カポック
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カポック (インドネシア語 kapuk、英語 kapok) は、アオイ科(クロンキスト体系や新エングラー体系ではパンヤ科)セイバ属の落葉高木。学名 Ceiba pentandra。パンヤ (panha)、パンヤノキ。カポックもパンヤも、本来は繊維のことである。
同科の別種キワタ Bombax ceiba としばしば混同され、インドワタノキと呼ばれたり、攀枝花がパンヤと訳されたりするが、これらは本来はキワタのことである。
アメリカ・アフリカ原産(キワタはアジア原産)。アメリカや東南アジアなどで栽培されている。
カポック繊維
カポックの実から採れる繊維は撥水性に優れ、枕などの詰め物やソフトボールの芯として使われている他、第二次世界大戦中は、救命胴衣にも利用されていた。今でも、競艇業界や海上自衛隊では救命胴衣のことをカポックと呼んでいる。
近年、この繊維が油を大量に吸収することが発見され、油吸収材として使用されるようになった他、農薬・化学肥料を使わず、また、樹木を切り倒す必要の無いなどのことから、地球に優しいエコロジー素材としても関心が高まっている。
画像
- Kapok tree-pod.jpg
実が成るカポック
- Ceiba pentandra fruit out hg.jpg
実