グアダルーペ・イダルゴ条約
グアダルーペ・イダルゴ条約(テンプレート:Lang-en-short、テンプレート:Lang-es-short)は、米墨戦争(1846年 - 1848年)を終結させた1848年5月の条約。この条約で、メキシコは 1,500 万ドルと引き換えに、アメリカ合衆国に広大な(136 万平方キロメートル)土地を譲渡した(メキシコ割譲地)。また、同時にメキシコの対米債務 325 万ドルを帳消しとした。
譲渡されたのは、現在のテキサス州、コロラド州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ワイオミング州の一部、およびカリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の全域である。今日アリゾナ州とニューメキシコ州の一部分となっている残りの地域は、1853年のガズデン購入により譲渡された。テキサス州とメキシコの国境はリオグランデ川とすることが確定した。
調印と批准
条約は、アメリカ合衆国側が外交官であるニコラス・トリスト、メキシコ側はルイス・G・クエバス、ベルナルド・コウト、ミゲル・アトリスタインの 3 名がそれぞれ全権として、メキシコシティの北方数キロにあるグアダルーペ・イダルゴ(Villa de Guadalupe Hidalgo 、現在のグスタボ・A・マデロ)で1848年2月2日に調印され、3月10日にアメリカ上院、5月19日にメキシコ政府でそれぞれ批准された。1848年5月30日にはメキシコ中部ケレタロ州ケレタロ市で批准書の交換が行われた。
しかし、アメリカ側の批准書では第10条(米国政府は譲渡された地域のメキシコ及びスペイン人に対し、彼らが居住している土地の無償払い下げを約束するもの)の全文が削除され、また9条は書き直されており(譲渡地域内のメキシコ人が米国市民権を得るには議会の承認が必要とすることになった)、これは8条に示された「譲渡地域内のメキシコ人は1年を経過したらアメリカ合衆国市民権を自動的に得ることができる権利」を死文化するものであった。