアを採用し、高級感と(清掃面など)使い勝手の両立をも実現した。
グレード体系はタントはターボ車「RS」を廃止し、「X Limited」の上級仕様である「X Limited」スペシャルを追加。カスタムにも「X Limited」を追加した(「X Limited」及び「X Limited スペシャル」は2WDのみの設定)。
- 2008年5月21日 - 車いす仕様車「タント スローパー」をフルモデルチェンジ。ラインナップは「リアシート付仕様」と「リアシートレス仕様」の2グレードに整理された。
- 9月1日 - 福祉車両「フレンドシップシリーズ」の新ラインナップとして「タント ウェルカムシート」を発売。前述の東京モーターショーに参考出品された仕様を市販化したもので、軽自動車の助手席昇降シート車では初めて、2モードの昇降機能を搭載。ミラクルオープンドアを開放した状態で助手席を後方にスライドさせて足元スペースを広げた状態で回転・昇降するモードと助手席ドアのみを開放した状態で回転・昇降するモードがあり、シーンに応じて使い分けることができる。また、操作時の利便性を高める大型ワイヤレスリモコンを標準装備している。助手席シートはからだをしっかりサポートするために大きめにし、大型フットレストも備えた専用仕様となっており、こちらも軽自動車の助手席昇降シート車では初となるベルトインシートを採用。これにより車外でのシートベルト脱着が可能となり介護する側の負担も軽減される。また、助手席シートバックには後席の乗り降りに便利な大型アシストグリップを装備している。
- 12月17日 - 特別仕様車「ワンダフルセレクション」・「カスタムVセレクション」・「カスタムVセレクションターボ」の3車種を発売。「ワンダフルセレクション」は「L」をベースにブラウンの専用シート色を採用するとともに、イージークローザー付パワースライドドア、撥水ドアガラス(フロント)、IR&UVカットガラス(フロントウインドゥ)、チルトステアリング、運転席シートリフター、アジャスタブルショルダーベルトアンカー、イモビライザー機能付キーフリーシステム、電動格納式カラードドアミラーを装備した充実仕様。「カスタムVセレクション」・「カスタムVセレクションターボ」は「カスタムL」・「カスタムRS」をベースに、専用アルミホイール、トップシェイドガラス、専用革巻ステアリングホイール(プレミアムシャインブラックベゼル付、「RS」に装備のMOMO製から内製へ変更)、専用フルファブリックシート等を装備しており、オーディオレス仕様としたことで購入しやすい価格設定にした。併せて、カタロググレードもクリーンエアフィルターを標準装備するなどの一部改良を行った。
- 2009年9月1日 - 特別仕様車「X Limited セレクション」・「X 4WDセレクション」を発売。前者はCVTを搭載した上級グレード「X Limited」をベースにブラウンの専用シート色、ドアミラーターンランプ、シルバードアアウターハンドル、IR&UVカットガラスを装備しながら、エアコンをプッシュ式オートタイプからダイヤル式マニュアルタイプに変更し価格を抑えた。後者は「X」の4WD車をベースに、前者の特別装備(マニュアルエアコンへの変更を除く)に加え、パワースライドドアとアジャスタブルパックを装備した充実仕様である。
- 12月25日 - 一部改良。エンジン制御の改良を行い、新たな排出ガス測定モードであるJC08コールドモードに対応。タントはシート色をブラウンに変更した。グレード体系の大幅な変更を行い、タントは「X」をCVTに変更すると共に、CVTを搭載しながらもお買い得価格に設定した「X Special」や4WD車の「X 4WD Special」を追加、「X 4WD Selection」をカタロググレード化(カスタム含め、他の特別仕様車は廃止)して6グレード体制に。カスタムは「L」を廃止して3グレード体制となり、全車にトップシェードフロントガラスを装着し装備の充実を図った。
- 2010年10月1日 - マイナーチェンジ。CVT搭載グレードを4WD車を含めた全グレードに拡大したことで燃費を改善し、「カスタムRS」を除く4WD車が「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準+15%」を同時に達成。機能面では「X」・「G」・「カスタムX」・「カスタムRS」に「ミラクルオープンドア」開口部の足元を照らすスライドドアステップランプを追加し、夜間や暗い場所での乗り降りの安心感を高めた他、13インチタイヤ装着車を廃止して、14インチタイヤに置換した。「G」・「X」には前席にもオーバーヘッドコンソールを追加。また、カスタムではフロント周りやバックドアガーニッシュのデザインを一新し迫力や高級感を高めた。ボディカラーもタント専用色の「マスカットグリーンメタリック」とカスタム専用色の「ブロンズオリーブパールメタリック(オプションカラー)」を追加した。グレード体系も変更となり、タントは2WD専用グレードの「X Limited」と4WD専用グレードの「X 4WD Special」・「X 4WD Selection」を廃止、最上級グレード「G」の新設、「X Special」に4WD車の追加を行い、4グレードに整理。カスタムは「X Limited」に替わり、2009年12月で一旦廃止していた「L」を廉価グレードとして復活した。
- 2011年6月6日 - 一部改良。NA車の全グレードのエンジンを「第2世代KFエンジン」に置換し燃費を向上。これにより、「平成22年度燃費基準+25%」を達成。このほか、「L」を除く全グレードに標準装備されているキーフリーシステムには運転席リクエストスイッチを追加し、「カスタムL」には平均燃費計を、「カスタムRS」にはリヤオーバーヘッドコンソール(ルーフイルミネーション付)をそれぞれ標準装備した。
- 11月29日 - タントエグゼと共に一部改良。NA車全グレード(「カスタムRS」を除く全グレード)において、ミライースで開発された「e:Sテクノロジー」のうち、新エンジンと改良型CVTを組み合わせたパワートレーンと停車前アイドリングストップ機能付新型「eco IDLE(エコアイドル)」、エコ発電制御(減速エネルギー回生機能)を採用したことで燃費を大幅に向上(JC08モードで2WD車は24.8km/L、4WD車は24.0km/L)。また、全車でルーフアンテナやLEDリアコンビランプを採用し、「カスタムX」・「カスタムRS」ですでに採用されていたマルチインフォメーションディスプレイを全車に拡大適合された。さらに、「G」はメッキフロントグリル、エアロバンパー、リアスポイラー、フォグランプなどのエアロパーツやブラックを基調としたインテリアを採用し、高級感やスポーティー感を高めた他、以前設定されていた「X Limited」がバックモニター付きナビゲーションを標準装備して復活した(これに伴って、「X Special」は廃止)。なお、NA車は「平成27年度燃費基準+10%」を達成している。
- 2012年5月21日 - ターボ車の「カスタムRS」を一部改良。NA車同様に「e:Sテクノロジー」の一部を採用したことで燃費を向上(JC08モードで2WD車は22.2km/L、4WD車は20.8km/L)。これにより、2WD車・4WD車共に「平成27年度燃費基準」を達成するとともに、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定も同時に取得した。
- 5月 - タントシリーズ累計販売台数100万台達成。
- 9月10日 - 一部改良。NA・2WD車において、エンジン制御の最適化により燃費を向上(JC08モードで24.8km/L → 25.0km/L)したことで「平成27年度燃費基準+20%」を達成した。また、新グレードとして「G Special」・「カスタムX Special」を追加。前者は既存の「G」をベースに、フロントオーバーヘッドコンソールを非装備に、サンバイザーの仕様を照明付大型バニティミラー(運転席/助手席)&チケットホルダー(運転席)からカード&チケットホルダー(運転席)にグレードダウン、オーディオレス化したことで車両本体価格を10万円安く設定した仕様。後者は「カスタムX」をベースに、スライドドアステップランプを省き、ステアリングホイールの仕様を革巻からウレタン3本スポーク(メッキオーナメント付)にグレードダウンしたことで車両本体価格を6万円安く設定した。
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タント
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タント
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タントG
(後期型・リア)
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タントカスタム
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タントカスタム
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タントカスタム RS
(後期型・リヤ)
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室内(タント)
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室内(タントカスタム)
3代目「TanTo」(LA600S/LA610S型 2013年- )
- 2013年9月17日 - フルモデルチェンジに先立ち、発売前の期待感醸成を目的に、翌9月18日からティザーキャンペーンによる事前告知を行うことを発表[4]。
- 2013年10月3日 - フルモデルチェンジを発表し、同日より販売を開始[5]。ロゴは再度変更され「TanTo」(「T」のみ大文字)となった。
- 2代目で採用された「ミラクルオープンドア」の使い勝手を良くするため、助手席のスライド幅を10cm拡張して38cmのロングスライド化を実現するとともに、後席下部の出っ張り部分をなくしたことでフルフラット化され、A型ベビーカーをたたまずに積載できるなど荷物の積載が容易になったほか、2代目は助手席側のみだったスライドドアは運転席側もスライドドアとなったことで両側スライドドアとなり、一部グレードにはパワースライドドアを備えた。
- また、室内の空間設計を広さを感じやすい頭上空間と後席空間に絞り、ヘッダ距離を12cm、前席ヘッドクリアランスを2cm延長。さらに、軽自動車初となる助手席シートバックレバーを採用し、外側・運転席側・後席から助手席のスライド・リクライニング操作を可能にしたことで利便性を高めた。
- また、フード、フロントフェンダー、バックドア、フューエルリッド、レールカバーを樹脂化することで、利便性・基本性能向上などによる重量増をカバーし、車両重量は2代目とほぼ同等となった。この樹脂化により女性でも楽にバックドアの開閉ができるようになり、スポイラーとバックドアの一体成形が可能になったことで低コスト化にも寄与し、万が一の際の歩行者保護性能を高めた。
- 全グレードには5代目・後期型ムーヴや後期型ミライースで採用した衝突被害軽減ブレーキ「スマートアシスト」(以下「スマアシ」)を装備したグレードを設定するとともに、急ブレーキしたときにハザードランプを点滅させることで後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナルを全車に装備したことで予防安全性を高めた。
- 「e:Sテクノロジー」は「車両の進化」を重点的に強化し、前方はAピラー形状を工夫したことで風の乱れを抑制し、後方は樹脂化によって実現したスポイラー一体型バックドアにより車両後方の風の流れを整流化。フロア下の風の乱れも抑制したことでミラ並みのCD値を達成したことで空力性能を高めたほか、エンジンピストンの形状を最適化したことで圧縮比を高め、VVTやCVTサーモコントローラーをターボエンジンにも採用したことで低燃費化を実現し、2代目(2012年9月改良モデル)ですでに達成済だったNA・2WD車に加え、NA・4WD車およびターボ車も「平成27年度燃費基準+20%」を達成した。
- 「タント」・「タントカスタム」の2ライン構成は3代目にも継承され、ノーマルタイプの「タント」はフロント周りやバンパーを立体造形にすることで質感を高め、バックドアレリーフとLEDリアコンビランプをリンクすることでワイド感を、ドア断面はメリハリのある凹凸で丸みを持たせることで親しみをそれぞれ表現。センターメーターは見やすいエリア・距離に配置し、文字を大きくすることで視認性を高めた。
- スポーティタイプの「タントカスタム」はフロントデザインに大型グリルやLEDヘッドランプを、リアデザインには大型ルーフエンドスポイラーやLEDリアコンビランプを採用したことで存在感を演出した。内装はインパネセンター部にピアノブラック加飾とシルバー加飾を採用し、ステアリングに円形ホーンパッドとシルバー加飾を施すことで質感を高め、大型ソファ風のベンチシートを採用したことでデラックスな空間を演出した。
- ボディカラーは先代で設定されていた「シャンパンゴールドメタリックII」とカスタム専用色の「ブロンズオリーブパールメタリック」を廃止する替わりに、新色の「ファイアークォーツレッドメタリック」、ココアやエグゼ設定色である「プラムブラウンクリスタルマイカ」を追加するとともに、カスタムには専用色として、新色の「ナイトシャドーパープルクリスタルメタリック(オプションカラー)」やムーヴカスタム設定色である「タングステングレーメタリック」を追加し、タントは10色、タントカスタムは7色を設定した(このうちの5色はタント・タントカスタムどちらでも設定できる共通カラーで、タントは大半のボディカラーが2代目・後期型からの既存色である)。
- グレード体系はタントはベーシックグレードの「L」、シルバーインパネガーニッシュ(運転席/助手席)、プッシュボタンスタート、左側(助手席側)パワースライドドア、フロントスタビライザーを追加し、カラードドアミラーをキーフリー連動オート格納式(4WD車はヒーテッド付)、エアコンをプッシュ式オートタイプにグレードアップした充実グレードの「X」、メッキフロントグリル、ドアミラーターンランプ、14インチアルミホイール(先代型の流用)を追加し、パワースライドドアを両側にグレードアップした上級グレードの「G」の3タイプ。タントカスタムはNA車の「X」とターボ車の「RS」の2タイプを設定する(「RS」は「X」の仕様に加え、メッキフロントグリルにLEDイルミネーションが追加され、ステアリングホイール(メッキオーナメント・シルバー加飾付)は革巻に、インパネセンターシフトのシフトノブは本革(シルバー加飾付)に、パワースライドドアは両側にそれぞれグレードアップ。アルミホイールは15インチにサイズアップし、切削デザインとなる)。なお、前述のスマアシ付仕様は、各グレード名に"SA"が付記される。「L"SA"」はスマアシに加え、フロントスタビライザーも追加装備される。
- さらに、軽自動車では初めて、8インチ液晶のメモリーナビ(NSZN-W64DB)がディーラーオプションで用意された[6]。装着にはセンタークラスターパネルの交換を伴うが、このパネルがオートエアコン用しか用意されていないため、タントの「L」系グレード(マニュアルエアコン)には装着できない。
- 2013年11月7日 - 2013年度に受賞されたグッドデザイン賞の中で特に優れたデザインに贈られる「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」を受賞したことを発表した[7]。
- 2013年12月12日 - ノーマルタイプのタントにターボエンジンを搭載し、専用メッキグリルやフォグランプなどを装備したターボ車「Xターボ」・「Xターボ"SA"」を追加(タントにターボ車が設定されるのは、初代の「R」・「RS」以来の設定となる)[8]。同時に、福祉車両「フレンドシップシリーズ」にラインナップされている「タント スローパー」・「タント ウエルカムシート」をフルモデルチェンジ[9]。「スローパー」は新たに電動ウインチを全車に標準装備するとともに、車いす乗車スペースの床面傾斜角を約12°から約8°に変更してよりフラットに近づけることで車いすでの乗車時の快適性を向上させ、スロープは突出長を約95mm短縮、幅を約15mm拡大したことで、より狭いスペースでの車いすの乗り降りがしやすくなり、乗車可能な車いすの最大幅を拡大した。リアシートはヘッドレストの取り外しを不要にし、折り畳み手順を簡略化したほか、リアシートを取り外すことで足元スペースが拡大し、全長が長い車いす(リクライニングタイプなど)にも対応できる。併せて、「スローパー」シリーズでは初となる車いす乗車者用3点式シートベルトを採用した。「ウエルカムシート」はシートリフト機構を一新し、乗降時の頭上高さをさらに拡大したことで背の高い方でも快適に乗り降りができ、フットレストの高さを見直したことで膝の曲り角度を緩和し、リモコンポケットを追加したことでワイヤレスリモコンを容易に取出し・収納できるようにした。価格設定を見直し、最低価格を「スローパー」で約15万円、「ウエルカムシート」は約17万円の値下げを行い、グレード体系はスマアシ付グレード(「X"SA"」、「スローパー」には「L"SA"」も設定)を設けるとともに、カスタム系の「カスタムX"SA"」も新設された。
- 2013年12月28日 - タントカスタムの新CMの放映が開始され、走行性能を示すために撮影地に採用された急勾配の江島大橋とともに話題となる[10]。
- 2014年5月8日 - 特別仕様車「スマートセレクションSA」・「スマートセレクションSN」・「スマートセレクションSA&SN」を発売[11]。3タイプ共通で、スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)とスーパーエアクリーンフィルターを特別装備し、「スマートセレクションSA」はスマアシを、「スマートセレクションSN」はスマートフォン連携メモリーナビゲーションシステムを、「スマートセレクションSA&SN」はスマアシとスマートフォン連携ナビゲーションシステムを特別装備した。なお、「スマートセレクションSA」は全グレード(「L」・「X」・「Xターボ」・「G」・「カスタムX」・「カスタムRS」)に設定されるが、「スマートセレクションSN」と「スマートセレクションSA&SN」は廉価グレードの「L」を除く5グレードに設定される。また、左記の2グレードに関してはリアアンダーミラー(室内付)が非装備となる。
- 2014年7月4日 - 2014年上半期(2014年1月~6月)の販売台数が135,688台となり、登録車を含めた新車販売台数でNo.1を獲得したことを発表。ダイハツ車で登録車を含む上半期の新車販売台数がNo.1となったのは、全国軽自動車協会連合会の記録がある2006年以降で初となった[12]。
- 2013 1006 145603-DSC06129.JPG
運転席側より
(カスタムX"SA") - Daihatsu TanTo G "SA" (LA600S) front.JPG
タント G"SA"
- Osaka Motor Show 2013 (77) Daihatsu TanTo X"SA" (LA600S).JPG
タント X "SA"
- Osaka Motor Show 2013 (78) Daihatsu TanTo X"SA" (LA600S).JPG
タント X "SA" リヤ
- Daihatsu TanTo CUSTOM RS "SA" (LA600S) front.JPG
カスタムRS "SA"
- Daihatsu TanTo CUSTOM RS "SA" (LA600S) rear.JPG
カスタムRS "SA" リヤ
- Daihatsu Tanto X Turbo "SA" interior.jpg
タント X"SA" 室内
脚注
関連項目
- ダイハツ工業
- ダイハツ・ムーヴ
- ダイハツ・ミラ
- ダイハツ・タントエグゼ - 2代目の派生車
- スバル・ルクラ - エグゼのOEM車
- ダイハツ・EF型エンジン - 初代搭載エンジン
- ダイハツ・KF型エンジン - 2・3代目搭載エンジン
外部リンク
テンプレート:ダイハツ- ↑ 発表・発売当時。2012年現在新車で販売されている軽自動車では三菱・i(i-MiEVを含む)が2,550mmのホイールベースであり、既存の軽自動車としては最も長い数値となる。
- ↑ エグゼ→ルクラ、ムーヴ→ステラ、コンテ→ピクシス スペース。
- ↑ 親会社のトヨタ自動車では「パノラマオープンドア」としてラウムとアイシスに採用されている。
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業 ニュースリリース 2013年9月17日(2013年9月18日閲覧)
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業 ニュースリリース 2013年10月3日
- ↑ メーカーは伏せられているものの、音楽CDをSDメモリーカードに録音できるのが999曲まで、スマートフォンアプリ「ここいこ♪」に対応する、同型番のワイド2DINナビ(NSZN-W64D)に「ビエラ」の高画質回路を搭載している事等から実際はパナソニック製と分かる。
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業 ニュースリリース 2013年11月7日
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業 ニュースリリース 2013年12月12日
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業 ニュースリリース 2013年12月12日
- ↑ テンプレート:Cite news - インターネット・アーカイブキャッシュ
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業株式会社 ニュースリリース 2014年5月8日
- ↑ テンプレート:PDFlink - ダイハツ工業株式会社 ニュースリリース 2014年7月4日