ウンマ (シュメールの都市国家)
ウンマ (Umma) は、古代シュメール文明の都市国家の一つ。元首はエンシ(ensi、王または知事)と称した。市の守護神とされるのは、ウサハラ神・イナンナの息子シャラ神など。ダムキナ女神・ニサバ女神も崇拝された。征服者ルガルザゲシを生んだことで有名である。
目次
[非表示]歴史
ウンマ・ラガシュの抗争
紀元前2600年~前2500年頃の約100年にわたり、「エデンの園」のモデルともいわれるチグリス川沿岸の肥沃なグ・エディン・ナ(シュメール語: GU.EDEN.NA。「平野の境界」の意)の地をめぐって、ウンマとラガシュは「テンプレート:仮リンク」を繰り返した。前2425年頃、ラガシュのエアンナトゥム王がウンマのテンプレート:仮リンク王を倒して、シュメール諸都市を制圧。ラガシュの次王エンメテナもウンマの王テンプレート:仮リンクと抗争を続けた。後にウンマとラガシュは和平協定を結ぶが、これは史上最初の国際条約といわれている。
ルガルザゲシのシュメール統一
紀元前2371年、ウンマの祭司ルガルザゲシ(Lugal-zage-si)が前王を倒して王(エンシ)位に就く(在位:前2371年~前2347年 年代については諸説ある)。ルガルザゲシ王は次々と隣国に戦争をしかけ、前2340年代にウルカギナ王のラガシュを略奪・破壊し、続いてウルク・ウル・ラルサなどシュメール諸都市を制圧、一説にはペルシア湾から地中海までの一大帝国を築いたという。ルガルザゲシの帝国は約20年間続き、これをウルク第3王朝というが、その支配は短期間で終わった。
滅亡
その後、キシュ出身のサルゴンという男が出現して新市アガデを造営し、ウンマらのシュメール連合軍を破り、ウルクとウンマの王にしてシュメールの盟主ルガルザゲシを捕虜とした(獄死)。アッカドはシュメール全土を征服し、テンプレート:仮リンク時代は終焉する。
年譜
- 前2425年頃:ラガシュの王エアンナトゥム(キシュ王の称号を持つ)が、ウンマの王エナカリを撃破する。
- 前2371年頃:祭司ルガルザゲシが前王を倒して、王(エンシ)となる。
- 前2340年頃:ルガルザゲシ王がラガシュを襲撃して撃破、破壊した。
- 前2331年頃:サルゴン、キシュ王を倒して王となり、シュメールを征服。
- 2003年:アメリカのイラク侵攻後の略奪により、ウンマとウムアルカラブの遺跡が破壊された。
主要な王
ウンマ王朝
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- ギシャッキドゥ
- ブブ
※ 全ての王を網羅してはいない。
ウルク第3王朝
その他の主なシュメール都市国家
- ウル(Ur)
- ウルク(Uruk)
- エリドゥ(Eridu)
- キシュ(Kish)
- シッパル(Sippar)
- シュルッパク(Shuruppak)
- ニップル(Nippur)
- ラガシュ(Lagash)
- ラルサ(Larsa)
外部リンク
- メソポタミア 古代都市ウル(大成建設)