Quest of D
テンプレート:Infobox Quest of D(クエスト・オブ・ディー)は、2004年にSEGA-AM2が発売したアーケード用アクションロールプレイングゲーム。略称は「クエD」もしくは「QoD」。
店内だけでなくネットワーク経由で全国のプレイヤーとの協力プレイが可能であることが特徴。
アップデートを繰り返し、2007年11月21日にはQuest of D The Battle Kingdom(- ザ・バトル・キングダム。Ver.4に相当。略称:DVS)が稼働した。
2009年11月27日に今後のバージョンアップは行わないことを公式サイトにて正式に発表。改めて2010年8月31日AM4:00をもってネットワークサービスを終了することになった。
筐体概要
Quest of Dの筐体はセンターモニターとクライアントからなる。
クライアントには2つのカードスロットとアナログレバー、4つ(Attack/Guard/View/Use)のボタンがある。2つのカードスロットにはそれぞれ、プレイヤーのデータを記録するICカードとDフォースカードを集めたデッキが入る。Dフォースカードの上辺には特殊なインクによる不可視印刷が施されており、デッキリーダーはその印刷によりDフォースカードを識別する。
操作関係では、レバーでキャラクターの移動を行い(倒し方によって移動速度が変わる)、Attackボタンで攻撃、Guardを押しながら敵の側を向くことで防御を行う。Useボタンは画面下中央で選択したアイテムなどを使うための物で、押した時の効果は選択したアイテムによって異なる。Viewは視点変更で、キャラクターの向いている方向に視点を切り替える。尚、画面はタッチパネルとなっており、アイテムを拾ったり持っているアイテムの中から使う物を選択したり、途中にあるメッセージを読んだりする際にパネルに触れる。
また、直接ゲームに用いられるこれらの機器とは別に、ICカードとDフォースカード4枚を封入したスターターパックや更新用のICカード、Dフォースカード保護用のカードスリーブの販売機が設置されている。
ゲームで使われるカードについて
ゲームでは2種類のカードを用いる。1つはプレイヤーのデータを記録したICカード、もう1つはDフォースカードである。Dフォースカードは更に下記の3種類に分かれる。
- アイテムカード - 冒険の際にアイテムを持ち込むためのもの。このアイテムはICカードに記録されているアイテム(eアイテム)とは異なり、現在のゲームのみで使用可能な『カードアイテム』として与えられ、ゲーム終了時に手元に残っているものはダンジョン内で拾ったものも含めて自動的に失われる。そのため、同じアイテムを次回の冒険で再度使用したいときには、その都度Dフォースカードを登録しなければならない。
- モンスターカード - モンスターを召喚し、一緒に戦わせることができる。
- スキルカード - 戦闘などで使うスキルを増やす。
これらのカードを組み合わせて冒険に持ち込むことができる。尚、同じカードが複数枚入っていた場合、その効果は合成されて1枚のカードとなるものがある。このときに持ち込む内容に以下のような変化が発生する。
- アイテムカード - 武器であれば攻撃力、防具であれば防御力がアップする。矢や巻物は所持数が増える。回復アイテムについては合成は行われず、入れた枚数だけ持っていることになる。
- モンスターカード - 2枚目以降の枚数分モンスターが強化される。尚、この場合も消費するフォースレベルは1枚の時と同じである。
- スキルカード - 消費ENERGY量が減るなどの効果がある。スキルによっては複数枚で1つの技を構成する物もあり、1セットが揃っていないと本来の威力を発揮しない。
尚、ゲーム中で使えるDフォースカードの枚数にはプレイヤーの段位による制限があるほか、期間限定イベントでカードに記載されているフォースレベルの合計が制限されるダンジョンが出現する場合がある。また、持ち込めるカードの総数も35枚に制限されている。
連動サイト"D.NET"
iモード/Yahoo!ケータイ/EZweb/PC向けサイトである"D.NET"に登録することで、以下に挙げる特典が利用できる。
- 8キャラまでのアイテムの共有
- ICカードには冒険に持ち込む16のアイテム欄の他に96のストック欄があるが、D.NETに登録するとこのストック欄とは別にD.NET上に90個のアイテムを保管できる倉庫が提供される。
- ゲーム開始時及び終了時に、プレイ前にD.NET上の倉庫から取り出すことにした8つのアイテムを受け取ったり、倉庫に8つまでアイテムを送ったりすることができる。
- D.NETではプレイヤー1人につき8人までキャラクターを登録することができ、D.NET上の倉庫はこの8人でアイテムのやりとりをするための場所として利用することができる。
- また、アイテムと共にゴールドも8人で共有することができ、D.NET上のショップやオークションでアイテムを購入・売却することも可能。購入したアイテムは先述の要領で使用するキャラクターに渡すことになる。
- ギルドへの参加
- D.NET上にギルドを作成し参加者を集めることで、先述のショップでのアイテムの購入に際して割引の特典を受けたり、ギルド対抗のランキングに参加したりすることができる。また、ギルド内限定でのアイテムのオークションも可能。
- 個性的な名前
- 初回プレイ時にかな文字や英数字でキャラクターに名前を付けることになるが、D.NET上で名前を変更することにより漢字が使用可能になる。
- 連動コンテンツ“ダンジョン倶楽部”
- D.NET上に“ダンジョン倶楽部”と呼ばれるミニRPGがあり、ここでレベルを上げていくと本編で使用可能なアイテムが倉庫に入る。
ストーリー
アルスター王国に伝わる、禁断の魔導書"D"がフォルガルに奪われた。王国騎士団が奪還のためにフォルガルに戦いを挑むが、フォルガルの軍勢は強大で騎士団でも歯が立たない。残された最後の希望、それは過去の魔導士達が命を懸けてカードに書き写した"D"のいくつかのページを持つ冒険者のみ……。
ゲームプレイの詳細
- 販売機でスターターパックを買う。
- ICカードには1枚に付き100回の制限があるので、制限に達した場合は同じ販売機で更新用のカードを買う。
- 画面に触れた後ICカードをICカードスロットに挿入し、クレジットを投入する。
- ゲームモードを選択する。
- ソロプレイもしくはマルチプレイヤープレイを選択する。ソロプレイの方が若干難易度が低い。
- キャラクターを作成する(初回のみ)。
- 戦士・僧侶・魔法使い・盗賊(Ver.2.0から追加)の中からタイプを選択すると共に、性別や身長・体重、髪型、体色、種族(Ver.2.0から・ヒューマン、エルフ、ドワーフ)、さらに顔も設定できる。
- ステージを選ぶ。
- Dフォースカードを挿入し、持ち込むアイテムを選ぶ。
- 段位によりDフォースカードの使用枚数に制限がある。枚数は35枚までで、初期状態で7種類、段位を上げることで最高14種類まで挿入できるようになる(尚、この種類数による切り捨ては合成の後に行われる)。
- Dフォースカードの準備が終わった後は冒険で使うアイテムを選ぶ事になる。D.NETの方でアイテムを送っていた場合、ここで受信を行う事でそのプレイから使う事ができる。また、初期の装備アイテムもここで選択できる。
- ダンジョンを探索する。
- ダンジョン毎にクリア条件が定められており、それを達成するのが目的である。しかしプレイヤーの状態によっては途中で出口から外に出ることで拾ったアイテムを持ち帰ることも必要になる。
- なお、プレイ中にキャラクターの体力が尽きた場合は、クレジットを追加してプレイを継続するか、ダンジョン内で拾ったアイテムを放棄してプレイを終了するかを選択することになるが、ICカード1枚につき3回まで拾ったアイテムを放棄せずにゲームを終了することができる。
- ゲーム終了時に、開始前と同様にD.NETとのアイテムやゴールドのやりとりを行う事ができる。また、バージョンアップによりこのときにアイテムの売買を行う事もできるようになった。
- 以上の事を行った後、Dフォースカードが1枚排出されて1ゲーム終了。
声優
日本人声優はすべて81プロデュース所属。
関連項目
- アヴァロンの鍵 - 本ゲームと同じくSEGAから発売されたアーケードゲームで、カードの読み取り装置がまったく同じものである。コラボレーション企画として、「アヴァロンの鍵」の7種類のモンスター(バルキリー燕、バルキリークララ、ジャンプー、ディアボルガ、セラフィー・ルカ、鉄の竜、ふぅ)が「Quest of D」でもカード化され、同名のカードは双方のゲーム機で相互に使用できる。
- シャイニング・フォース クロス - 本ゲームのスタッフが開発し、2009年12月3日に稼働開始した新作アーケードゲーム。基本システムの一部や操作性など、本ゲームと共通している要素がいくつかあるが、トレーディングカードを使用しないという大きな違いもある。