仕訳
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仕訳(しわけ)とは、複式簿記において、発生した取引を貸借の勘定科目に分類することである。仕訳は仕訳帳に記入する。 仕訳においては、資産、損失は借方、負債、資本、利益を貸方に分類し取引の貸借が分類されたとおりであれば、その勘定科目を増加し、逆であれば、その勘定科目を減少させるというルールがある。
用例
例えば、現金や土地勘定は借方(左側)が貸借対照表の終局的な位置であることから、
借方 貸方 土地 10,000,000 現金 10,000,000
と仕訳を行った場合、現金の減少と、土地の増加を表すこととなる。つまり、これは「キャッシュ1,000万円で土地を買った」ことを表すのである。
また、借入金勘定などは貸方(右側)が終局的な位置であることから、
借方 貸方 借入金 5,000,000 現金 5,000,000
と仕訳を行った場合、借入金の減少と、現金の減少を表すので、「借金500万円を現金で返済した」ことを表す。
費用である水道光熱費勘定などは借方が損益計算書の終局的位置なので、
借方 貸方 水道光熱費 6,970 現金 6,970
は、水道光熱費の発生と、現金の減少を示すので、「水道代・光熱費が6,970円かかったので現金で支払った」ことになる。
収益である売上勘定などは貸方が終局的位置なので
借方 貸方 現金 10,000 売上 10,000
は、現金の増加、売上の発生を示すので、「商品1万円分が売れて現金を受け取った」ことになる。
以上のようなルールを組み合わせて企業の取引を記述していくのである。
借方と貸方に分ける、この仕訳という行為は、原因と結果を示していく行為と受け取れる。