カーラ・ブレイ
テンプレート:Infobox Musician カーラ・ブレイ(Carla Bley;本名:Carla Bolg, 1936年5月11日生まれ)はアメリカのジャズ・ピアニスト、作曲家。バップ以後のコンポーザーの中で優れた音楽的才能を持つミュージシャンである。
バイオグラフィ
未来の女流作曲家カーラ・ボルグ(ブレイ)は、教会音楽家の父親の手ほどきで音楽の基礎を学び、その後はアカデミズムとは無縁で、ほとんど独学で通した。17歳の頃ジャズ音楽に開眼し、当時ジャズが活気づいていた街、ニューヨークへの移住を決意する。が、このころのカーラはミュージシャンとして生計を立てることができず、ウェイトレスなどの仕事をすることで日々食いつないでいた。
売れっ子どころか日々の暮らしにも事欠いていたカーラに転機が訪れるのは、1957年のポール・ブレイとの結婚以後のことである。最初こそうだつが上がらなかったものの、個性的な楽曲を作り出すようになったカーラは、その音楽を広く認められ、アート・ファーマー(ブルースをそっと歌って)、ゲイリー・バートン(葬送)、チャーリー・ヘイデン(リベレーション・ミュージック・オーケストラ)ら大物ミュージシャンに楽曲を提供し、一躍ジャズ界を代表するトップ・コンポーザーの地位を手に入れた。
1966年には二人目の夫になるトランペット奏者マイケル・マントラーと伴に、「ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ・アソシエーション」を設立、商業主義からのミュージシャンの保護、自由化に多大な貢献を為した。また1971年に詩人ポール・ハインズとの共作にしてLP3枚組の大作ジャズ・オペラ「エスカレーター・オーヴァー・ザ・ヒル」を完成させた。この作品は実験作的色合いが濃厚で、当時のジャズ界に物議をかもした。
それから30年の時を経ながらも、カーラの創作意欲は衰えることを知らず、チャーリー・ヘイデンとのリベレーション・ミュージック・オーケストラの続編(バラッド・オブ・ザ・フォールン)、スティーブ・スワローとのデュオ・アルバム、オーケストラ・アルバム"The Very Big Carla Bley Band"などの作品をコンスタントに発表し続けている。
ディスコグラフィ
アルバム
- 1971 "Escalator Over The Hill" (Carla Bley and Paul Haines)
- 1974 "Tropic Appetites" (Carla Bley)
- 1977 "Dinner Music" (Carla Bley)
- 1978 "European Tour 1977" (Carla Bley Band)
- 1979 "Musique Mecanique" (Carla Bley Band)
- 1981 "Social Studies" (Carla Bley Band)
- 1982 "Live!" (Carla Bley Band)
- 1983 "The Ballad Of The Fallen" (Charlie Haden and Carla Bley)
- 1984 "I Hate To Sing" (Carla Bley Band)
- 1984 "Heavy Heart" (Carla Bley)
- 1985 "Night-Glo" (Carla Bley)
- 1987 "Sextet" (Carla Bley)
- 1988 "Duets" (Carla Bley and Steve Swallow)
- 1989 "Fleur Carnivore" (Carla Bley)
- 1991 "The Very Big Carla Bley Band" (Carla Bley Band)
- 1992 "Go Together" (Carla Bley and Steve Swallow)
- 1993 "Big Band Theory" (Carla Bley)
- 1994 "Songs With Legs" (Carla Bley)
- 1996 "...Goes To Church" (Carla Bley Big Band)
- 1998 "Fancy Chamber Music" (Carla Bley)
- 2000 "4x4" (Carla Bley)
- 2003 "Looking for America" (Carla Bley Big Band)
- 2005 "Not In Our Name" (with Charlie Haden/ Liberation Music Orchestra)
DVD-Video
- 1983/2003 "Live in Montreal"