コンガ
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コンガ(Conga)は、樽型の胴の上面にヘッド(皮)が張ってある打楽器(膜鳴楽器)の名称である。 元来キューバの民族楽器であったが、1940年代アルセニオ・ロドリゲスのヒットナンバーやソンによって広く知られるようになった。
コンガの樽型の胴の内部は空洞であり、胴自体の素材は、木製・繊維強化プラスチック製のものが存在する。 また、コンガは口径によって呼称が異なり、口径が小さいものから順にレキント・キント・コンガ(セグンド)・トゥンバドーラなどと称されている。一般に口径が小さいものほど高音にチューニングされる。
名称について
この楽器は世界的にコンガの名称で親しまれているが、コンガという名称は本来はキューバのカーニバル音楽コンパルサで用いられるリズムを指すものであり、当のキューバではこの楽器をトゥンバドーラと呼称する。この楽器がコンガの名称で知られるようになったのは勘違いによるものという説が有力とされる。
奏法
スティック(桴)を用いず、直接素手でヘッドを叩く奏法が一般的。主な奏法を以下に列挙する。
- 指全体でヘッドの端を押さえ込まないように叩くオープン
- 指先でヘッドの中心を弾くように叩くオープンスラップ
- 指先でヘッドの中心を弾くように叩き、ヘッドを押さえ込むクローズドスラップ
- 手のひら全体でヘッドを押さえ込まないように叩くベース
- 手の付け根でヘッドを押さえ込むヒール
- 指先でヘッドを押さえ込むトゥ
- 手のひら全体でヘッドを押さえ込むクローズ
- 指先でヘッドの端を押さえ込むモフ
これらの奏法のうちヒールとトゥは主にリズムキープに使用される。
演奏スタイル
演奏スタイルは床に置き演奏者が椅子に座る座奏と、スタンドを使用して演奏者が立って演奏する立奏の2つの演奏スタイルが一般的だが、他にもカーニバルの際などにひもなどで肩から吊るして演奏する場合もある。
また、多くの場合異なる音程にチューニングされた複数のコンガを並べ、その中で中高音にチューニングされたものをメインに演奏する(座奏の場合、メインのコンガを両足で挟んで演奏する)。 1940年代頃までは、一人で一本のコンガを演奏するスタイルが通常であったが、カルロス・パタート・バルデスが、二本以上のコンガを一人で演奏するスタイルを確立し広めたと言われている。
代表的なコンガメーカー
代表的なコンガ奏者
ラテン音楽ではコンガ奏者のことを「コンゲーロ」と呼ぶ。
- ジョニー・グリッグス(JBズ)
- レイ・バレット(Ray Barretto)
- ラウル・リコウ(Raul Rekow)
- ウィリー・ボボ
- モンゴ・サンタマリア(Mongo Santamaria)
- カルロス・パタート・バルデス(Carlos "Patato" Valdez)
- サブー・マルティネス(Sabu Martinez)
- ジョバンニ・イダルゴ(Giovanni Hidalgo)
- チャノ・ポソ(Chano Pozo)
- マチート(Machito)
- レニー・カストロ
- チャンギート
- マイク・カラベロ(サンタナ)
- コーク・エスコベード(サンタナ)